07/06/23 04:58:50 QziLFgHf
日本人は「科学」というと、「物理学」より「工学」のことを思い浮かべる。「工学部」というのは
テクノロジー・デパートメントのことで、「科学技術」のことだ。あるいは、限定すれば「機械工学」
エンジニアリングのことだ。そしてこれらは、実は、サイエンスが発見した自然法則(ナチュラル・
ローズ)を、産業に応用して、人間の生活に役立つ工業製品を作り出す。それが技術(テクノロジー)
なのだ。だから「工学」「機械工学」は、厳しく言えば学問(サイエンス)ではない。
テクノロジーとは「応用科学(アプライド・サイエンス)のことなのである。だから発見することが学問
(科学)なのであり、科学技術は発明であるに過ぎない。そして西欧の知識伝統では、発見がすばら
しいことであり、発明は「実用新案」に すぎないと考えられている。
副島隆彦「決然たる政治学への道」P167~169