08/12/07 04:44:31 0KO/13hE
数多くの資材運搬用ロケットが打ち上げられることで、
実績を踏んだロケットは豊富な開発資金のもと、大いなる技術の進歩と、
低コスト化が実現した。作業効率が加速的に改善された結果、
全人類の悲願であった軌道エレベーターは大幅に工期を短縮し遂に完成した。
完成セレモニーで見送られた第一便が、
軌道上のターミナルステーションに到着したとき、一番乗りの乗客達は、
外の景色を見て口々にこういった。
「何のための軌道エレベーターなのか」と。なるほど、
報道陣や見物ツアー観光客が乗る往還船が先回りして数多く押しかけていた。
これは後の世に、ある国が国際条約を無視して解体してコロニー建設用の
資材に使ったことから、「軌道万里の長城」と揶揄される、
史上2番目に作られたデブリ群の元となった。