にがしたポケモン達の行方 3匹目at POKE
にがしたポケモン達の行方 3匹目 - 暇つぶし2ch2:名無しさん、君に決めた!
09/03/25 22:52:12
2んじん

3:名無しさん、君に決めた!
09/03/25 22:56:27
>>1

前スレ949までwikiに纏められてるけど、それ以降の話をサルベージ出来る人が居たらお願いできるかな
968まではtxt形式で保存してあるんだけど、967-986は見てすらいないんだ

4:名無しさん、君に決めた!
09/03/26 01:06:52
980こえると24時間レスがないと落ちる

豆知識

5:名無しさん、君に決めた!
09/03/26 01:08:56
うわー>>1乙!
前スレで>>980頼むって書いたんだけど、無理だったらしいから今日立てようとしたら自分も無理で凹んでたから凄く嬉しい!
話のまとめ、出来たらやってみる。時間はかかるかもしれないけれど…

6:名無しさん、君に決めた!
09/03/26 08:23:41
>>1乙。いつの間にか落ちててびっくりしたww
ついでにアリプロの「胡蝶夢心中」の改変投下
1番は廃人の手持ち、2番以降は普通のトレーナーって感じ。

そう私を見つめる瞳に もしも愛情が潜むなら
目を伏せずに受け止めたこと 限りなく優しい罪となる
いくつも儚い道 越えてきたの
最後にあなたの元で 育っていいの?
なぜ人は選別し 勝たずにはいられないの
戦ってばかりの日も 充分過ぎてきたのに
ひたすら卵を手に入れ 孵すことを止めぬ人は
フロンティアに身を投げて
勝ち続けることも 望まない


7:名無しさん、君に決めた!
09/03/26 08:24:26
いまあの子を見つめる瞳に いつか憎しみが宿るなら
あなたの手はPCを動かし ためらわずに逃がすでしょう
持つのを止めるのは早いわ 不一致を
私はまだそれを 大事に育てている
なぜ人は出逢いから 6Vを選び取るの
震える淡い体を そっと拒むように
生きることはただ死に 向かうための旅だから
哀しみに気づかぬまま
走り続けることを今のうちだと 思って

なぜ人は夜(よ)も寝ずに 卵を孵し続けるの
本当は弱いから 6Vに頼ってるの?
大量の野生の中 迷い込んでいく不一致は
強力な技に巻き込まれ
肉片となって 土へと埋もれる
なぜ人は出逢いから 6Vを選び取るの
震える淡い体を 握り潰すみたいに
生きることがただ死に 向かうための旅ならば
廃人が行う作業が
いつしか無くなることを 願うだけ


8:名無しさん、君に決めた!
09/03/26 11:02:58
URLリンク(iroiro.zapto.org)
前スレどぞ 多分全部ある

全部とは限らないが、うんかーとかいうサイトに残っている場合もある
part1
//unkar.jp/read/game11.2ch.net/poke/1186396152
part2
//unkar.jp/read/schiphol.2ch.net/poke/1192962598

>>6-7

元歌は知らないが、気が向いたら聴いてみる


9:名無しさん、君に決めた!
09/03/26 11:47:14
てきとーに作った
残酷な廃人のテーゼ (残酷な天使のテーゼ ポケモン廃人ver)

残酷な廃人のように 少年よ6V作れ

ずっと 求めてる 性格一致の神個体
貴方だけが 産みの親に 出会える権利ある
リーグ勝利者を 夢の残滓が 見つめてる
億の命 積み重ねた 真なる勝者を

もしも生まれ落ちたことに 意味があるなら
彼らはそう 敗北知る為のバイブル

残酷な廃人のテーゼ 悲しみがまだ続いてく
個体値に性格補正 隠し値に目覚めた時
誰よりも光を放つ 少年よ廃人になれ

10:名無しさん、君に決めた!
09/03/26 21:40:04
前スレ910です。
ようやく以前描いた話(償い)のスピンオフエピソードが描きあがったので新スレに投下します。
償いの続編エピソードは他に描いた話とも若干リンクした内容になるかも・・・




「元気でやれよ。まぁおまえみたいなクズはすぐに飢え死にするだろうがな」

生まれたばかりだった私は何を言われたか理解できなかった。
ただ置いていってほしくなかった。
その思いですがるように着いていこうとしたら、その男はボールから私よりもずっと大きなポケモンを出し「片付けろ」とだけ言った。
その後のことはよく覚えていない。
ただ薄れ行く意識の中で高笑いを上げながら私に罵声を浴びせていたことだけは分かった。

気がついたときには目の前に野生のポケモンがいる。
大きく口を開き、私の腹を食い破ろうとしている様子が見えた。
こんな所で死んでたまるか。
あの男に復讐するまでは!
痛くてよく動かない体に無理矢理力を込めて、その場から力いっぱい跳躍した。
宙を舞う私の後ろ足を敵の鋭い爪が深く抉る感触と同時に熱い何かが後ろ足を濡らす。
だが、そんなことにかまってられない。
とにかく全力で逃げた。
目の前の草むらに飛び込み、痛みでろくに動かない後ろ足を引きずりながらとにかく走り続ける。
どうにか敵を撒いた時に初めて気づいたことだが、顔の左側が大きくパックリと裂けており既に傷口が乾き始めていた。
どうやらあの男が連れているポケモンにやられたらしい。

11:名無しさん、君に決めた!
09/03/26 21:41:20
この痛みを奴にも味あわせてることだけが私の生きがいになった。
それにはとにかく死なないように注意することが最優先事項だった。
とにかく、どんなに痛い目にあっても死なない。
野生のポケモンの子供と違い、野生の掟を教えてくれる者がいないまま放り出された私にとっては至難の業だったが、なんとかやり遂げた。
この世界で生き残るための術を把握したころには、私の全身は傷跡だらけになっており頭から生えてる鎌状の大きな角は酷使されて刃こぼれが無数にできていた。
しかし、その角の一撃はどんなに硬い岩をも砕き、身を守るための最大の武器になっている。

野性の世界に放り込まれてどれだけの時間が経っただろうか。
私は気の合う異性のポケモンと出会い、そのポケモンと結ばれ子供まで出来た。
その頃はあの男への復讐心はすっかり忘れてしまっていた。
生まれた子供には狩りの方法や効果的な敵からの逃げ方など私が経験したことを全て伝えなければならなかったからである。
子供が一匹立ちして私たちの前から立ち去った頃、消え失せていた復讐心が沸き立つ出来事が起きた。

あの男が、また生まれたばかりのポケモンを捨てにきていたのだ。
見たことがない青いポケモンを捨て、完全に背を向けていた所に襲い掛かった。
なぜ生まれたばかりの子供を捨てるのか。
私たちは1匹の子供を愛情を注いで育てていったのに、この男は自分の子供と言っても過言でないポケモンを捨てるのか。
怒りに駆られながら、どこか冷静な部分があったのだろう。
まずは逃げられないようにその男の片脚を噛み砕き、徹底的に切り刻んだ。
獲物を逃がさないために、まずは脚を潰す。
それは狩りの常套手段だ。
男は情けない声を上げ、命乞いをしている。
脚の肉を引き裂き、骨を噛み砕くたびにその男の悲鳴は大きくなっていった。
悲鳴が余計に私の怒りに火を注いだ。
その手で今までどれだけの命を殺してきたのか分かってるのか?
生きるために他の命を奪って食べるのとはワケが違う。
それなのにこの期に及んで自分だけ助かろうとする。
そんな勝手が許されるはずがない!

12:名無しさん、君に決めた!
09/03/26 21:42:39
そのとき不意に私の視界を塞ぐ物があった。
だから私は爪で視界を塞ぐ物を引き裂いて振り払った。
振り払った瞬間に、その何かがなんだったかようやく気づいた。
それはたった今この男に捨てられた青いポケモンだった。
青いポケモンはふらふらと立ち上がりながら男と私の間に立ち、私を見ながら構える。
その青いポケモンはそれっきり動かなくなった。
私に生まれたばかりの子供とは思えない程鋭い眼光を向けながら。

なぜ・・・?

呆然と立ち尽くしていると騒ぎを聞きつけたトレーナーがやってきて、私を見るなり手持ちのポケモンに指示をして攻撃してきた。
攻撃を避けると私は草叢の中に飛び込み、その場から走り去った。
その日の晩、根城に戻った私の胸にはあの男に一矢報いた爽快感よりも吐き気を催す不快な感じだけが残った。
あのときは復讐心にかられ、あの青いポケモンを殺してしまった。
自分の復讐を果たすのに邪魔だったから。
それでは私利私欲のために生まれたばかりのポケモンを捨てていたあの男と同じではないか。
あのときの私は間違いなく、あの男と同じだった。
自分が・・・殺した・・・
生きるためではなく、自分の欲を満たすために。
あの男を再び見つけたとき、私は自分の復讐を果たすことができるのだろうか?
今の自分には復讐を果たせる自信が無くなっていた。
あの男をどうするか、それはあの男を見つけたときに決めよう。
もしも相変わらず生まれたばかりのポケモンを捨てていたら・・・
そうなっていないことを願いつつ私は眠りについた。



スピンオフエピソードはここで終了ですが、続編エピソードは出来るだけ日が開かないうちに投下する予定です。

13:名無しさん、君に決めた!
09/03/26 21:48:35
うぉ、リアルタイムで投下を見たけどGJGJ!
次の投下も全力で待ってる!

