10/01/03 01:03:32
Part2.営業がデータ消した案件
ある日、事務所で仕事してたら、部長職(Z部長)に声をかけられた。
「Y会議室に来てくれ」
なんだろうと思い、行ってみると…。
(Z部長)「営業が、パッケージソフトのバージョンアップをしたらしいが、失敗したらしい。
状況確認と、データ復旧が可能かどうか、調査してほしい。」
(俺) 「何のシステムですか?」
(Z部長)「市販されている、一般的なパッケージソフトだ。詳しくは、営業に聞いてくれ」
(俺) 「わかりました」
調べてみると、とんでもないことになっていた。
・1年毎に、会社データが作られるシステムで、既に5年利用している(データは5個)。
・直近のデータだけは、営業がバックアップを取っていた。
・何を血迷ったか、過去4年分のデータは、御客様にバックアップを依頼し、取っていなかった。
・そのままデータベースソフトをアンインストールし、バージョンアップをしてしまった。
・過去のバックアップが取れていないことに気づき、新しいバージョンをアンインストール。
・データベースソフトを入れ直したが、時すでに遅し。管理情報が消失して、復旧不可。
メーカーに、バージョンアップ費用を払うのをケチって、営業が独力で作業した結果がこれ。
しかも、担当営業は誰にも相談せず、独力で作業していた。
3人で2日徹夜し、メーカーの協力も仰いだが、復旧できなかった。
しかし、実はバックアップが見つかった。
毎年、御客様が年末に、テープでフルバックアップを取っていることがわかったのだ。
ここから書き戻すことで、一件落着。
対策終了後の反省会では、担当営業は文字通り、針のむしろ状態。
大抵こういう場では、担当者だけが吊るし上げられる。
別に、庇うつもりはなかったが、俺は再発防止策の策定と、周知徹底が重要と力説した。
こういう話は、闇に葬られることが多く、同じようなトラブルを何度も起こす可能性がある為だ。