ドリル刃研削をグラインダーで完璧に出来る奴いる?at KIKAI
ドリル刃研削をグラインダーで完璧に出来る奴いる? - 暇つぶし2ch524:検証家
09/09/25 01:52:02 TniCdCAG
↑初心者なようなので簡単に。(ググれとか乱暴なことは言わない)
チゼルとは鑿(のみ)のことで、ドリルでは中心部分をいう。普通に研いだままでは中心部に切れ刃がないのでスラスト(軸方向推力)が大きくなり
切れ味も落ちる。そこで中心部にも切れ刃があるように研削することをシンニングという。

逃げ角とは刃先以外の部分を少し削って材料こ擦らないようにするときの角度。例えばホットプレートに薄くコゲがこびり付いていて
アクリル板で擦って剥がそうとするのをイメージしてほしい。アクリル板をプレート面と平行に動かすより、少し角度を付けると剥がしやすい。
これは先端のエッジ面だけに圧力が集中するためだ。それが逃げ角(正確には送り要素が入り込むので少し違う)

富士山型とはドリルを真横から見たときの稜線のこと。普通のドリルはへの字の直線。これに対しイエスツール社、神戸製鋼では
稜線の途中を2段に(折れ線グラフのように)して救芯性を上げている。さらにその段を無段階にしたのが私の富士山型。
加工メリットは多いが研削しにくく、NC機のように定量送りにはあまり意味がない。ボール盤には向く。

525:王 帥
09/09/26 03:57:55 ohpNHeoo
>>524
ありがとうございます
理解しました
分かり安いです


526:名無しさん@3周年
09/09/26 05:06:57 mgOa0uv/
何の機械で、使いますか?

527:名無しさん@3周年
09/09/26 10:32:28 1BpvyX0o
>>526
日本語でお願いしまふ。

528:検証家
09/09/26 21:23:00 0gds9GRQ
>526 富士山型のドリルは主にボール盤で使う。普通の市販ドリルはボール盤には逃げ角が強すぎる。

適正な逃げ角とはアクリルに明けたときに抜け際でエッジが欠けない程度とではと思う。
もちろん下に捨て板を敷いて明ければ強い逃げ角でも済む話だが。私のドリルはほどんどが逃げ角を浅く研ぎ直しているが
うっかり新品のドリルでアクリルに明けるときがあり、抜け際で「バリッ」と持って行かれる。そこで「あ、そうか新品のままだったか」となる。

富士山型は稜線の形状だけでなく、肩(外周部)になるほど逃げ角を弱めている「可変逃げ角」でもある。
この肩部の浅い逃げ角が全体の送りを弱くしている。(所要時間が長くなるということ)

しかし捨て板いらずで、またパイプに明けるときにも抜け際で持って行かれない利点の方が大きい。
同時にバリもほとんど出ない。送り速度を犠牲にしても「非直線稜線&可変逃げ角」がボール盤には向く。
といってもこれを体験した人はほとんどいないとは思うが。

これ1本で薄板~厚板、鉄からアクリルまで万能になる。欠点は砥ぎが難しく時間がかかること。
市販の簡易再研磨機械ではできないし、NC研磨機でも標準ではサポートされていないと思う
中心部から「正のスクイ角」の切れ刃を付けるためシンニング時の砥石が限定される。(外周がV字で薄いもの、CBNなど)

529:名無しさん@3周年
09/09/26 22:00:40 ohpNHeoo
>>528
正のスクイ角とは何ですか?
スクイ角が調べて無かったっです

530:検証家
09/09/27 11:20:09 4qx88wHk
初心者以外には冗長な説明だがスクイ角について簡単に。

バターをバターナイフで削るときナイフを掬(すく)うように傾ける。バターは傾けたナイフ面に沿って取り去られる。
このときナイフを直角に立てるようにすると、バターは細かな亀裂が入りながら取り去られる。つまり無理をしている。
前者が正のスクイ角、後者がスクイ角ゼロ、さらに反対側に傾けると負のスクイ角となる。

