08/02/19 00:08:47
>>298
「同時代人サルトル」長谷川 宏著は、著者がサルトルをどう読み時代と向き合ったかについて多く書かれています。
純粋な解説書とは言えませんが、全体を通して著者のサルトルに対する共感があふれており、好著だと思います。
岩波新書の「サルトル―「人間」の思想の可能性」海老坂 武著と、
クセジュ文庫の「サルトル」アニー コーエン=ソラル著は、サルトルが生きた時代状況と
絡めての解説という趣が強く、読む価値はじゅうぶんにあるのですが、
著作の詳細な解説という側面は薄くなっています。
古本屋へ行くこともいとわないのであれば、
「サルトル哲学序説」竹内 芳郎著がだんぜんお勧めです。
存在と無の解説として内容が充実しているのはもちろん、
叙述が生き生きとしかつ明快であり、
私が読んだ中ではこれを超える本はないと思います。
ぜひ入手してみてください。
以上、参考になれば幸いです。