07/11/22 18:05:30
長歌「盆死にたまふさだめなれ」
ああ盆々よ 君を泣く 君死にたまふ ことなかれ
上に生まれし 君なれば 親のなさけは まさりしも
親は酒盃を にぎらせて 酒を飲めとは 教えしや
酒を過ごして 死ねよとて 四十七までを そだてしや
日本の国の あてびとの 天地を祀る あるじにて
親の名を継ぐ 君なれば 君死にたまふ ことなかれ
外務の輩は 滅ぶとも 滅びずとても 何事ぞ
君は知らじな あてびとの 家のおきてに 無かりけり
君死にたまふ ことなかれ すめらみことは 外交（かけひき）に
おほみづからは 出でまさね 互（かたみ）に人の 金を盗り
盗人の道に 生きよとは 盗むを人の ほまれとは
大みこころの 深ければ もとよりいかで 思されむ
ああ盆々よ 外交に 君死にたまふ ことなかれ
天を祀れる 父君と 祈りたまへる 母君は
嘆きの中に いたましく わが子を獲られ 謗られて
安しと聞ける 大御代も 国母の白髪は まさりゆく
水の俣にて 伏して泣く 細く萎えたる 母と子を
君忘るるや 知らざるや 黒き旗見て 集いたる
民の心を思ひみよ この世にひとりの 君ならず
秋の宮をぞ たのむべき 君死にたまふ さだめなれ