14:名無しさん、君に決めた!
09/03/26 21:51:05
きも

15:名無しさん、君に決めた!
09/03/26 22:01:51
>>10-12

俺もリアルタイムで見れた

復讐はそこそこ上手くいったけれど、その先には……という展開
こういうの好きだお

16:名無しさん、君に決めた!
09/03/27 01:45:10
458 :名無しさん、君に決めた!:2009/03/26(木) 09:30:27 ID:???
個体値厳選のために生まれては逃がされ生まれては逃がされ…
そんな数百というポケモンたちの魂がひとつになった妖怪がいるって噂を聞いた
もとは水子の霊の話から派生した都市伝説らしいんだが。

そいつは夜、やってくるそうだ。
布団の中で気配を感じてふと目を開けると、初代赤緑のゆうれいみたいな物体が浮かんでて、
中心にある目を正面から見てしまうと、もうだめらしい。
気づくと自分が生まれて間もない赤ん坊になってて、
どことも知れない草むらの中に放り込まれてるんだって。

ただ、逃がしたポケモンたちへの感謝の気持ちを表していればそんな目には遭わされないとか。
具体的には、ありがとうの気持ちとともに身体の一部分を丸出しにして布団に入っているといいらしい。
一部分がどこだったかは忘れた。

17:名無しさん、君に決めた!
09/03/27 16:46:26
>>16
トリックルーム乙w

18:名無しさん、君に決めた!
09/03/27 20:07:25
この板って、1レスあたりの行数制限いくつだった?
ようやく半分近く書けたけど、既に100行近くになってて……

19:名無しさん、君に決めた!
09/03/27 20:16:29
32行

20:名無しさん、君に決めた!
09/03/27 20:35:29
>>19
ありがとう
助かった

21:名無しさん、君に決めた!
09/03/28 15:11:05
トレーナーがポケモンを直接自然に返すことはできないよな?
このスレのSS見てて思ったんだが、そのへんの仕組みって実際どうなってるんだろう

22:名無しさん、君に決めた!
09/03/28 22:25:50
>>21
パソコンで逃がすを選ぶと、保健所のようなところに送られる。
その後、希少種でないものは安楽死。希少種のものは保護施設や研究所なんかに送られて、野生に返されたり標本にされたりする。
運が良ければ保険所で誰かに引き取られる可能性もある。(ブリーダーとか)運が悪いと研究員とかに引き取られて薬とかの実験台にされたりして苦しい一生を送る。

みたいな感じじゃない?

23:名無しさん、君に決めた!
09/03/28 23:31:23
>希少種でないものは安楽死
なんで速攻で安楽死なんだよ。いくらなんでもありえねーよ。
ちゃんと自然で生きれるようになるくらいは育てて、その後野生に返すくらいしてくれるだろ

24:名無しさん、君に決めた!
09/03/28 23:45:02
ここのスレの連中は何が何でもポケモンを悲惨な目に遭わせたいらしいな。

25:名無しさん、君に決めた!
09/03/29 00:02:46
ここのwiki見てたら自分も何か書いてみたくなった
殴り書き気味だった
今は少しだけ反省している

『ユウキ君ともお友達になれたらなぁ……』

「あの時私が言った言葉、ユウキ君はまだ覚えてる?
 もっとも、今となっては叶うはずのない夢なんだけどね」
ホウエン地方の西部に位置する町、ミシロタウン。
研究所があることを除けば、どこの地方にも存在するような小さな町である。
この田舎町の自宅の一室で、自嘲気味にそう呟く一人の少女。
年齢は十六、七歳だろうか。腰にボールを付けていることからポケモントレーナーであることが伺える。
「最後に会ってからもう六年になるよね。最強のポケモントレーナーになるってユウキ君の夢、もう叶えられた?
 それとも、今もその為に無数の命を積み重ねている途中かな?」
尚も続ける少女。それは居場所も知れぬ少年に対してというよりは、自分自身に対する問い掛けであった。
当然ながら答えは返ってこない。もし答えが返って来ているならば、そもそも彼女には自問するような理由がない。
「同じ日にこの町を旅立った私達が道を違えたのは……確かあの日だったよね……」
少女はそう言って『あの日』に思いを巡らせる。
時は現在から六年と数ヶ月前。その日、彼女はキンセツシティとシダケタウンを結ぶ117番道路にいた。

117番道路。
ホウエン屈指の大都市と、そよ風の心地好い小さな町を結ぶこの道路は、頂点を目指すポケモントレーナーにとっては避けて通れない道であった。
とは言うものの、この道を通らなければホウエン各地に点在する八つのポケモンジムを巡れないということはなく、
また、チャンピオンロードのようにここを通らなければポケモンリーグ会場に辿り着けないというわけでもない。
この何の変哲も無い、むしろ長閑でさえある道路がトレーナーの登竜門と呼ばれる理由は、ここに存在する一つの施設にある。
ホウエン地方最大とされる『ポケモン育て屋』。
預かったポケモンを有料で育てるその施設こそ、この道路をトレーナーの登竜門たらしめているものであった。

26:名無しさん、君に決めた!
09/03/29 00:03:59
それとは知らずにこの道路を北上する、赤いバンダナが印象的な一人の少女。
年齢は十代前半で、ポケモントレーナーとしては新米の部類だ。
「シダケタウンに立ち寄るのは久しぶりだけど、ミツル君は元気にしてるかな?」
知り合いに挨拶にでも行くのだろう、彼女は純粋にキンセツシティからシダケタウンへと向かおうとしているだけだった。
草木が生い茂り、ポケモンを始めとした野生動物達に溢れた自然そのものを楽しむように。

ふと少女が足を止めた。彼女の視線は草叢、正確にはその中にいる何者かに注がれている。
「凄い! ラクライがこんなに沢山集まってるなんて珍しいかも!」
その視線の先にいたのは、緑色の四足獣―ラクライと呼ばれる電気属性のポケモン―の群れであった。
個体数は優に50を超えている。そしてまた、この群れには一つの特異な点が見られた。
「でも皆小さいね。生まれたてかな?」
そう。少女も気付いたように、この群れには幼いラクライしか存在しないのだ。
親のラクライやライボルトがいないばかりか、弱肉強食の世界で生きる術さえ知らないような有様だった。
実際に外敵に襲われたこともあったのだろう、中には怪我をしている者も存在した。
見過ごせなかったのか、少女は怪我をしたラクライを手招きして、持っていた傷薬で応急処置を始めた。
「よし、これで大丈夫! もう怪我しちゃ駄目だよ」
そう言って群れに返してやると、一言「元気で育ってね」と言い残して、少女はその場を後にした。
不安は残るが、50体もの群れを全て捕獲することなど到底不可能である。
ただ、そう祈りながら見送ることだけが、彼女に出来る唯一のことだった。

少女はその後も117番道路をシダケタウンへと向かって順調に進んでいた。
道中、彼女はキモリを見かけたような気がした。
だがキモリのような珍種がこのような場所にいるはずはない。
只の気のせい。そう納得すると、すぐにその記憶は頭の片隅へと追いやられてしまった。

27:名無しさん、君に決めた!
09/03/29 00:05:21
それから数時間後、少女はシダケタウンに到着した。
大きく深呼吸をすると、綺麗だと定評のあるシダケの大気で肺が満たされる。
「気持ち良い……」
そう言って伸びをした彼女にかけられる声があった。
「そこに居るのはハルカか!? 久しぶりだな!」
「ユウキ君? こんなところで会うなんて奇遇だね」
声の主はユウキと呼ばれた少年。
少女―ハルカ―と同年代と思われる彼こそ、ハルカと同じ日にミシロタウンを旅立った人物なのである。
二人の目標はポケモンマスターへの第一歩、ホウエンリーグ優勝。
すなわち、いずれはライバルとなる存在とも言えるだろう。
とは言え、友達同士であることに変わりはない。
彼等は少しの間、町中で互いの旅の近況について語らっていた。

話によると、ユウキは既にバッジを五つ手に入れ、パーティの更なる強化に励んでいる最中なのだという。
ハルカもバッジを四つまで集めたところで、この町には知り合いを訪ねてやってきたのだと説明した。
ここまで話したところで、彼女は何気なく切り出した。
「そう言えばね」
同じように、こちらも何気なく相槌を打つユウキ。
「ここに来る前に子供のラクライの群れを見かけたの。
 50匹はいたと思うけど、親が見当たらなかったから心配なんだけど、大丈夫かな?」
「あぁ、そいつらは多分……」
特に気に留めた様子もなく、このポケモンマスターを目指す少年は腰のボールの一つに手を伸ばす。
「この前俺が逃がした、こいつの兄弟姉妹だろ」
彼のボールから出てきたのはラクライの進化系、ライボルト。
まだ幼いのだろう。進化しているとは言え、体格は図鑑の標準よりも小さく、その顔にも幼さが残っている。
しかし、幼いながらも只者ではないということは、ハルカにもはっきりと理解できた。
所謂天才というものだった。戦う為に生まれてきた存在と言っても過言ではない。
スタートラインの時点で、既にこのライボルトは他の同族達の遥か前方に立っているのだ。

28:名無しさん、君に決めた!
09/03/29 01:09:31
つづきは?

