05/11/28 04:10:17 ypOOA81l
「変な姉ちゃんがある暗闇でキスした」。日本の探査機「はやぶさ」が、2億9000万km
彼方の宇宙で小惑星「イトカワ」の岩石採取に成功したとのニュースを見ていて、突然、
40年前の受験時代の記憶がよみがえった。
これ、元素の周期律表で、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン、ラドンという
6つの「不活性ガス」の覚え方だ。当時は「水兵リーベ僕の船…」の有名な暗記法を知らず、
苦手の化学をなんとかしようと、友人と必死でつくった自前の語呂合わせ。
「はやぶさ」が使ったイオンエンジンが、キセノン元素を推進剤に使っていると知って、その
変な暗記法を思い出したわけだが、宇宙の暗闇で「はやぶさ」姉ちゃんがジャガイモのような
「イトカワ」くんにキスしたには違いないと、自分ひとりでおかしがっている。
最初の接近では何に驚いたか、いったん100キロも上空に飛びすさった。二度目はうまく接近、
採取装置を表面に接触させ、金属球を撃ち込んで、舞い上がった砂を採取できた。なんだか
ワクワクドキドキの初恋ランデブーを見ているようだった。
イオンエンジンは、電極間の微少イオンの流れを推進力に使うが、化学ロケットの10倍以上の
比推力がある。ただし、真空中でしか作動しない。127億円の低予算で月以外の天体から、
世界初の岩石試料採取の偉業だ。
あとは無事持ち帰ることができるかどうか。これから約一年半かけて、2007年6月の予定で、
帰路に就く。姿勢制御装置の故障もあり、燃料も心細いというから心配だ。