08/08/15 14:47:48
気候のような複雑系に属する巨大システムは、一旦、一時的な安定を失うと元の状態に戻ることは二度とない。
システムは安定点を求めて変化を続けるが、次の安定点がどのようなものであるか現在の人類が知る事は不可能である。
地球気温の上昇に二酸化炭素濃度の増大が仮に起因していると仮定し、それを再び大気中から回収し何らかの方法で
固定する技術をもちいて急激な濃度上昇以前の状態に戻したとしても、一度システムに与えた変化はもとに戻らない。
付加された因子は玉突きのように次の変化をシステム全体におよぼし、新しい安定点を見つけるまで変化し続ける。
現在の科学は、戻る事の出来ない気候における「事象の地平」を今後数年ないし十数年以内と見ている。