29:名無しさん、君に決めた!
09/03/29 01:39:33
だがハルカにとってライボルトよりも更に衝撃的だったのは、先程のユウキ台詞。
『俺が逃がした』。確かに彼はそう言った。疑問と不安の入り混じったような感覚を覚えるハルカ。
「逃がしたって……どういうことなの!?」
「強いポケモンを育成するコツだよ。もしかして知らなかったのか? ならこの機会に教えてやるぜ?」
「違うよ。私が訊きたいのはそんなことじゃなくて……」
「まぁまぁ、遠慮することは無いって」
『育成のコツ』なるものを説明したくて仕方が無いのだろう。ポケモンマスターを目指す少年は目を輝かせて詰め寄ってきた。
その勢いに圧倒されてしまったのか、ハルカにはただ彼の話を聴くより他にはなかった。

ユウキが言う『育成のコツ』は、ハルカのポケモントレーナーという人種に対する認識を根底から覆しかねないものであった。
彼の説明は、強い個体と弱い個体の間には先天的な才能の差があり、それは後天的な努力では決して埋めることの出来ないものであるということから始まった。
また、先天的な才能さえあれば良いというわけではないこと。
その才能を開花させる為には、幼い頃から徹底的に『調整された戦闘訓練』を積む必要があることも知った。
そして、その為に彼は数百匹にも上るラクライをタマゴから孵化させ、漸く育てるべき一匹を手に入れたことも。
「だからそう。こいつは俺の最高のパートナーと言っても過言じゃない」
熱っぽく育成論を語ったユウキは、最後にそう言って締めくくった。
だがハルカの心は育成論よりもむしろ、幼く、戦うことも自らの身を守ることさえ知らないであろう、生まれてすぐに逃がされたポケモン達に向いていた。
「でもそれなら、選ばれなかった子達はどうなるの!?
 あの子達、弱肉強食の自然界で生きる為の十分な知恵を身に付けているとは思えなかった。
 もしかしたら死んじゃうかもしれないのに……!」
「おいおい、そう変なことを気にする必要なんて無いって。
 元々一人に育てられるポケモンの数なんて限られているんだし、強い個体を生み出して強く育ててやれば、親兄弟達も全員満足するってば」
そのようなものは人間のエゴに過ぎないのではないか。ハルカは頭の中で、即座に少年の言葉に反論した。
が、何故だろうか。それを口にすることが出来ない。

30:名無しさん、君に決めた!
09/03/29 01:41:21
友人関係が壊れることを恐れたから? あるいは、ポケモンマスターになるという彼の夢を否定したくなかったから?
しかし、だからと言って彼の行為を肯定する気にはなれない。ただ沈黙を続けるより他に、彼女には出来ることなどなかった。
「今日のハルカ、何だか変じゃないか? 具合でも悪いのか?」
沈黙を破ったのはユウキの方だった。当然ながら、その原因が自分にあるとは気付いてはいない。
「ねぇ……ユウキ君は本当に……」
「悪い、ちょっと待ってくれ!」
ようやく絞り出したハルカの言葉。だが、それはユウキの言葉によって制止を余儀なくされてしまう。
いつの間にかユウキの傍には、何かのポケモンのものと思われるタマゴを抱えたマグカルゴがやってきていた。
今、まさにそのタマゴが割れ、新しい生命が誕生しようとしていた。
生まれたのは、水色と白で塗り分けられた球形の体を持つポケモン、タマザラシ。
まだ生まれて間もない為だろう。体長は30cm程度しかない。
「わぁ! タマザラシって始めてみたけど、丸くてちっちゃくて可愛い!」
先程までの沈鬱な感情はどこへ行ったのか、素直に生まれてきたことを喜ぶハルカ。
一方のユウキは、ポケモン図鑑を向けて、何かを調べているようだ。
そして一通りその何かを調べ終わると、軽く舌打ちをして愚痴を零す。
「ありゃ!? こいつ、戦闘の素質皆無な上に『頑張り屋』な性格じゃないか。また新しいタマゴ貰ってこないと……」
言い終わらない内に、腰から一つのボール―恐らく今生まれたタマザラシが入るはずのもの―を取り出し、ある操作をする。
開いた状態での、開閉ボタンの長押し。
それが何を意味するものか、仮にもポケモントレーナーであるハルカに分からないはずがなかった。
ただポケモンを出すのではなく、ポケモンに付けられた登録情報等を抹消し、逃がす為の処理。
もっとも、当のタマザラシには何が起こっているのか、何をされたのか、理解すら出来ていない。
ころころと『元』主人の元へと転がって行き、やがて彼の脚にぶつかり、反動で少し逆方向に転がる。
が、ユウキはそれを気に留めた様子もない。
「それじゃあ、俺は育て屋に用事があるから、お別れだな」
それだけハルカに告げると、歩き出すユウキ。まるでこの場にタマザラシなど存在していないかの様な振る舞いだ。

31:名無しさん、君に決めた!
09/03/29 01:42:16
限界だった。
彼の夢を否定することはしたくない。
頭ではそう理解しているものの、最早ハルカには黙っていることなど不可能だった。
「ユウキ君は、こんなことをして本当に強いポケモンマスターになれると思ってるの!?」
「ハルカ……何を言って……?」
初めて見るハルカの凄まじい剣幕にうろたえるユウキ。
「勝利。それは確かに大切だよ。
 でも、その為ならどれだけの生命を犠牲にしてもいいと言うの!?」
ここまで言って、彼女は一旦言葉を切った。
ユウキは何も言わず、ただ目を伏せているだけだ。
「ねぇ、ユウキ君! 何とか言ってよ!」
少しの間の後、目線を逸らしたままのユウキが口を開く。
「俺もその辺りはよく知らないが、この育成法はトップレベルのトレーナー達にとっては常識とも言える方法らしいんだ。
 現在ほど洗練されていないとは言え、割と昔から使われてきた、な」
実は俺もつい先日、先輩トレーナーに教えてもらったばかりだがな、と終わりにそう付け加える。
「じゃあ、俺はもう行くからな」
再び歩き出すユウキ。今回は、ハルカも彼を引き止めはしない。
正確には、引き止めるだけの気力が残っていなかったからだが。

「私は世界中のポケモンと友達になりたくて、トレーナーを始めたのに……」
勝利の為だけに、数百匹以上の中から、優れた素質を持っている個体を選別して育て上げる。
それは彼女の理想としていたトレーナー像とはかけ離れたものであった。
「こんなのって……ないよ……」
ハルカはその場で泣き崩れた。
町を吹き抜けるそよ風も、この時ばかりは哀愁を帯びた音色のように感じられた。

32:名無しさん、君に決めた!
09/03/29 01:43:07 KpSD52nU
時は現在に戻る。
丁度その時、壁に掛けられた時計が午前十時を告げた。
どうやら少し長く思い出に浸り過ぎたらしい。
「私らしくないかも」
そう呟くと、少女―ハルカは六つのボールを持ち、自室から出た。

ポケモンマスターを目指すことは挫折したものの、結局彼女は父であるオダマキ博士の研究を手伝う傍ら、ポケモントレーナーを続けている。
そして今日は、近所のトレーナー志望の少年がポケモンをゲットするのを手伝うことになっていた。
ハルカに連れられて近くの道路にやって来た少年は、一匹のポケモンを指差して言う。
「ハルカお姉ちゃん! 僕、あのポケモンがいいな!」
少年の指し示したポケモンは、海鳥のポケモン『キャモメ』。
ハルカは一つのボールを少年に手渡しながら言う。
「それならこの子を使うと良いかな。程々に手加減するようには言ってあるから、安心して指示を出していいよ。
 ……でも、あの子を捕まえる前に一つだけお姉さんと約束して」
キャモメの元に駆けて行こうとする少年に、念を押すように一言だけ告げる。
「この先、色々な苦難があるだろうけど、何があってもあの子と一緒にいてあげてね」
「うん、勿論だよ。ところで、お姉ちゃんが貸してくれたポケモンは何て言うの?」
「トドゼルガ。そう呼べば答えてくれるよ」
「よし、トドゼルガ! 僕に力を貸してくれ!」
少年はそう言って、受け取ったモンスターボールからポケモンを繰り出す。
現れたのは、巨大なトドのようなセイウチのようなポケモン(名前からすると、恐らくは前者)。
彼の辿る道が何処へ続いているのかは判りかねるが、今はただ祈ることにしよう。
彼が少女の願いをいつまでも覚えていることを。

33:名無しさん、君に決めた!
09/03/29 01:53:15
ごめん、素でsageにチェック入れるの忘れた
行数制限よりもむしろ文字数制限の方に苦しめられた

ライバルが途中でミシロに帰ってしまう理由をプレイヤーが廃人と化したことに関連付けて、
彼女の心境をテーマに書き始めたはずが、なんか別物になったような気がする

結末はポケモンリーグに出場して廃ポケで固めたユウキをフルボッコとか、
改造に手を染めるとかの案もあったけど、とりあえず無難なものにした

34:名無しさん、君に決めた!
09/03/29 21:02:29
>>25-33GJ
最後の終わりが良かった!

