10/01/01 11:53:08 KMVHQ76w
>>417
ソレッタと呼ばれる大規模構造物で火星の表面に太陽光を集め、水と大気をあぶり出す。
ソレッタの直径は10,600km、火星から太陽側へ10万km離れた位置に置かれる。
火星のL1点より火星寄りなので、火星の極軌道近くにある支持ミラーからの光圧によって
位置を保持する。
ソレッタは同心円状の薄膜のミラーで構成され、中心には支持ミラーからの光圧を受ける
円錐形のミラーがある。断面はスダレ状で太陽光はミラーで二度反射されて、中心から
遠いほど光路の変更角度が大きく、焦点を結ぶよう配置されている(Fig.1)。
外観はフレネルレンズを思い浮かべると近いだろう。
こうやって火星の地表に集束された太陽光は、火星の上層大気に浮かぶ空中レンズで
さらに30平方kmほどの地表に集束される。5200K程の高温にさらされた火星の表面は
溶融し、揮発分を放散させる。空中レンズは1平米あたり2gの透明フィルムからなる熱気球で
1万分の1hPaしかない火星大気上層でも平気で浮いていられる。ソレッタと同様、薄膜の
反射鏡を内蔵し、光路を変更し集束させる(Fig.2)。
(Fig.1) URLリンク(bit.ly)
(Fig.2) URLリンク(bit.ly)
集束位置や焦点深度は反射鏡を調整して変更することができるため、火星の大部分を
あぶり尽くすことができる。
先般の参考文献が読めないか、英語の苦手な方は下記にも簡単に紹介されているので
参考にされたい。絶版だが、Amazon等で古書として入手できると思う。
「テラフォーミング」金子隆一著 NTT出版 ISBN4-87188-474-0