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石油は、天然にできた燃える鉱物油(原油と天然ガソリン)とその製品の総称です。
化学的にみますと、多数の似通った分子式をもつ液状炭化水素の混合物です。
炭化水素には、天然のものとしては、原油、天然ガソリンといった液状のものがありますが、
その他に気体の天然ガスや固体の天然アスファルトもあり、これらも含めて広義の「石油」といっています。
みなさんもご存知のように、水(H2O)は水素(H)と酸素(O)の原子が
2対1の割合で結びついた化合物ですが「石油」は、
炭素と水素の原子がいろいろの割合で結びついた「炭化水素」です。
「炭化水素」は、炭素と水素の結びつきが実にさまざまで一番簡単なのは炭素1と
水素4の割合で結びついたメタンです。続いて炭素2に水素6のエタン、炭素3に
水素8のプロパン、炭素4に水素10のブタンなどがあります。これらは、常温常圧では
気体です。炭素数が5以上15まではガソリン、灯油、軽油、重油などの液体、
16以上40ぐらいまではアスファルト、パラフィンなどのように固体となります。
これら炭化水素のうち、液体のものを狭義の「石油」と呼び、気体のプロパン、
ブタンや固体のアスファルト、パラフィンなど親類筋にあたるものを含めて
「石油類」と呼んでいます。
また、石油は近世に入ってから、主としてランプ用に灯油が使われていましたので、
灯油のことを「石油」と呼ぶ場合があります。「石油ストーブ」とか、「石油ランプ」というのは、
この灯油を使ったもののことです。』