35:名無しさん、君に決めた!
09/03/29 22:06:52
      //      ,.へ          ー‐-、` 、:.:.::/  \ \
__ _,. ‐'´/      /                ヽ/ k'^ヽ、   ヽ ',
`ヽ、__/     /  / / / /            ヽ ∨ !:.:.:.:.:.ヽ、  ', !
     / /  /  ,' / / / /  , ヘ、       ',   |:.:.:.:.:.:.:.:ヽ、 ', |
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  { ー─<          |  ,/      |   |     ト ヽ
  /l  ー‐<  おわり     /´ ̄ `l丶 / |   |    lハ \
  '  ー--‐'          { ̄ ̄ |  \.  |   |    iハ    \
  l.    |           {´ ̄   |   \|   |    リ }    \
  ゝ _ |              ヽ´ ̄ |     |   |  ,′ノ       ヽ、
      └────┘`ー ' {      !  i|   // 
                                            ┼ヽ  -|r‐、. レ |
                                            d⌒) ./| _ノ  __ノ

36:名無しさん、君に決めた!
09/03/30 18:51:25
>>34
読んでくれて嬉しい

そのうち、書き直して適当な小説サイトにでも持ち込みたい

37:名無しさん、君に決めた!
09/03/30 20:39:53
「お別れだ。しっかり生きろよ!」

そう言って男が大きく空に向かって両手を振ると、
プテラ達はそれに応えるようにまた何度か鳴いた後、遠く暮れ始めた空の彼方へ消えていった。
その様子を確認すると、男は満足そうに笑みを浮かべ静かに帰路へと着いた。

――

男も昔はズイタウンを自転車で走り回り、卵を孵化しては選別、なんてことをしていた。
生まれたばかりの幼いポケモンを逃がしても全く気にせず、ただひたすらにそれを繰り返していた。
それが当たり前であったし、別に他の奴等だってやっているんだろう。そんな気持ちだった。
そんなある時に偶然見た、ある光景。
それは男が逃がしたばかりのポケモンが、野生のポケモンに襲われる光景だった。
人間達が幼いポケモンをどんどん逃がすために、野生のポケモンにとっては
人間がポケモンを逃がす場所が絶好の狩りの場所になっていたのだ。

生まれたばかりのポケモンは、戦うということも知らず、例え遺伝技という特別な技を覚えていても
レベルで適う事は無く、ただ攻撃を受けて疵付いていくだけだった。
凄まじいとも言うべき光景に男は唖然として何もすることが出来ず、その光景を見つめる他無かった。
しばらくして野生のポケモンは去ったが、男はそこに立ち尽くしたままだった。

「お、俺は・・・、何をやっていたんだろう・・・。」

逃がされたポケモンのことなど考えず、たまたま個体値が良かったという理由で残った兄弟の気持ちに気付く事も無く。
ずっと命を捨てていたのか、そう思うとどうしようも無く虚しい気持ちになった。


38:名無しさん、君に決めた!
09/03/30 20:41:02
それから男は決意した。もう幼い命を逃がすのは止めよう。その代わりに何か出来る事は無いか。
選別、というものを重ねるために得た知識はいろいろあった。
それをポケモンを殺すためにではなく、ポケモンを生かすために何か出来ないか。

そして、ポケモンを逃がすということについて調べ始めて分かった事。
それはどこかでポケモンが逃がされ続けて、どこかでその近辺の生態系が崩れつつあるのだということだった。
そうだ、絶滅してしまいそうなポケモンを、少しでも減らそう。
人間が絶滅に至らしめているのならば、誰かそれを止めようとする人間がいなければ駄目なんだ。
俺も前までは絶滅に至らしめる側の人間だったけれども、これからはそれを止める人間になろう。

なぁ、どう思う?そう男が問えば、隣にいた男の相棒であるポケモンは嬉しそうに鳴いた。

――

そして、今に至る。男は遥か昔に絶滅したといわれるプテラを孵化し、育てていた。
プテラは絶滅したといわれているが、地下でたまに化石で見つかるし、
ひっそりと暮らしている野生のプテラもいるのだと何かの本に書いてあった。
それでも絶滅しそうな事に変わりは無い。

生まれたプテラはある程度レベルを上げ、戦いに慣れさせる。
少しでも野生に慣れさせるために、昔はズイの道を走っていたが、今は山に森、草原をクタクタになるまでプテラ達を連れて走り回る。
十分に空も飛べて、戦いにも野生の世界にも慣れたかと思うくらいにまで育つと、男はプテラたちのボールを手に、山に登る。

そして、男がボールを投げるとプテラ達は勢いよく飛び出した。
何度か飛び回り、男の元へと戻ってくる。

「今日で、お前たちともお別れだ。」

そう言うとプテラたちは男をじっと見つめた。

39:名無しさん、君に決めた!
09/03/30 20:42:56
「これからは、たった一人で生きていかなくてはいけないんだ。
もちろんそれは大変な事で辛い事苦しい事もあるだろうし、簡単な事では無いと思う。
それでも辛い事ばかりでは無いと思う。きっと初めて見るものばかりだろうし、
もしかしたら別のパートナーと呼べる人間と出会うかもしれない。
俺は、お前達がまた自由に、堂々と空を飛べる日が来る事を楽しみにしている。」

このプテラ達がある程度育てられているとはいえ、必ずしも生き残れるという訳ではない。そう考えると思わず言葉に詰まる。
男が黙ったのを心配してか、プテラ達は首を傾げた。
それに気付き、慌てて他のプテラ達に会ったら仲良くしろよ。と男が言うとプテラ達は一鳴きし、空へと舞い上がった。

「それじゃあ、元気でな!」

プテラ達は男に別れを告げるかのようにギャアギャアと鳴き、力強く羽ばたいて行く。

「しっかり生きろよ!」

最後にプテラ達は大きく鳴いた。暮れ始めた空の彼方へ消えていく影を最後まで見送ると、男は帰路へ着く。

出来れば、お前達の未来が明るいものである事を、俺は願う

40:名無しさん、君に決めた!
09/03/30 20:44:51
投稿して気付いた。

×疵付いていくだけだった。
○傷付いていくだけだった。
しかも最後の「願う」の後に「。」をコピペし忘れた・・・orz

41:名無しさん、君に決めた!
09/03/31 22:19:17
GJ!こういった仕事はブリーダーとかそっちになるんだろうか…

42:名無しさん、君に決めた!
09/04/01 20:24:39
「さようなら・・・ゴウカザル。元気でな。」
ご主人・・・どうしてですか?
私はなにか悪いことをしましたか?
なぜ突然さようならなどと言うのですか?
おまえは一番のパートナーだよ、と言ったのはウソだったんですか?
長い間、ずっと一緒にいたのに。
ジムリーダーだって四天王だって、あなたと共に戦ってきたのに。
それなのにどうして?

何度問いかけてもご主人は振り返ってはくれない。
いつものように自転車を漕いで遠ざかっていく。
私はもう不要なのですか?
岩登りや木の伐採にすら使ってくれないのですか?
ボックス暮らしだって構いません。
時々会いに来てくれれば。それだけでよかったのに。
ご主人の姿は、もう見えない。

あてもなくふらふらと歩いた。
何度か野生ポケモンとも遭遇したが、簡単に蹴散らした。
ご主人の元でずっと育ってきたのだ。
そこらの野生になど負けはしない。
遠くに大きな建物が見える。
バトルフロンティア・・・とかいうのだったか。
思えばご主人があの場所に通い始めてから、
私をボックスに預けることが多くなった気がする。
今もそこにご主人はいるのでしょうか。
私ではない別のポケモンを連れて・・・戦っているのでしょうか。

43:名無しさん、君に決めた!
09/04/01 20:26:14
気がつけば日が暮れていて、あたりは闇に包まれ始めていた。
同時に自分が空腹であることにも気がついた。
そういえば今日は何も口にしていない。
だが私はエサの捕り方など知らない。
いつもご主人がくれたから・・・捕る必要もなかった。
このまま、飢えて死ぬのだろうか。
ご主人の元にいられないのなら・・・それでもいいかもしれない。
全てを諦めて、その場に身を横たえゆっくりと目を閉じた。

誰かが自分を呼ぶ声を聞いた気がした。
この声・・・ご主人・・・?
目を、開けてみる。
そこにはこちらを心配そうに見やるご主人が見えた。
これは夢・・・?それとも、ここはあの世・・・?
「さよならなんてウソだよ。さ、帰ろうか。」
そう言うとご主人は私をボールへと収め、別荘へと向かった。
どういうこと?夢じゃ・・・ない?

