にがしたポケモン達の行方 3匹目at POKE
にがしたポケモン達の行方 3匹目 - 暇つぶし2ch324:名無しさん、君に決めた!
09/09/14 21:43:36
そう言って人間はイーブイの頭をなでた。目線は上に向いたままで、しばらくその状態が続いた。
背中もさすられて少しくすぐったかったが、イーブイは「家族」の手の感触を忘れたくないと、目を閉じてじっとしていた。その間に人間が「家族」に視線を落として、照れながらぽつりぽつり言葉を繋げていく。
人間がこれまで隠居状態にあったのは、緩和ケア病棟でずっと入院する程には病気が進行しておらず外来で痛みを取り除くのでまだ事足りたというのもある。
他には健康に留意して羽目を外さない、いや波風を立てない様生活すれば次の日に特効薬が開発されるのでは、という病気を「治(キュア)す」希望を捨てられずにいたのもあった。儚い夢だった。
どちらも人間にとって大きな理由だったが、何よりもとよりバツイチの現在、唯一の家族であるイーブイのココ(♀)と一分一秒でも長い余生を送りたいという思いの方が数倍勝っていた。
人間にとってイーブイは単なる手持ちと「おや」やペットと飼い主を越えた、本物の家族と呼べる存在だった。

すきなことって、なにがしたい?
……そうだなぁ。久々にお好み焼き作って食べたい。それに野球の試合も見たい。あと~~に――も!
ふふふ。いままでがまんしてきたから、やりたいことがいっぱいあるね……わたしはね、そうやってわくわくたのしそうにしているあなたをみているのがしあわせだな。
それからクロにみせてあげたい。あなたが―しているところ。
…いつでも人に優しいココは偉いなぁ。良い娘(こ)に育ってくれてありがとう。

熟年離婚の危機を迎えたかと思えば一転、仲良しな父と娘の様に人間とイーブイは振る舞う。その内に太陽は低く南中し、人間の厚着では少し汗ばむ程に気温が上昇してきた。
やがて人間が立ち上がり、「早速お好み焼きでも作るかな」と言いながらスローテンポで元来た道を歩き始めたのであった。


予定が詰まってました。~~や――の内容は人間のモデルに配慮し、敢えて伏せました。ヒントはちょこちょこ隠していますので本当の正解を探してみるのも有りかと。


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