アナログ高周波回路、設計担当課 第2部署at DENKI
アナログ高周波回路、設計担当課 第2部署 - 暇つぶし2ch132:101
06/10/13 14:05:51 hG5y+WO3
さて,本題に戻ります.

伝送路の長さ(線路長)をlとすると,受電端での電圧Vrと電流Irは,(1),(2)でx=lとして,

Vr=V(l)=V1*exp(-γl)+V2*exp(γl)  ・・・・・・・・・・(3)
Ir=I(l)=(V1/Z0)*exp(-γl)-(V2/Z0)*exp(γl)  ・・・・・(4)

と書けます.

ここで,受電端を抵抗Zrで終端したとすると,VrとIrにはオームの法則:
Vr=Zr*Ir              ・・・・・・・・・・(5)
が成り立ちます.

(5)に(3),(4)を代入すると,
V1*exp(-γl)+V2*exp(γl) = Zr*{ (V1/Z0)*exp(-γl)-(V2/Z0)*exp(γl) }

V1*exp(-γl)*( 1 - Zr/Z0 ) = -V2*exp(γl)*( 1 + Zr/Z0 )

V2/V1 = - exp(-2γl) * ( 1 - Zr/Z0 ) / ( 1 + Zr/Z0 ) ・・・・・(6)

が得られます.

この式の左辺は,反射率です.また,右辺は特性インピーダンスZ0,終端抵抗Zr,
伝搬定数γ,線路長lによって完全に決まってしまうことを示しています.

従ってこの式は,受電端での反射率が,送電端に何を接続したかに全く依存せずに
決まってしまうことを示しています.

また,(6)において,Z0 = Zrとすると,右辺は0になるので,V2 = 0であることが分
かります.

つまり,伝送路の特性インピーダンスZ0と終端抵抗Zrを一致させると,反射が起きな
い事を示しているのです.

よって,受電端での反射を起こらなくする条件が,送電端に何を接続したかにかかわ
らず,伝送路の特性インピーダンスと終端抵抗の値を一致させることのみで良いとい
うことが結論できました.


以上で説明を終わります.


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