別荘にはご主人の友人もいて、彼のポケモン達と共にエサを食べながら
今日はエイプリルフールという日だということを教わった。
なんでも、今日は軽いウソをついても許される日・・・らしい。
そこでご主人たちは一番大事にしているポケモンに逃がすとウソをついたのだそうだ。
ご主人・・・今日のことは軽いウソじゃ済みません。
私がどれだけ悲しかったか、あなたはわかってるのですか?
そう、言いたかったけれども。ご主人達の無邪気な笑みを見ていたら
なんだかそんなことはどうでもよくなってしまった。
でもご主人。こんなことはこれっきりにしてくださいね?
イタズラ好きで、まだまだ子供だけど。私の主人はあなただけだから。


エイプリルフールネタが書きたくて速攻で仕上げた。
かぶってるネタあったらスマン。

44:名無しさん、君に決めた!
09/04/02 21:13:07
GJ!

そういえば最近うちのゴウカザルもボックス暮らしになりつつある…
たまには連れ回すか

45:名無しさん、君に決めた!
09/04/03 05:03:55
GJ! ゲームではそういう冗談はできないからその発想は意外だった。

なんつーか、俺が行ってる所では4v5vは当たり前とかって場所で、
何千何万って孵化は当たり前、アーボだけで六千弱、合計数万って人もいる。
しかも、中には働きが悪かっただけで逃がす人もいる。
全部、正真正銘の実話だぜ。 
ちょっと俺も一本書いてくる。

46:名無しさん、君に決めた!
09/04/08 21:40:37
ほしゅ

47:名無しさん、君に決めた!
09/04/11 12:08:40
俺がにがしたポケモンはもう軽く300匹はいるな…
やばいころさr

48:名無しさん、君に決めた!
09/04/12 19:33:46
今気がついた…ズイタウンの近くにロストタワーがある理由って…
にがしたLv1のポケモンが…
ということか…

49:名無しさん、君に決めた!
09/04/12 20:44:54
スレチ気味に話してみる。

流星3でのオービタルベースの会話、あれ使えそうだとか思ってる。
最近ポケモンを全然起動してない…。
これもこれでポケモン達に怒られそうだ。
話書いてやるからプラチナ版のヤツら出てくれっていうかプラチナ版どこ行った…


50:名無しさん、君に決めた!
09/04/14 21:48:50

お母さん、お母さん

そろそろ新しい木の実も出来てるんじゃないの
そろそろ新しい友達も来たって良いと思うんだ
いつもリボンをくれる人間の所に連れてってよ
バトルにも出してよ
体なまっちゃうよ

ねぇねぇ、僕たちが此処から一歩も動かなくなって
もう何日になるかな?
お母さんが返事をしてくれなくなって
もう何日になるかな?

もう僕たち、ずっと此処にいるしかないのかな




プラチナ無くしたんで…orz
逃がしたのとは違くてごめん

51:名無しさん、君に決めた!
09/04/14 21:53:09
自分が失くしたダイヤもそういう状況になってんのかな…orz

52:名無しさん、君に決めた!
09/04/17 21:01:53
保守

53:名無しさん、君に決めた!
09/04/20 13:44:41
age

54:名無しさん、君に決めた!
09/04/21 16:51:19
アイテム増やすついでに伝説も増殖してたら
カイグラレックがすごい数になったから今度まとめて逃がそうかな

生態系?しらねーよ

あ、やっぱデータ末梢寸前のサブロムに送るのもいいかな?
きっとサブロム主人公がかわいがってくれるさ

55:名無しさん、君に決めた!
09/04/24 16:54:52
いつかのミロカロスやガブリアスみたいに罪もない高個体兄弟
ぶっ殺してるやつら絶対虐ヲタの生き残りだろ避難所に帰れよ

56:名無しさん、君に決めた!
09/04/25 14:41:09
と、Ямот

57:名無しさん、君に決めた!
09/05/05 11:43:00
画面の向こうの皆様、初めまして。
私は皇帝ポケモンのエンペルト。主人からは「ワタリ」と呼ばれている。由来は某俳優と某ミュージシャンと某バンドのアルバム曲から来ていると聞いた。
ゲームの世界にいない人間の事はよく知らない。ゲーム機の電源が点いている間しか現実世界と接触できないからだろうか。
残念だが私達は所詮デジタルデータでしか存在できない架空の生物。人工ポケモンもいれば無線で交換される事もある。
悲観するとキリが無いが、それでも私達は「おや」の為に尽くす。現実世界のプレイヤーを楽しませるべく、この世界を創り上げた開発者様から言いつかった使命を果たすべく。

私の主人はこちらの世界でも現実世界でも、毎日何かしらのポケモンに向かい「可愛い!」を連発するわ、受験生なのにテクノ依存症で将来は心配だが、
余りにも多くのポケモンを育てるのに夢中で用意されたシナリオが進まない位重度のお人好しな少女が私の主人で良かったと思っている。逃がされる心配は無いから。
そんな親バカ主人が変わってしまったのは晩秋の事だった。



三月までリアル受験生だった私が通りますよ。
文字通り晩秋にダイヤモンドのソフトにまつわる悲劇が起きたので多少脚色して書いてみる。
長いので何回かに分けて書くと思います。

58:名無しさん、君に決めた!
09/05/05 14:51:27
>>57に期待age

59:名無しさん、君に決めた!
09/05/05 17:15:43
>>50に心がきゅんとなった。初代を起動させようか…。
>>57に期待。

60:名無しさん、君に決めた!
09/05/05 18:37:13
あれは私がまだポッタイシの頃のことであった。
突然ゲーム機の電源が入った。内蔵時計によると、今は夜中の四時か五時位だからいつもなら主人はぐっすり眠っている時間だ。
デジタルデータであるが故私達は電源さえ入れば昼行性も夜行性も関係なく活動可能で俊敏性等に無駄が出る事も無い。
ポケモンセンターで回復すれば一瞬で体力・PP全快等々現実世界の生物には無い利点も多かった。
私は模試続きの主人の健康以外は特に気にせずモンスターボールの中で控えていた。

主人は私を含む手持ち六匹の体調を確認してハクタイシティのポケモンセンターを出た。
今日はハクタイの森でジム戦の練習でもするのかと思っていたら、何故かハクタイマンションへ走った。
確か悪者にポケモンを取られた人が住んでいた。取り返してあげたいのはやまやまだが主人は今現実世界の勉強で手一杯だ。
最低三ヶ月は待たせるだろう…と心の中で住人に謝っている間に私は「ワタリ」から「ポッタイシ」に名前が戻っていた。
主人は無言で手持ちポケモンのニックネームを全て取っ払った。
捕まえたポケモンには必ずソフトごとに一定の法則を以てニックネームを付けていた主人が急にどうしたのだ…?一体何故?

61:名無しさん、君に決めた!
09/05/05 19:20:07
行動の変化はそれだけでは無かった。
余計なトレーナー戦を避け、インターネットで調べてきたらしい「努力値」に少しは気をつけ相手を選んで戦っていた主人が、
いきなり周囲のトレーナーを根こそぎ倒し一日でハクタイジムをクリアしてしまったのだ。
マンションの住人のポケモンを取り返す日が早くなったのは私も嬉しかったが、それ以上に不安が大きかった。
まるで主人が別人に変わってしまったかの様だった。

それからも主人はゲーム機の内蔵時計で言う所の朝三時四時に始めて二時間位でひとつの街を越える勢いで駆け足の旅に出ていた。
育てるポケモンを私とムクバード(元は「カワサキ」と言うニックネームで、野球選手から取られた)とルクシオ(コリンク時代の顔つきから「テヅカ」と命名されていた)の三匹に絞り、
道ばたに落ちているアイテムには目もくれずひたすらレベル上げだけの為に戦う日々が続き、気が付けば一ヶ月弱で残りのジムバッジがあと一個と言う所まで来た。
受験勉強は厳しさを増して朝五時半に起きる日が度々あったが主人は年内にシナリオを片付けてしまいたいのだろうか。
シンオウ地方の東側を旅する間にエンペルトに進化した私はモンスターボールの中で出番待ちの最中、暇さえあれば硬質化した翼で形にならない腕組みをして無い頭を捻っていた。

