10/05/01 01:04:40 2G5ob3Hu
▽倉、無心で満塁アーチ
打った本人さえ想定外だったに違いない。29日の横浜戦の完敗後、野村監督が熱望した。
「誰か起爆剤になってほしい」その「誰か」の役目を担ったのは今季無安打の倉のバットだった。
2―0の三回1死満塁。変化球をたたくと白球はふらふらと上がり、左中間席へ届いた。
約2年ぶりのアーチに「無心。来た球を打つ。考えても打てないんだから」
控えめな言葉とは裏腹に、意外性の一発が打線を目覚めさせた。2死一塁となり
「倉さんの流れで打たせてもらった」と梵も2ランで続く。
四回も3連打で加点。今季初めて前半で試合を決めた。
試合開始4時間前だった。野手最年長の石井が発案し、ベンチ裏でミーティングを開いた。
「まだ試合は続く。元気出していこうと話した」と倉。
野手陣は気合を入れていた。
脇役に甘んじるベテランが一丸のムードを呼び起こした。
「選手に期するものがあった。こういう戦いをすることがほかのチームよりも大切になる」
と野村監督。反攻の糸口になりそうな大勝。攻撃陣が意地を見せる番でもある。
(五反田康彦)