08/06/09 21:34:57
日本の大学と言うのは知ってる人は知っているだろうが、戦前から大学として
あったものが、戦後になっても大学だったものと、戦前は専門学校だったところ
が戦後になって大学に格上げされた所の2種類ある。
経済や商業の分野でも、戦前は高等商業学校と言うのがあった。例えば、財閥の
経営者が人材育成のために作った学校が前身なのが東京経済大学なのです。
千葉商科・東京経済・高千穂・大阪経済とか、今も続いている大学の前身は
高等商業学校であり、それぞれ実業界への人材輩出を念頭に置いた教育で一定
の評価を得ている。
戦後になって、いくつかの企業が資金援助して大学が作られたが、恐らく、
その構想を練った経営者たちは、発想の原点に戦前の高等商業学校があった
に違いない。流通科学大学を立ち上げた、ダイエーの故・中内功氏だって、
高等商業学校出身だったし、日本通運が日通学園・流通経済大学を創設する
際にモデルにしたのも、戦前にあった鉄道貨物の専門学校↓なのである。
URLリンク(ja.wikipedia.org)
つまり、偏差値によってエリートか否かを議論すると言うのは、一部の名門
エリート大学に当てはまる議論であって、実学主義的傾向の強い学校を源流
とする大学を見る際には、それとは違ったカリキュラムのユニークさとか、
本来持っている実学教育への特色とか、特定の業界への人材輩出での強みとか、
学校の個性によって評価していく方法もあって良いと思うのである。
野球で言うなら、エリート養成型の大学が華やかなホームランバッターとする
なら、実学重視の社会科学系大学は渋い小技が光るバントや犠打の達人選手
と言ったところだろう。世の中にはどっちも必要なのである。