同じことが金属の切削でも起きている。スムーズな前者を「流れ型」といいキリコの理想型とされる。
普通のシンニングは後者の「直角」が多い。それは作りやすいことと先端の強度が高いためにラフに扱っても刃先が欠けないからだ。

これをドリル中心から「流れ型」のキリコがでるように研げれば強度の不安はあるものの理想形になる。
そのドリルをアクリルになら指で軽く押し当てて回すだけで窪みが出来てくる。いかにスラストが低いかの証左である。
この経験は日本ではたぶん誰もやったことがない。正のスクイ角を持つシンニングは実用的ではないからだ。

なお微小レベルで見るとスクイ角は正でも負でもあまり差がない。負の代表格は研削である。
一つひとつの研磨粒子のエッジは負であるが、微小な除去量なため問題にならない。切削でも耐久性を重視し負になっているのもある。

531:名無しさん@3周年
09/09/27 12:33:24 6mBzglUe
>>530
本当にありがとうございます
勉強になる

532:検証家
09/10/09 00:05:38 C1DemgGb
細くて深い孔を明けたのでそのレポ。
ワークはSKの角ブロックで厚みは10ミリ。これに0.14Φを貫通。日立ツールで超ロングドリル(アスペクト比100以上)を
出しているが納期と価格で折り合わずサイトウ製作所製(ATOMブランド)を手作業で改造することにした。(シンニングなし)

刃部はそのまま活かし3ミリのシャンク側を削って刃長を長くする。かなりの除去量になるがダイヤプラシートを使ってやった。
当初電着ダイヤでやったが振動で刃部終端部で折れる(2本も逝った)

当然刃径より細い0.12Φぐらいにするが勢い余って0.1Φぐらいの箇所ができてしまう。そこに応力集中が起きるのでマズイ。
手作業の限界を感じホビー旋盤にドリルを掴んでハンドグラインダーを刃物台に付け平行運動させることにした
妙案と思ったがここまで細くなると撓みが大きくダメ。 しかも途中でワークが共振し局部的な食い込みすぎが起きる

結局実体顕微鏡下で目検討で仕上げた。苦闘の末なんとか1本つくることができた。次は加工偏

533:検証家
09/10/09 00:07:21 C1DemgGb
この改造ドリルを小型旋盤につけ角ブロックはチャック側に付けて孔明けする。自作の定圧駆動自動送り装置を芯押し台につけた
推力用錘を58グラムに設定した。ところがまるで進まない。106グラムにしたら何とか進んだ。しかし2ミリほどから進まなくなった。
推力は上げたいが折れたらオシマイ。折れを覚悟して186グラムしした。なんとか折れずに進んだ。
加工速度は毎時1ミリ。放電なみの遅さだが明くことが大事。

しかし7ミリほど進んだ時点で折れていた。原因は送り装置のテグス糸が取れていたため。糸はドリルを抜差しの抜き方向の
引っ張りに使っている。予想外の錘の量になったため接着部が取れドリルがワークに衝突したために折れた。

再度角ブロックの製作とドリルの改造作業のやり直しである。加工以外の原因で折ってしまったのでガックリ。
次は刃先形状と推力の発見偏

534:検証家
09/10/09 00:15:14 C1DemgGb
再度ドリルの改造に取りかかった。先端をアクリル板にを食い込ませたままにし振れ止めにした。
研削が終りアクリルを抜くとなんとその途中で折れていた。過大な振動か共振で折れたのだろう。またガックリ

そこで折れた分だけシャンク側を追加工して刃先は刃付けして使うことにした。普通に研いだのでは良く出来ても市販の状態に戻るだけなので
オリジナル将棋型砥ぎ(勝手に名を付けた、富士山型とは違う)にしてみた。これはネジレ溝があると砥ぎにくいが妥協点を見つけて仕上げた。

推力は106グラムから開始した。やって驚いた。見違えるような速さでドリルが進んでいく。
10倍ぐらい速い。速すぎてキリコが詰まって折れそうな感じだ。そこで58グラムに戻した。

58グラムとはいかほどの数値かというと、抜差しするとき、キリコが少し内面に残るとそれだけで進まなくなるほどの推力だ。
0.14Φで58グラムは限界に近いほど低推力ということになる。186グラムなら30分ほどで明いただろうが、58グラムで3時間で明けた