62:名無しさん、君に決めた!
09/05/05 19:56:59
現在地はナギサシティ、このままのペースでいけば明日はジム戦だ。
私達三匹はジムリーダーの専門タイプ・電気に対して皆相性が宜しくないので、
鎗の柱で鎮めるつもりがうっかり捕まえてしまった時間の神「ディアルガ」様が代わりにあしらってくれるのだろうな。
もしくはアルミアと言う遠い土地から彷徨ってきた「ダークライ」が眠らせて終わらせるだろう。

…思い返せば私は全く知恵が足りていなかった。
最初の方に電源が点いている間しか世界は接触できないとは書いたが、こちらの世界からあちらの世界が全く見えない訳では無い。
見ようと思えば電源が点いていなくても上空に浮かんだゲーム画面と思しき黒い長方形を見上げて目を凝らせば現実世界を見られるのだ。
私はそれをフーディンの「ユアサ(主人曰く通称・弁護士)」に教えてもらったが、知能の高いエスパーポケモンの特権だと思いこんでいた。
ユアサは学名に戻されたあげくボックス送りになってしまい、道中のハードな戦闘を重ねる内にその様な事は忘れていった。
私は戦いに勝利する事だけを追い求めていた。進化して強くなると同時に態度も大きくなったせいで重大な事に気が付かなかったのだ。
…主人が本当に別人に変わっていた事に。

63:名無しさん、君に決めた!
09/05/05 20:46:04
まさかソフトを誰かに盗られたのか?
とにかく>>57に期待

64:名無しさん、君に決めた!
09/05/05 23:20:05
私はようやく悟って、直後に自分がプライドの高いポッチャマ一族である事を初めて疎ましく感じた。
こちらの世界からプレイヤーの顔が見えにくい-私は見えないと思いこんでいた-のを利用し、
本当の主人が爆睡中に主人の弟がこっそり主人の部屋のゲーム機と私達のデータが入ったソフトを自室に持って行き夜な夜な遊んでいたと言うのが事の次第だった。
ああ、あんなにも正反対の行動に出ていたのに私は何故気付かなかった?
内蔵時計は夕刻を指していた。不意にゲーム機の電源が点いた。
私達はこれからポケモンリーグへ挑戦するべく、ひたすら海上を進んでいる所で前回のレポートが書かれた。

主人…私の「おや」トレーナー♀(現実世界のプレイヤーが変わってもやり直さない限りデータは変わらない)は並べ替えをしようと手持ちをチェックする。
私達ポケモンと同じくトレーナーもゲームの世界の存在なのでドット職人が打った表情のバリエーションも単純だから、こういう時は案外無表情だったりするのだ。
彼(彼女)の手は先日保護してそのまま手持ちに加わったユクシーのボールの位置でぴたりと止まった。
次の瞬間、私は信じられない光景と懐かしい言葉を聞いたのであった。

「…ワタリ……カワサキ…テヅカ………ダークライに、ロッククライム…!?
何考えてんのあいつ…………それより、皆ごめん。ごめん…ごめ、ぅう、ぐすっ…ふ、ふええええ!!!」

ボール越しに見えた桃色マフラー少女の大泣きは、声は、雰囲気は、紛れもなく主人の物だった。
私こそ一番の古株なのに気づけず申し訳無い。そっと目を閉じたら、代わりに涙が一粒浮いてきた。

65:名無しさん、君に決めた!
09/05/05 23:54:30
あの大泣きから一週間と経たずに、主人は弟の魔の手からゲームを一旦取り返した。
だがその際主人は弟に私達のデータ入りソフトを譲渡する方向に持って行かれたらしく、私達のいる世界を捨てねばならなくなった。
つまりデータの消去並びにリセットだ。幸いすぐにでは無く主人のポケモン友達に頼み、
その人のボックスが許す限り配信された限定ポケモンや、ニックネームを元に戻した私・カワサキ・テヅカ、
他には正月に捕まえた色違いコリンクの「ハツハル」等、どうしても主人が捨て置けないポケモンを預かってもらってから弟の手に渡る事になった。
私は現在そのご友人のソフトに用意された専用ボックスを借りて、主人が新しく買ったゲームに私達を引き取ってくれるのを待ち続けている。
実際、無事大学が決まった後主人はご友人が預かっているポケモンの内、例のアルミア地方出身の「ダークライ」や同じくアルミア地方から送られた卵、映画館で配信された「シェイミ」等を返還してもらった様だ。
他は主人が交換用ポケモンをあまり用意できなくて次回にお預けとなった。

私はふと気になった事があってこれを書いている。
スペースの関係でこちらに預けきれなかった同胞は今頃どうしているだろうか。
ほとんどは別のゲーム機に設立された「ポケモン牧場」と言う仮想空間で元気に遊んで過ごしているらしい。
が、ごく一部は消されたデータと運命を共にしてしまったはずだ。私達の世界では、正式なトレーナーは最低一体ポケモンを所持するのが義務だからだ。
彼らは何も悪くないのだ。彼らは何もわるくないのに。

―――消えたデータの行方は、今いずこ。

66:名無しさん、君に決めた!
09/05/06 00:07:58
期待レスくれた人ありがとうございます。以上で話は終了となります。
2chで長文書き込むのは初めてなので読みづらいとは思いますが、ご了承下さい。
人間パートは実話です。ちなみに弟は当時小六でしたが、母はむしろ不法侵入の方を怒ってました。
NNもそのまま。元ネタが全部分かった人とは話が合いそうです。
忘れてました、タイトルはここのスレタイをもじって「きえたデータの行方」です。
誤字脱字意見感想批評批判質問その他ツッコミ、出来る限りお受け致します。

最後までご覧頂き誠にありがとうございました。

67:名無しさん、君に決めた!
09/05/06 12:46:01
>>66
久しぶりに来てみたら何だか凄いのが投下されていた
乙であります

68:名無しさん、君に決めた!
09/05/06 22:47:26
>>66

こんなの俺は書けないぜ

69:名無しさん、君に決めた!
09/05/10 19:50:05
俺はいつからか『テスト前』って奴が楽しみになっていた。
その時期が来ると、ご主人様は思い出したように俺たちに会いに来る。
その度「テスト近いのになぁ…」と苦笑している顔が画面越しに見える。
幼い頃のご主人様は毎日俺に会いに来てくれたが、最近は『テスト前』にならないと来てくれない。
本音を言えば、少々寂しいが…時の流れには逆らえない。今でも会えるだけマシなんだろう。
『テスト前』が何なのかよくわからないが、それは俺にとって幸せの約束された時間だった。
何をするでもなく街をぶらついたり、カードめくりに興じたり。
運が良ければ散髪にも連れていってもらえる。こんなことは普段ない。
そんなご主人様がよく行くのが、トキワシティのトレーナーハウスだ。
小学校の時の親友がトレーナーとして出てくるかららしい。
友達っていいもんだな。今でも連絡を取っているのかは知らないが。
俺は…俺たちは、こんな「テスト前」だけの冒険でもいい…と考えるようになっていた。
だが、そんなささやかな幸せもやがて終わりを告げる。

70:名無しさん、君に決めた!
09/05/10 19:56:55
最初はちょっとしたことだった。時間が微妙にズレ始めたのだ。
最初は誰も気にしていなかったが、暗い顔をしている奴がいた。ポリゴン2だ。
「おい、どうしたんだ?」
ポリゴン2はうつむいて、小さな声で言った。
「もうすぐ、ご主人様ともお別れなんだね…」
「………え?」
一瞬、言われたことの意味がわからなかった。
「『テスト前』になったら会えるだろ?」
俺はそう反論したが、奴は首を振った。
「そうじゃないよ」
「じゃあ何だよ?」
「僕たちはもうすぐ…消えるんだ」
俺はその言葉を鼻で笑った。
「そんな訳ねえだろ」

だが、時が経つにつれポリゴン2の言葉はどんどん現実味を増していった。
時間のズレは大きくなり、世界はゆらめく。
「なあ…どうにもならないのかよ」
ポリゴン2は悲しそうに説明した。
バーチャルポケモンであるポリゴン2は、真っ先にこの運命を悟ってしまったのだ。
「電池切れは…僕らにはどうしようもないよ」
「何だよ…それ。このまま消えるしかないのかよ…ふざけんな!」
それから俺は必死になって方法を探したが、そんなものある訳がなかった。
ゲームの外のことには、俺たちは干渉できない。
そして…ついに終わりがやってきた。だが、ご主人様はやってこない。『テスト前』ではないから。

71:名無しさん、君に決めた!
09/05/10 19:57:58
俺とポリゴン2以外は、もう皆消えてしまった。
こうなったら、潔く消えてしまうしかない。
「もし今願いが叶うなら…生まれ変わっても、ご主人様と旅がしたい」
ポリゴン2がくすっと笑った。「データに生まれ変わりなんてあるのかな?」
「あるって言ったらあるんだよ!」
なかったら救われない。俺はもう一度、ご主人様に会いたい。
「僕は…生まれ変わるなら電池切れのない世界がいいな」
「あ、それも追加」
俺たちのデータが消えてゆく。
次に会う時は、電池切れのない世界を飽きるまで冒険しようぜ。

その時までさよならだ……ご主人様。

72:名無しさん、君に決めた!
09/05/10 20:01:29
金銀リメイク発表を知って我慢できずに書いてしまった
慣れないことはするものじゃないね…今は反省している

73:名無しさん、君に決めた!
09/05/10 23:03:39
いや、GJだ

74:名無しさん、君に決めた!
09/05/11 01:37:00
このスレのバイオリズムおかしいだろjk・・・

沢山のロコン達は元気にしているだろうか

75:名無しさん、君に決めた!
09/05/11 21:16:04
>>69-71
うわあああん
超GJ!

