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一方、慶徳さんは後に、市教委との面談の様子を複数の知人に打ち明けていた。その1人は「慶徳さんは市教委に診断書を出したが、認められなかったと言っていた。
元銀行支店長の慶徳さんが、休養を申し出るのに診断書を用意しないわけがない」と市教委の説明を疑問視した。
また、元高須小の教諭は、面談の数日後に校長室へ呼び出されたという。
たばこの煙が立ち込める中で慶徳さんは椅子に座ってうつむき、「実は医師にうつ病と診断され、1カ月休めと言われた。市教委に休みたいと言ったが、ダメだと言われた」と告げたという。
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公務災害請求は来月中めどに
慶徳和宏さんの遺族が請求する公務災害に関する関係資料について、広島県尾道市教委幹部は、27日までに「学校関係の書類はほぼ整った。遺族関係分と合わせ、確認後に来月中をめどに請求できれば」と語った。
ことば・うつ
憂うつで気分が落ち込み、気力がなくなり、日常生活に支障が出てくる精神障害の一種。アルコール依存症と並び、先進国で多いという。
主な症状としては、精神面ではイライラ、不安感、焦燥感、無気力、集中力の低下、考えがまとまらないなど。
身体面では朝早く目覚める、寝付けないなど不眠が多く、そのほか全身のけん怠感や頭痛、胃痛、食欲不振、肩こりなどがある。
症状が悪化すると、自殺願望を抱くケースもある。抗うつ剤など薬物治療が有効で、精神障害の中では治癒率が高いとされる。
絶対的な分類方法は確立されていないが、米精神医学会の最近の分類では「気分障害」とされる。気分障害は、うつ状態だけの「単極性」と、気分が高揚して元気がよく、
集中力も増すそう状態とうつ状態の両方ある「双極性」に分類される。原因別で、なんらかの心理的、精神的ストレスをきっかけに発症する「心因性」
▽きっかけは特になく、体質や遺伝などが原因と考えられる「内因性」▽病気や治療用薬物の影響で引き起こされる「身体因性」に分類する方法もある。
気分障害による推計入院・外来患者数は約6万5000人(99年旧厚生省調べ)。
最近は、うつではないが、健康な精神状態ともいえない「軽症うつ」が増えているという。一方、経済苦や生活苦が原因でうつになる人が増え、自殺者増加につながっているとの指摘もある。(毎日新聞)
[6月28日3時11分更新]