08/01/06 16:07:00
>>786
>図からメチル基が2つあると判断出来、メチン基があると判断出来るようですが、何故そう判断出来るのかが分かりません。
>また、2重結合の位置や分子の並び方も図から判断出来るのでしょうか?
そう考えるところからして間違っている。
1)まず一番小さい積分値のピークを見る。
→4.5ppmあたりのカルテット
2)推定構造式から考えられるプロトンの数をそれに当てはめる。
→この場合、Hは7個しかないから、1Hに相当か。
3)他の積分値をそれから推定する。
→2.2ppmのシングルピークは3H
→1.7ppmあたりのダブルピークは3H→「一個」のメチル基が分裂しているっぽいな。
4)各ピークの分裂を見る。
4.5ppmあたりのカルテット→隣に3個のプロトン
2.2ppmのシングルピーク→隣接プロトンがない
1.7ppmあたりのダブルピーク→隣に1個のプロトン
5)ピークの分裂幅からカップリングしてそうなものを判断する。
4.5ppmあたりのカルテットと1.7ppmあたりのダブルピークがカップリングしてる。
6)ピークの位置から何のプロトンか考える。
4.5ppmあたりのカルテット→ビニル位だろうな。
2.2ppmのシングルピーク→メトキシ基だろうな。
1.7ppmあたりのダブルピーク→ふつうにメチル基だろう。
7)上記からCH-C(H)3、CH3O-、CH3-C(H)-といった原子団があることが推定される。
8)化学式からも不飽和結合があることはわかるから、
CH3O-C(Br)=C(H)CH3
が結論される。
といったことを、慣れれば同時並行で10秒ぐらいでできるようになる。