06/12/11 01:21:47 TnX8XmT30
『「お前何してんだよ。」』
あ…け お ちゃん… あ、あれ? け ちゃん? え? あ あ? ちゃん!?
『「お前…し……だよ。」』
ちゃん!!
おかしい。
どうしてなんだろう?こんな大切な日を、初めて出会った日を。
―ふふふ。
声の主が映像に割り込んでフェリスの意識に再び介入を始める。
これは初めて出会った日。大切な日。
―私の始まり―
夕暮れを背に手を伸ばす…手を伸ばす…彼は、ダレ?
―思い出せないんでしょ?
なんで!?どうして!? ちゃん!! いや…嫌!!
―まだ分からないの?
嫌!嫌よ!! こんなの… ちゃん! ちゃん!!
―慶應は私のものなのよ。
ちゃん! ちゃん!!答えて!お願い!! ちゃん!!
―私が彼を永遠に、永遠を与えてあげるの。
でも悲しいかな、貴方はもう…
死 ん で い る か ら。
ド ク ン
心臓が大きく波打った。
彼女から何かが抜け落ち、何かがそこにすっぽりとはまった。