失敗ばかりでガックリの連続だったがなんとか明けた。このワークは単品で本来は放電加工の領域である。
切削のみでやるのは最適解ではないが、アスペクト比72ができたことと、将棋型が狙い通り低推力だったことが実証できたのが収穫だった
また普通の砥ぎ方はチゼル部がどれほど推力を食っているかの証左でもある。
(超ロングを座屈させず低推力であけるには普通の砥ぎでは難しい。 将棋型は遅くても着実に明けたいとき用)

ドリル製作だけで数本失敗。顕微鏡の視野から外れた箇所で砥石に触れたとかボンミス多し。以上砥ぎと推力の関係レポ。

535:名無しさん@3周年
09/11/14 13:38:37 UIo+BSLC
20ミリのキリで穴をあけて
なぜ20ミリになるのかわからん

20ミリのキリは19.999・・・・・ミリなの?

536:名無しさん@3周年
09/11/14 14:57:19 thIC8KGK
そんなピッタリ20.0とか19.999とかに研磨するのムリだから
普通はh8くらい

537:名無しさん@3周年
09/11/14 16:09:03 b/vfJLfg
ドリルが振れてると0.5mmぐらい径が大きくなった

538:名無しさん@3周年
10/02/05 20:45:22 MkZTdthF

ドリル形状について
URLリンク(mori.nc-net.or.jp)

539:名無しさん@3周年
10/02/06 21:06:23 FSteC/39
新品のドリルで振れを0.01以内で出して穴あけると凄いきれいになるな。

540:検証家
10/02/17 23:21:50 e7BghD5C
超硬の微細ドリル65μが完成した。急ぎの仕事用に何度も折りながら苦闘してようやくできた。(実体顕微鏡下の簡易治具で)
同じやり方で20μまで逝けた。今までは40μが最細だったが、ダイヤ砥石やマイクログラインダ等、周辺用具が
充実してきたためより細く作れるようになった。最後の切れ刃(最重要部分)の研削はこれまでとは違う意外な方法でできた。
やり過ぎて非対称になりやすかったのを簡単な方法で対称に研ぎ上げることができた。(貧乏町工場なので用具は全部安価品)

治具を改良すれば10μはできる。アスペクト比500(10μで5ミリ貫通)はできそうな悪寒はする。(できたらたぶん世界一)

目標は2μだが、光学顕微鏡の限界で刃先がよく見えない。見えさえすれば研げるのだが、性能のいいマイクロスコープは数百万するので手がでない。

(余談。3μの金属線を1μの長さでカットしてほしいとの依頼があった。さすがに1μは刃が逃げるので2μで妥協してもらった
これも苦労した。なにせ見えない。本日SEMで観察するとの電話があった。3μをやっていると髪の毛の100μなど丸太に見える)

541:名無しさん@3周年
10/02/18 21:11:07 9SnkhE6+
そういうのって何に使うの?
2μの金属線なんて仕様用途が全く見えないんだが・・・

542:検証家
10/02/18 23:08:12 kSlwW3YL
↑材質はレアメタルのひとつ。たぶん粒子状が欲しかったのだが市場になく、線状ならあるのでそれを切ろうということに。
電子部品関係らしい。数量は月間数千万個になる鴨とのこと。ただしその数量なら切断でなく蒸着とか化学的創成法が向いている。

なお2μドリル製作の目処がたった。バックテーパー付きで5μ軸までは作ったことはある。刃付けはできなかったが、よく見えないなら見えないまま研削する
方法を思いついた。治具費はかかるが何とかできそうだ。ただし超硬の粒子径が十分に小さくないと折れる

543:名無しさん@3周年
10/02/19 11:11:26 ng3QcHIb
>>541
プリンターとかのノズルじゃね?

