08/01/31 12:38:15
小学校に上がったある日、父は帰ってくるなりカーチャンと喧嘩していた。
俺はおびえながら隣の部屋でジッとしていた。
しばらく口論が続いたあとカーチャンの叫び声と共に、俺のいた部屋のふすまがバリバリと破れ、
バターン!と倒れてきた。
倒れたふすまの上にカーチャンが倒れていた。
父が殴り飛ばしたのだ。
次の日カーチャンと俺は、新聞配達のパートに行ってくると父に言い、
九州の親戚の家に転げ込んだ。
その後しばらくして、父とカーチャンの離婚が成立した。
親戚は暖かく迎え入れてくれた。
生活費のないカーチャンは、昼は服の販売、夜は水商売で俺を養ってくれた。
いとこのネーチャンは俺が行ったことのない動物園や遊園地に連れて行ってくれた。
小学校の転校の手続きも済んで学校へ行き始めると、友達もでき、父の暴力もない。
毎日が楽しかった。
そんな中、俺が事故にあい、片目が失明した。
真っ先にいった病院では、回復の見込みはないと言われた。
カーチャンは金がないのに色んな眼科を探してきては、俺を診察に連れて行った。
半年ほどいろんな病院を転々としたが、結局俺の片目は光を失ったままとなった。