09/11/27 13:03:49
木を燃やすというのは、大雑把にいって3種類のケースに分けられる。
一つは完全燃焼。木に含まれる炭素は二酸化炭素に、水素は水になる。灰分は面倒だから聞くな。
これはある種の理想状態で、実際に完全燃焼させるのは高校生には装置的な点で難しい。
もう一つは酸素の供給が供給が完全に絶たれた状態で起きる熱分解。これは厳密には燃焼ではないが、木材に
含まれる酸素原子のためタールや二酸化炭素、メタン、芳香族化合物などさまざまな化学物質が生成する。
何ができるかは加熱条件による。灰分は面倒だから聞くな。
最後に、この二つの間にあるのが通常の燃焼。焚き火はどちらかというと完全燃焼に、炭焼きは熱分解に近い。
おそらく高校生にできる燃焼実験は「通常の燃焼」だが、発生する気体の定性定量にはGCが必要だし、再現性の
ある装置が作れるか?作れたとして、条件を振って実験できるか?それができたとして、気体だけの分析で何が
議論できるか?など、解決するべき問題は多い。俺的には「高校生には無理」と思うが、中学でやるような割り箸の
乾留実験やって「二酸化炭素と水が発生しました」以上のことは先生も期待してないんじゃねえの?