544:名無しさん@3周年
10/02/19 20:07:33 7dhTnYvu
へー
微細とか縁がないから想像つかなすぎて驚く事もできないよw
自分の知らない世界ってのは凄いもんだね。

545:検証家
10/02/24 17:01:27 czIms2Fr
ドリルとはチト離れるが深~い微細孔を明けた。正しくは形成したとべきで切削ではない方法で実現した
φ34μで深さ40ミリ貫通  材質はアクリル  構想から成功まで3時間。手元にある身近な工具と材料を使った。ちゃんとした方法をとれば
φ20μ 深さ100ミリ(アスペクト比5000倍)という孔が作れる。7月に某展示会に出展するのでそこで公開できると思う

ただし条件はアクリルのみで金属はダメ。直径公差、真直度、真円度、円筒度も良好。やる気なればテーパー孔もできる。
(ドリルで明けたとイカサマの発表してもバレないほど直方体にきれいに明いている。ウソをついてもしょうがないのでやらないが・・・)

546:検証家
10/02/26 20:42:58 KWPvj996
またしてもドリルとは無関係な話を。本日旋盤で細い軸を削りだした。材質はテフロン。テフロンは刃が滑って切削しずらい。
研削も同じ理由でダメ。Φ100μの軸を作り出さねばならなかったのだが刃が滑るのと材料のコシがないため切削面が凹凸になる

試行錯誤でようやく最適なバイトを作った。限界に挑戦しφ10μまで削りだせた。長さは50μぐらい。
長さが100μほどになるとさすがに曲がりが出る。この細さになると白いテフロンが透明に見える。息を吹きかけた程度で先がしなる。

銅ならφ5μまで作ったことがあるががテフロンは難しい。使ったのはホビー用の安物旋盤をベースに改良した主軸35000rpmのもの。
これもちゃんとやれば非鉄でφ2μ  普通のプラスチックでφ3μ  最難関のテフロンでφ5μまではできそうだ(長さは径の数倍まで)

こんなのばっかり書くとおまえの日記ではない言われそうだが参考になれば・・・・

547:名無しさん@3周年
10/02/26 23:24:55 +1tVRK3W
検証家殿

 直接では無いが色々参考になっています。もっと書いてくだされ

548:検証家
10/02/27 01:21:27 7E+scZh2
↑そういってもらうと調子に乗って現在挑戦中のものを書いてみる
ソディックが世界最小の歯車をギネス申請中だ。この間それを知った。以下の真ん中あたり。
URLリンク(www.sodick.co.jp)

外径が110μだ。以前からうちで外径30μで12山の歯車は作れると思っていた。というのもその辺りのドリルを作ったことがあったから。
別に大した技術ではないと思っていたが、微細マシンを標榜するソディックが110μで申請しているなら「負けちゃナラン」と火が付いた

やるならダントツに小さくしなくてはインパクトがない。外径30μで軸付きで作るか・・・・(ソディックは板状しかできない ワイヤ加工なので)
調べたらギネス申請は邦文でも出せるらしい(少し高くなる)  渋谷に支部があり査定もそこに頼めるようだ。

ギヤ単体も作れるがギヤボックスに数枚を構成しても面白い鴨しれない。ついでに言えば樹研工業の「世界最小の樹脂成形歯車」は
たいしたことない。大きさは147μもあるし歯形はギヤになってない 孔も明いてない  桜の花びらをつくっただけだ。
URLリンク(www.nri.co.jp)

松浦社長はそれを認めているし自ら売名行為と言っている。社長としての徳や社員への接し方は尊敬している。社を非難しているのではなく
歯車としての体はなしていないと言いたいだけだ。真の世界一の歯車は私が作る。(公言してダイジョブか・・・・)

本日金属顕微鏡を注文したのでそれが届けば鮮明な画像で撮影できると思う。時間があれば数日で作れるが貧乏暇なしをやっている。

549:名無しさん@3周年
10/02/27 02:19:04 IsRj8zC/
別に好きにしろと思うが、肝心な部分を全く書けないと宣言しておきながら、
「参考になれば・・・・」という言い種だけはふざけんな!という感想しか出ない。

550:名無しさん@3周年
10/02/27 09:24:33 UV1MZZlv
設計屋だからたぶん参考にはならないが・・・ 面白いからもっと書いてください。

551:名無しさん@3周年
10/02/27 11:39:39 xt0A2GE1
検証家の実力なら十分ギネス申請できそうだけど、登録名も検証家にするの?
それとも山田太郎(検証家)みたいな具合?

