07/10/03 20:01:54 ygmiKAiy0
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「21世紀の学校はこうなる」(寺脇研著 新潮OH文庫 2001年)より
『高校の卒業式の時、生徒間の互選のような形で、どういうわけか私が選ばれ、
答辞を読むことになりました。私はせっかくこういう機会が与えられたのだから、
ありきたりのものではなく、日頃考えていることを率直に言おうと思いました。
「私はこの学校のことを懐かしく思い出すことは、これから先ないだろうと思います。
なぜなら、ずいぶん多くの友人がこの学校の体質についてこれずに、
途中でドロップアウトをし、去っていかなければならなかったからです。
彼らのことを考えると、とても懐かしい母校などとは言えません」
造反答辞などと言われましたが、私の正直な気持ちでした。』(p232)
『鹿児島での私は、学校での濃密な人間関係からは外れていましたから、
何の抵抗もなく淡々と両親の勧めるままに私立の中高一貫の進学校を受験しました。
…。ところが、中学の英語の先生は竹のムチを持っていました。スペルを復唱させ、
間違えた生徒を並べて、太ももの裏をムチでバシャッバシャッと打ちます。
たたかれたところはミミズ腫れになります。ムチでたたかれて覚える英語が
楽しいわけがありません。私はものの1・2か月で英語がイヤになりました。』(p219)
『いま30年たって見れば、はっきり分かります。要するに自分の教え方のまずさを、
まるで動物に芸を教え込むように、ムチでカバーしていたのです。とんでもない
英語教育を受けていたわけで、こういう勉強ではそこそこの試験向けの学力が
ついただけで、英語を楽しく話すという方向の力は全く身につきませんでした。
そのせいで、恥ずかしながら、今でも外国の人と話をするときは必ず通訳に
ついてもらわなければなりません。』(p220)