76:名無しさん、君に決めた!
09/05/12 00:40:09
>>71
GJです!
自分のクリスタルのこと思い出したよ…(´Д`)

77:名無しさん、君に決めた!
09/05/13 10:31:32
低い呻き声が絶え間なく響く薄暗い施設
ここではポケモンの姿を変える研究が行われているという

なんでも目の肥えたファンというのは見慣れた生体だけでは
目もくれないらしい
だからこうして「フォルム」を変形させた種を用意し
客寄せの為に使うのだという

本来あるべき姿を歪められ、ただの客寄せ道具に作り変えられる生命
ただし、「客寄せ」になれるものはまだ幸せなのである…


某日 ジョウト地方のとある研究所施設

78:名無しさん、君に決めた!
09/05/14 05:50:31
その頃シンオウ地方ではピチューの毛にクセをつけていた

79:名無しさん、君に決めた!
09/05/14 21:06:56 hbf1v2iJ
良スレあげ

80:名無しさん、君に決めた!
09/05/14 21:16:18
>>71
目から…汗が…

81:名無しさん、君に決めた!
09/05/16 16:57:11
なんという良スレ…

82:名無しさん、君に決めた!
09/05/16 23:22:11 mZHQd8WB
良スレあげ

目からハイドロポンプ

83:名無しさん、君に決めた!
09/05/17 03:30:21 FI82CjEd
視界が影分身

84:名無しさん、君に決めた!
09/05/17 04:00:25
>>71
俺の電池切れした緑版思い出して泣きそうになった。


85:名無しさん、君に決めた!
09/05/17 09:08:55
>>71
タイムリーでグッと来ました…クリスタルは銀より後に買ったのに先に電池切れしたな…

突然ですが、「きえたデータの行方」の作者です。まとめへの転記&レスありがとうございます。
完全版を自分のサイトにアップ致しましたのでよろしければそちらもどうぞ。
まとめサイトの方に転載して下さっても構いません。長くなるので再投稿は諦めました(汗)
URLリンク(www7a.biglobe.ne.jp)

86:名無しさん、君に決めた!
09/05/17 09:35:06
目にどくどくなスレだぜ!
さっきから何故か玉葱を切ったかのように目が痛いのは何でなんだぜ?!

87:名無しさん、君に決めた!
09/05/17 14:01:44
>>85

データの儚さに泣いた

88:名無しさん、君に決めた!
09/05/17 14:24:07
こんなスレあったのかw最初から読んでみたけど、いい話ばっかだな。
電池切れ起こしたクリスタルとデータ最初からにしたエメラルド思い出した。
このスレ見ちゃうと最初から出来ないなあもう。


チラ裏だけど途中個体選別してた奴の話があったけど、
俺もやってるけどポケモン逃がしてないよ。というか何か逃がせない。
おかげでナゾノクサしかいないBOXとかピカチュウしかいないBOXとかある。
もう駄目だな。

89:名無しさん、君に決めた!
09/05/17 15:58:25
>途中個体選別してた奴の話
ごめん、そっちがメイン

90:六丸
09/05/17 22:44:20
どうしてあなたは私を捨てたのですか?
私のことを最高のパートナーだと言ってくれたのは嘘だったのですか?
あなたの横にいるポケモンは誰なんですか?
どうしてあなたはそんなに笑顔でいられるのですか?
私はこんなに悲しい気持ちでいっぱいなのに、こんなにあなたを愛しているのに、あなたにとって私はその程度のものだったのですか?
どうして…
どうして…
私はあなたにいつでも忠誠を誓った。
私はあなたをいつでも信じた。
私はあなたのことを最高の主人だと思っていた。
でもなんで?
あなたの横のポケモンに向ける笑顔は私のものなのに、何故私に向けてくれないのですか?
何故私をそんな目で見るのですか?
私はいてはいけないのですか?
何故…?
なんで…?


何が書きたいのかよく分からなくなったorz

91:名無しさん、君に決めた!
09/05/18 00:24:04
>>90

背景描写をつけて再うp希望

92:六丸
09/05/19 12:56:49
>>91
背景設定考えてないので書けなうわなにをするや

93:名無しさん、君に決めた!
09/05/21 09:29:36
辺りは血の海。隣にはご主人さまの首のない死体。
周りには黒光りする銃を持った無数の人
どうして…どうしてこうなっちゃったの?


私は数年前……ご主人さまがチャンピオンに勝つ前からずっと貴方の手持ちとして働いてきました。
LVが上がる度に喜んで抱きしめてくれたり、一緒に何度も何度も殿堂入りをしたり…
楽しかったですよ、貴方と過ごした日々は。

一か月前頃でしょうか私と貴方が離れ離れになったのは。
「ごめん…ボックスが一杯なんだ」
そう言って私を209番道路に置いて自転車をコキコキと走らせて去って行った。
何度も何度も貴方を呼びとめるために鳴いた。大声で、喉が潰れるほどに
でも、貴方は足を止めずに走り去って行った。
影が見えなくなってから実感しました。私は捨てられたんだ…と

数日したら、また貴方はこの209番道路に訪れましたね。何匹もの私の同族を抱えて。
でも、その時の貴方は今までの"あなた"ではなかった。
そのままその子達を投げ捨てて行く。去る時にはこんな事を言ってましたね
「屑が、お前たちなんていらねえんだよ!」
どうしたんですか…昔の貴方はそんな人じゃなかった。そんな怖い人じゃなかったのに…

その子達は、皆死んで行きました。
ある者は野生ポケモンに食い千切られ、ある者は餓死。そして遂にはその状況に耐えられず、発狂し、木に頭を何度も叩きつけ死んで行くものもいました。
その光景は何とも無残なものでしたよ。
自然の摂理。とは言えども、やはり同族の死には心が痛みます。
その後も、貴方は子供を捨てに何度も何度も訪れました。
そして皆。何十匹も何百匹もの同族が死んで行きました。
その時から、貴方が捨てて行く度に大量の憎悪が、私の心の奥底から湧き出てきました。
いつの間にか憎悪が大きく膨れ上がって、それは殺意となっていました。

94:名無しさん、君に決めた!
09/05/21 09:30:20
また貴方は手持ち一杯の同族を持ってこの道路に現れました。
そして同じように、「屑が!」と吐いて子供たちを捨てて行く。
私は気持ちを抑えられなくなって、あなたに攻撃を仕掛けることを決意した。

遠くから金縛りを放って相手の動きをある程度拘束してから、私は彼の前に姿を現しました。
まず念力で体を宙に浮かして身動きを完全に封じる。恐怖のあまり、尿を漏らす貴方はとても滑稽でしたよ。
数回右へ左へと数回振り、死なないように5mぐらいから自然落下させる。
骨の粉砕する音が辺りに響き渡り、ざわざわとニンゲン共が騒ぎを聞きつけて周りに集まってくる。
周りなんてどうでもいい。後はコイツを殺すだけだ。
でも、心の何処かで迷っていた。本当に殺してしまっていいのだろうか?
一緒に旅して来た主を、愛していた主を殺してもいいのだろうか?
急に体が震えだす。怖い…
頭の前に翳している手が細かく震えだす。私はまだ迷っていた。

「御免なさい…痛いよ…死にたくない…ユルシテユルシテユルシテユルシテ…」

死にたくない?
その時の彼の発言に一気に胸がカッと熱くなり、強い念力を頭の中に大量に送り込んだ。あの時の迷いなど全く無かった。
どんどんと頭が膨れていき、次第にパン!大きな音を鳴らしてと中の物を飛び散らせながら破裂した。

95:名無しさん、君に決めた!
09/05/21 09:32:12
これで、私の望みは叶った。
この結果を私は望んだのに、涙が止まらなかった。心が痛んで止まなかった。
彼の腕を持ち上げてみるも、あの時の温かさは無く、重さも殆ど感じない。
私は死体の胸に顔を沈めて泣いた。涙が止まる事はなかった。
泣き続ける私の周りに、緑色の服と帽子に身を包んだニンゲン達が集まった。
腰にはモンスターボールが付いていなく、手には黒光りする物を持って、それを私に向ける。
その瞬間、私は死を直感した。
最早、私はポケモンとしては扱われていなかった。唯の"ニンゲンの生活を脅かす危険な生物"だった。
ねえ…ご主人さま。あの世でも…会えますよね?
もし会えたなら、又宜しくお願いします。