552:検証家
10/02/27 15:35:38 7E+scZh2
規約は読んでないけど匿名は受け付けないと思う。歯車の他にも世界一のアイテムは考えてある

世界一小さいバネ-----線径3μ 巻き外径12μ  (なおバネ圧が弱すぎて実用にはならない)
世界一細いテーパーピン----角度3度の鋭角で先端径0.1μ  現状はラフなジグで0.5μは実現した
世界一細い孔----切削では他社がφ3μを実現している 放電ではφ2μができている となると切削でφ2μをやるしかない 不安はある
世界一深い微細穴-----ドリルにてφ20μ 深さ20ミリ アスペクト比1000 金属に明ける
世界一細い軸-----φ1μX3センチ 研削で作るので種類は問わない (現在は3μまで作った)
世界一速い回転工具----100万回転/分  展示会でこれを超える発表を見たような気がする  50万回転までは実験済み

これらは工業系なので一般の人にはよく分からない。そこでプラモデル少年のなれの果てを活かし、世界一小さい模型をつくろうとしている
世界一小さい実走するXXXX模型--------これは関係者から前評判が高い これができたら面白い展開になる
先日TVタックルから別な話で出演依頼の電話があったが、この模型のことをいうと「面白い、それで番組作りましょうか」ってな話がでた。

まだ先の話だが一応基本設計はできている。やるからにはダントツの精度と品質にしたい。ライバルが分解してダメだ手が出ない、というレベルに。

あと世界一の部品は数点つくっている。大手の開発がらみなので書けないし、スレ違いなので書かなかった。
その中で、ある製品は20数社へ製作可能か打診したができなかったとのこと(旋削品) その形状より遙かに難しい形状を既に実現していたので
製作可否は通り越して次のステージへ商談中。

553:名無しさん@3周年
10/02/28 02:17:10 PoUQinSa
小松左京の「模型の時代」か

554:検証家
10/03/10 02:29:53 3WDlvrZa
脱線が続いたので砥ぎの話を。

ドリルを進めたときとワークの内部でキリコがどのようになっているのか簡単に知る方法がある
透明なアクリルに明けてみるといい。注油せずにドライの方が分かりやすい。キリコが詰まってきて内面を荒らし始める様子も観察できる
それによりどこで抜いたらいいのかステップフィードのタイミングが分かるようになる。

先日テフロンのパイプを作った。(>546の続きになる)ブロックから削りだして外径100μ 内径60μ 長さ270μをミニ旋盤でやった。
ここまで細くなると白いテフロンは半透明に見える。孔加工のときキリコが詰まると外径まで拡大させてしまうので無理ができない
刃先にキリコが少し付着したらドリルを戻して洗浄剤に浸した極細刷毛でキリコを落としながら明けた

透明アクリルに明ければドリルの左右のバランスもチェックできる。高さが違うと片方だけにキリコが集中する(それがすべて悪い訳でもないが)
キリコを観察することでドリルの砥ぎの悪さも分かるので、捨てる厚いアクリルがあったらいろいろ実験してみれば砥ぎが上達する

数ミクロン以下の微細ドリルになると普通のネジレタイプのドリル溝は作れない。そこで3種類の刃付けをして、アクリルに横から明けて
上から実体顕微鏡でキリコの付着度合いを観察した。切削できていれば刃の稜線にキリコが付着する。その度合いと推力から適正な形状か
判断できる。グッドアイデアと思った形状がダメだった。結局今までの形状がベストと分かった。ただしφ2μに適用できるかは疑問だが。

555:名無しさん@3周年
10/03/13 00:41:41 J1DfygpX
2μって何mmだっけ?

