04/03/04 18:26 5SJ0NMAX
・人間が球を見ているとき、その表面積の50%は見ることができない。
但し、背景光からシルエットとして見る場合は50%を見ることができる。
・望遠鏡の分解能を考えた場合、これは望遠鏡の口径により決められる光学性能である。
但し、このスレに書かれている通り、ハップル天体望遠鏡の分解能は0.05秒角。
すばる天文台の6m反射望遠鏡が0.2秒角ということは、地球を取り巻く「層」によって
望遠鏡の分解能は口径だけで決められる要因ではない。(ハップル天体望遠鏡の口径は2.4m)
・分解能を0.05秒角と書く場合と、「月面での分解能約90m」と書く場合とでは意味が異なる。
なぜなら「月面」は球面であるから、観測する地点がその球面上のどこに位置するか? によって
月面での分解能が何mであるか、は変わってきてしまうからである。
・>>442のように「この時はコペルニクスクレーター付近を分解能約180mで、更に拡大画像では
約90m程度でとらえています。」というように、月面上の観測地点を明記する場合は、上記の項目
もある程度の妥当性はある。(少なくとも分解能の表現としてはわかりやすい)
ただ、このレスで謎な点は「分解能約180mで、更に拡大画像では約90m程度」の部分である。
「拡大画像」とはいったい何だろう? ハップル宇宙望遠鏡は複数の結像焦点を持っているので
撮影天体の拡大撮影や、逆に広範囲撮影はできるだろうが、それによって分解能が変わることは無い
と思われる。無重力空間での2.4m口径の望遠鏡は、どこの結像焦点を使っても分解能は一定なはず。
・上記の項目にも関連するが、ハップル宇宙望遠鏡はどうやって天体を撮影しているか? が謎。
地上での天体撮影では暗い天体には長時間露出を行う。明るい天体(月)だと1秒以下である。
地上の場合は「赤道儀」によって、長時間撮影の場合は撮影天体を追尾して行うのだが、
無重力空間にいるハップル宇宙望遠鏡はどうやって、暗い撮影天体を追尾しながら長時間露光しているのだろう?
あるいは、長時間露光が必要の無い撮影システムを搭載しているのだろうか? それでも謎は残る。
全天にちらばって位置する星雲などの特異天体を撮影する場合、どうやって最適撮影位置に移動するのだろう?(続く)