07/08/16 23:58:28 4bFPNXt70
社外のイタイ人は、半ば愉快犯的で見方によってはかわいい。
しかし、「デスクが女をかこっている」「部長がカネで裏取引をした」など
冗談でも社内スキャンダルに関係する話をフルと、静まり返り、その場には
だれもいなくなる。酒の場でも、携帯に出るため席をたったまま消えるヤツ、
酔っ払ったフリして眠るヤツ、なぜか夜勤のデスクに差し入れするヤツ…
次の日、出社するとその「震源地」と会話する人間は少ない。
そして、彼を外して、夜の集まりがある。
恐ろしい全体主義の社会以外の何ものでもない。「オレが部長になったら君
を引っ張る。部下をまとめてくれ」といったデスクが昇進しても音沙汰なし。
気がつけば、30行最長の行事モノ専門で、子供の相手をする機会が増える。
40過ぎて初めて校閲という仕事に従事する。資料室で各部署からの電話に追われ
顔を知らない後輩にタメ口で「使えねー」と罵られる。
定年まで組合員としての誇りを持ち続ける。
退職祝いで、「同期入社の彼のすばらしい人柄に引かれ、苦楽を分かち合い、ときには支えられてきた。
新聞人としての私の30数年間は彼なくしては語れない」と局長経験があり、来期役員内定している同期
に肩を叩かれるが、気の利いた対応ができない。話そうとすると、同期なのに思わず敬語を使ってしまい
笑われる。
皮肉を込めた社交辞令を堂々とぶち上げた同期が、彼の道を阻んだ首謀者だった
気づくのはいつも、時すでに遅し。
二次会をバックレて、憂さ晴らしに入った初めてのキャバクラで知り合ったかわいい
ホステスと関係した数日後の朝、電話で警察署に呼び出される。
取調室で被害届を出されているのを知らされ、やっとホステスがやけに童顔だったこと
が今に結びついていることを理解する。調書をとっているのは、サツカンなじみの店
でよく酒をついでくれた見覚えのある男だった。
他社は書くだろうと思ったが、自社もベタだが実名入りで書いていた。
おわびのコメントは、「苦楽を分かち合った」同期が出していた。
った