556:名無しさん@3周年
10/03/13 02:26:42 A5VSpktf
0.002mm

557:検証家
10/03/15 10:47:44 X1aBMvGF
単位のミクロン表現は1967年の国際度量衡総会で廃止された。現在はマイクロメートル(μm)が正しい。
しかし言いにくい。現場では「千分の2」とか「百分の3」などの言い方も多いしその方が通りやすい。同じ2μを表すと
2μ(ミクロン)
2μm(マイクロメートル)
0.002ミリ
0.002mm
千分の2ミリ
となる。ひと目で分かるのが2μだと思っているのでこのスレではそれで通している。

0.002ミリと0.02ミリは10倍も違う。いちいち小数点を確認しないと大変なことになってしまう。特にプロポーショナル書体(MS Pゴシックなど)
はポイントが小さく書かれ見落としがちになる。またnm(ナノメートル)とmm(ミリメートル)は紛らわしい。

図面で公差0.0005というのがきたことがある。てっきり5μだとおもっていたのだが、よく見ると0.5μ(500ナノ)だった。
私の加工サンプルには「面粗度5ナノ」と書いてある。これを0.005μmや0.000005mmではわかりにくい。

558:検証家
10/03/15 11:02:59 X1aBMvGF
ついでに書くと現在の留保中の案件の公差がなんと、1ナノである。原子の直径の2倍しか許されない。これは無理。製作も測定もできない。
酸化でも表面の大きさが変わるし、熱変位がその数十倍ある。

559:名無しさん@3周年
10/03/15 20:30:15 ItYF3Ecc
そんな馬鹿げた公差ってモノはどんなの?


560:名無しさん@3周年
10/03/15 20:53:06 PxphVHpK
光学系とかかな
DVDのプレス金型とか馬鹿みたいな精度じゃなかった?

561:検証家
10/03/16 00:18:02 wCGD/oAR
その内容は言えない(微細構造を持つ単純な形状なので仕様を書くとバレる)  単純形状でありながら私の概算見積もりは一個\500万~\2000万
加工屋の雑談会でそれを言ったところ他のメンバーの見積もりはなんと¥5億。

通常の加工方法を採ると、最低でも¥3億になる。休みなく加工できたとして丸2年かかる。発注者は\1000万ぐらいしか考えてないだろう。
となれば数ヶ月で仕上がる方法を考え出さねばならない。FIB(収束イオンビーム) 電子ビーム  エキシマレーザー などは仕様もコストも無理と判明

唯一できるのはXXXXしかない。ナノテック2010でそれを持っている機関と話した。それを私がコーディネートし構想から完成品まで請けるか・・・
(話では世界中に打診したらしい。どこも出来ない。ならば私がやってやろう・・・・と  この無謀さが私の特徴)

ただ話は立ち消えになりつつある。理由は不明だが発注側がXXXXに気づきそれを持っている機関に直接打診したのか、高額すぎて諦めたのか?
仕様が過大であるのに気づき、計画をボツにした可能性もある。理化学研究所クラスならたぶん\2000万ぐらいでできる。そっちに流れたか。

そういって消えた話が最近あった。難しい微細形状で関西では探せず関東なら見つかるかと某機関に打診したところ「できるところが1社ある」と私を紹介された
これも単純形状だが一個¥100万~300万。数回打ち合わせを重ねたが仕様が過大なことがわかり計画がポツになったとのこと。(大手開発部)

562:名無しさん@3周年
10/03/16 01:24:52 EGd33UvZ
グラインダーでドリルを研ぐスレとは思えんなw

563:名無しさん@3周年
10/03/16 19:33:54 AKgLk7qt
>>562
 まあ たまに脱線するけど 基本ドリルの話で収束してますから(w

私も脱線させますが
そういう話は多いですね。うちは量産ですが、3DCAD全盛になってから
量産することを無視した(公差とか加工限界とか)理屈上の図面が多くなったような気がします。
2DCADの時代は それ立体になるのかよ って図面が多かったですけど
 うちはそんなとき
「それを絶対作らないと地球が滅亡するなら、作りましょう でも地球滅亡防止のため
ですから、国家予算ほど費用がかかっても構わないですよね」
って言ってます。(w

 


564:検証家
10/03/18 00:12:13 YfA8tq2T
現場を知らない設計屋ほど害悪をもたらす種族はいない。一冊の本を書けるほど経験しているが代表例をひとつ。

ステンレス10tの厚板に12X20の長方形の孔を明ける図面がきた。角があるためレーザーかワイヤーで抜くしかないだろうと用途を聞いた。
「M10ボルト用のバカ孔です」とのこと。「そういう孔はエンドミルであけるんですよ」  「そうなんですか じゃエンドミルでいいです」 終わり。

さて砥ぎに戻すと、いつか書いたかも知れないが簡易にテーパー孔を明けるドリルの作り方。プラスチック限定。
例 先端は2φで入り口が15φのテーパー孔を少量だけ旋盤で明けるとき  角度は10度くらい

1 カッターナイフ用の刃をそのテーパー角度に研削する 両頭グラインダで粗成形してベルトグラインダで直線部を仕上げる 先端は1.5幅ぐらいに。
2 逃げ面を取る  強く取りすぎても構わない  これも最後はベルトグラインダで仕上げる
3 シャンクを付けるために保持部を作る  シャンクが6φなら6ミリ幅にする  <=  こんな感じ
4 シャンクの一端を半円に(正確には板厚の半分だけ余計に除去)加工   シャンクは真鍮でもいい  鉄で作るまでもない
5 刃とシャンクの軸芯を合わせ瞬間接着剤で仮固定後、接合部を綿糸でグルグル巻きにし低粘度の瞬間接着剤を垂らす ガッチリと固定される
6 ドリルで下孔を明ける 角度や材質に応じて段付きのように複数の径のドリルを組み合わせてもいいし、一発でゆっくりやってもいい

先端が2φほどになると中繰りバイトがない。手持ちの中繰りバイトで粗加工してからやってもいい。ボール盤でもできるが軸芯調整がシビアになる
やる気になれば先端0.5φぐらいまでできる。コストは刃一枚と端材の丸棒だけなので激安。
刃にSKHや超硬を使うと金属でも逝ける。ノズル製作などに使える。量産には向かない。刃はハクソーや電動用カンナ刃も使える

これを応用すれば曲線テーパーもできる 段付き状でもできる トランペットのような孔もできる

565:名無しさん@3周年
10/03/18 00:55:21 F6KCD8R/
俺は板バイトで作ってたな

566:名無しさん@3周年
10/03/18 13:27:11 7ftyjIHw
似たようなのは先の折れた超硬エンドミルを半月にしてやってた。
先端経φ0.1だったけどテーパ部の角度公差と面粗度が厳しく、旋削しか思いつかなかったから。


567:名無しさん@3周年
10/03/19 21:24:12 IMWbQr5j
マイクロメーターって百分の一までしか目盛りがないのに何でマイクロメータなのか疑問が残る。

568:名無しさん@3周年
10/03/20 10:09:50 XFxSsySk
>>567
普通に千分の一のもあるが

569:名無しさん@3周年
10/03/20 15:32:40 a3RfFQmj
>>567
つ URLリンク(ja.wikipedia.org)

570:名無しさん@3周年
10/03/20 21:04:06 l1SaBH5B
なるほど、マイクロメーターのマイクロって小さいって言う意味だったんですね。
しかし千分の一まではかれるマイクロなんて力の加減が難しそうだ。

571:名無しさん@3周年
10/03/21 04:41:39 jt278cMq
デジタルだと0.001まで測れるよね

572:名無しさん@3周年
10/03/21 09:38:27 yKd0TL+m
デジタルの奴じゃなくても0.001まで測れるだろ?

573:検証家
10/03/21 18:03:13 jJAJHQpw
デジタルマイクロメーターの検証

例えばφ100μの棒を測るとき最初にカチカチとゼロセットを行い、次にワークを挟んでカチカチとやって表示を読む。これが普通の使い方
そのワークが鏡面で僅かな傷も付けたくないときは強くカチカチと挟みたくない。そこでグッドアイデアを考えた

固定側と可動側の先端にボール(ベアリング用の精密球)を接着しそのボール同士を当ててカチカチでゼロにして
ボールの隙間を通りゲージのように使えば、表示がφ97μで通らずφ98μで通るときは φ100μ-2μ +0μを謳える。

これなら傷も付かず汎用性が高い。グッドアイデアだ。と思った。本題はここから

どうしてもこの方法と画像測定機での差が大きいのだ。数μの差がある。何が悪いのか・・・・  鏡面だから光の回折があるのか
ブロックゲージを普通の計り方で測るとピッタリ合っている。デジマイクロの器差ではないようだ。ナンデ?  つづく

574:検証家
10/03/21 18:05:11 jJAJHQpw
ボール同士を当ててカチカチさせればゼロで、そこから徐々に拡げていき5μを表示していればボール間は5μである。と思っていた。
そこでボール間を通電テスターで測った。当然ゼロ点はゼロΩだ。拡げていくとナント4μになっても通電しているではないか

測定器の剛性不足が4μの誤差となって現れた。どんな測定器でも弾性変形する。その変形量を一定にさせるためにゼロ点も測定時もカチカチと
同じ加重条件を与えてその誤差をなくしている。つまりゼロ点でカチカチさせて、測定時にそれをしないのでは弾性変形分の誤差が出るということだ

ではどうするべきだったのか。テスターで針が振れなくなった点をゼロにすればいい。

デジマイクロの剛性はずっと高くせいぜい1μ程度の弾性変形しかないとの先入観があった それが間違いのもと。
結果そのボール方式で以後は問題なく測定できている。回折の生じる画像測定より信頼性が高い。

(余談 φ0.190のゲージをミスミで購入した。ミツトヨのデジマイクロで測ると187μを示し、テサでは190μ、キーエンスのマイクロスコープでは
190μ台を示した。ミツトヨが一番信用できない 内部のリニアスケールはアッベの誤差も累積誤差もない物を採用しているはずだがそういう結果になった)

575:名無しさん@3周年
10/03/21 18:55:25 yKd0TL+m
カチカチ回さずに指先の加減で量ってたな

576:名無しさん@3周年
10/03/21 20:18:53 CZNuEvBT
ボールの芯がズレてんじゃねえの?



理想の点接点

.○

芯ズレ

577:名無しさん@3周年
10/03/21 20:26:34 Jrzefb0C
このスレで技能検定(切削工具検索技能2級)を受験した方はいらっしゃいますか?

広島にある某自動車会社の関連企業で刃研作業をしている20代です。
刃研作業はは2年と少し、今年初受験です。

参考書はジャパンマシニスト社の機械・仕上職種、学科の急所上巻・下巻で先週から勉強を始めました。

スレチですが、同じ試験を受験される方がいましたら、ともにがんばりましょう!



578:検証家
10/03/21 22:14:13 jJAJHQpw
>>576  もちろん治具を作って偏芯がないように固定した  仮に偏芯していても大きな誤差には繋がらない
球が超硬面に接するように付けたつもりが若干浮いていて接着剤自身の弾性変形の可能性もある。
また球は焼き入れ硬球といえど点で接するのでカチカチの圧力で多少変形する。それらの累積とみているが
マイクロメーターのもつ片持ち構造が最も大きい原因だと思う。

(なぜ球同士かというと鏡面に仕上げたテーパーピンの各部位ごとの測定だったので平面同士ではエッジ面で傷が付くから。非接触型は持ってないので)

579:名無しさん@3周年
10/04/22 08:10:01 yzxhFCW/
>>577
んん技能検定か・・・

検定とるために指導員が付いて練習して合格で真の能力検定なのか?
でかい会社は特にそうだ!
自社で検定を行うため、日頃使い慣れている機械で、工具も用意しておき
試験をするなんて・・・
ひどい話では、旋盤の必要なバイトと下台を用意している所もあるみたい。


日頃の作業が練習であり、図面を渡された時から行程・段取りを考えて
時間内に仕上げるのが技能者ではないか?

工員になって55年たつが、私の検定書は「お客さんに納める製品」と
思っている。

こんな考えは古いかな?


580:名無しさん@3周年
10/04/28 22:19:12 eesgYOZU
スレチかもしんないけど
ノンステップのドリルで送りが遅いとキリコが巻きつくのはなぜですか?
また、それはよくないことですか?


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