「射撃用意、………撃てぇ!」

合図と同時にパンパンと乾いた発砲音が青空の下に連続で響き渡った。



なんか書いてることが意味不明ですが、なんとなく思いついたので書かせていただきました。
文章力の低さが…\(^0^)/

96:名無しさん、君に決めた!
09/05/21 11:25:52
>>94-95
超乙 泣けた

タイトル希望

97:名無しさん、君に決めた!
09/05/21 12:25:10 Beuyoy6l
タイトル「セーラー服と器管汁」

98:名無しさん、君に決めた!
09/05/21 13:05:17
タイトルとか考えるの苦手なので適当に決めちゃってくださいな

99:名無しさん、君に決めた!
09/05/21 15:19:22
映画配布ダークライの話。配布厳選なんでちとスレ違いかも。すまん


私は繰り返し運ばれた。
そして繰り返し消えていった。
今ここにいる“私”は、
数多の私の中の欠片に過ぎない。

ふわふわと漂っていた私は、
ある日大きな力で引き寄せられて
この広い、しかし小さな世界へとやってきた。
その中で私は幾度も幾度も形作られては消され、
ようやく今の身体を形作るに至った。
今のこの身体は
少しばかり身のこなしが素早いとか、
闇の力が幾何か濃いとか、
恐らくそういった理由で選ばれたのだろう。

来る日も来る日も届けられては破棄された
私の残滓は渦を巻き、
薄暗い悪夢となって私を取り巻く。
そんな私はただ在るだけで
否応なしに棄てられた悪夢を撒き散らしてしまうが故に
世界に疎まれ、嫌われる。

私は知っている。
私が今在るこの世界の外側にも、
かつて私が漂っていた世界があることを。

100:名無しさん、君に決めた!
09/05/21 15:21:45
あの日、私はきらきらした瞳に迎えられて
くすぐったいような、どこか温かい何かを初めて知った。
だから、私が小さな散り散りの欠片になることだって
何とも思わなかったのだ。
私を取り巻く、私が棄てられる悪夢が
十重二十重に濃くなろうとも、
初めて望まれ、求められた、ただそれだけで
私は幸せだった。

そうして選りすぐられた私だったが、
私のこの力は外の世界でも疎まれることにすぐ気がついた。
私の欠片が優れていれば嫌がられ、
劣っていれば嘲笑される。
悪夢を纏うこの身体も相まって、
私が力を揮えば揮うほど、私は疎まれた。

私は結局、
あの繰り返し生まれては消される悪夢の果てに生まれても
内なる世界でも外の世界でも疎まれる存在であるという事実に
変わりは無かった。

打ち棄てられた私の欠片は積み重なって
濃く沈殿した悪夢は、
私の血肉となって今も重く濁っている。

でも、それでもいい。
私を望み、迎え入れてくれた時の
あのきらきらした瞳を私は決して忘れない。
私は暗闇の化身、ダークライ。
悪夢の中、ただ一つだけ輝いている
運命的な出会いをしたあの日の記憶を抱いて、
今日もひっそりと生きている。

101:名無しさん、君に決めた!
09/05/21 23:55:16
切ないな・・・
一匹一匹捨ててくのもあれだけど、何度もダメ出しされ続けるのも辛いよなあ

102:名無しさん、君に決めた!
09/05/24 21:31:50
>>94
最後で「ご主人様」に戻った直後に殺されるのが…(´・ω・)

>>99-100
まさに何度でも繰り返す終わらない悪夢だな


それとwiki更新されてたね
乙です

103:名無しさん、君に決めた!
09/05/25 20:04:29
>>90
>>93-95
>>99-100
この3つはWikiに貼るべきだと思うんだが、タイトルどうしよう?

104:名無しさん、君に決めた!
09/05/25 20:41:27
特に書き手からタイトル決められてない話は、編集人がその時の気分で付けてるんだと思う

>>95
現実の熊とかもそうだよなぁ……もう少し理解しあえたらいいのにとか思うのに
不憫だ

105:名無しさん、君に決めた!
09/05/25 20:55:10
一応初代の人は漢字一文字かその話を代表するような言葉を抜粋してたみたいだけど
編集する人の気分で勝手につけちゃっていいんじゃないのかな

106:名無しさん、君に決めた!
09/05/25 23:21:19
タイトルの希望がある作者さんには先に自分で付けておいてもらえばいいだろう
付いてなければ編集者が勝手に付けてくれるみたいだし

107:名無しさん、君に決めた!
09/05/26 21:16:46
さようなら 私はもうじきこの世から消えてなくなります
もう永遠にこの世に現ることはないでしょう
もう永遠に貴方と旅をすることもないのでしょう

貴方は最初の一匹として私を選んでくださいました
貴方は私をいつでも一番強くしてくださいました
貴方は私を何時でも傍に置いてくださいました
トレーナーと戦う時だって、ロケット団を倒す時だって、殿堂入りする時だって、
貴方のポケモンであることが私の何よりの誇りでした
貴方の顔を画面越しに見ることが私の何よりの喜びでした

貴方はある日突然私と共に旅をすることをやめてしまいました
貴方は私の事を忘れてしまったのでしょうか
それとも私の知らない誰かと、私の知らない何処かへ旅立ってしまったのでしょうか
貴方と会わなくなってからどれほどの時が経ったのでしょうか

さようなら、私はもうじきこの世から消えてなくなります
貴方の知らないこの時、この地で


108:名無しさん、君に決めた!
09/05/27 00:13:06
投下しているみんなGJ!ついでに投下。

戒めの花

この季節になると、俺は必ず思い出す。今日のように暑く、晴天だったあの日を。

あの日は雲一つ無い晴天で、まるで真夏のようだった。
そんな真夏日でも、汗水を垂らしながら自転車のペダルを強く踏み込んでは漕ぐ。
そしてたまごを孵しては生まれたばかりのポケモンの能力を調べ、落胆して逃し、また自転車に跨がるの繰り返し。

生まれたポケモンを逃して、そいつらがどうなろうと俺には関係無い。
野生に帰しただけだ、そう納得して、時折見かける弱った野生のポケモンからは目を逸らしていた。

そんなある日の真夏日の下、自転車を休む間もなく繰り返し漕いでいたためか、俺は倒れた。恐らく疲労のためだろうか。
辺りは背の高い草むらが生い茂り、通りすがりの人間からも俺の姿は見えないだろう。
少し離れた場所まで来たことをすぐに後悔した。

容赦無く頭上から照りつける太陽に、ガンガンと頭が悲鳴を上げ始め、水分を求めて口の中が渇く。
手持ちにはたまごと孵化の手助けの為のマグカルゴ。
今ここで動きの鈍いマグカルゴをボールから出せば自分の首を絞めるだけだ。

どうしたものか、と考えようとするものの、頭痛が思考の邪魔をする。
そんな時、視界の端に見えた影。重い頭を持ち上げて見ると、それは見たことのある姿だった。
俺が逃がしたポケモンだ。

109:名無しさん、君に決めた!
09/05/27 00:15:10
そいつは俺の元へ歩いてくると、興味津々、といった様子で俺のことを見つめた。
身体は逃がした時より少し大きくて、傷だらけだった。
自分をこんな目にあわせた俺を恨んでいるんだろう、と思った。

「…くそっ…。」

そう呟いた後に自暴自棄になり、好きにしろよ、お前の仇はもう動けない状態なんだぞ、などと呟く。
そいつは俺はじっと見つめた後、俯せの俺の首に小さいながらも鋭い牙が光る口を近付けた。

しかしいくら待っても痛みは来ることが無く、思わず閉じた瞼を開けるとそいつは俺の服を口にくわえて足に力を込め、踏ん張っていた。
そして押したり引っ張ったりの末、ほんの少しずつ引き擦られる俺の体。訳が分からず俺が動かないでいると、暫くして頭上が涼しくなった。
辛うじて上を見上げると、上には緑の葉が繁った小さな木があり、木陰となっていた。

「…お前…あり…が…とう…。」

小さく呟くと、そいつは俺の手を一舐めして去っていった。
俺はあんなにも酷いことをしたのにどうして、と考えても答えは分からなかった。能力の計算だとかは出来るのに。

暫くして体力も少しずつ戻ったのか、なんとか立ち上がることは出来た。
毎日のように自転車を漕いでいたために、意外にも体力がついていたのだろうか。
ふらふらとしながら、何とか来た道を戻る。

すると突然、誰か人の驚いたような声と、鋭い悲鳴に近い鳴き声が聞こえた。
ふらつく足取りでその叫び声のした方へ向かうと、一人の人間とガブリアスが見えた。
近付いてみるとそこには俺が逃がした、俺を助けてくれたポケモンが横たわっていた。

「ったく、何だこのポケモン!いきなり飛び出してきやがって!いきなり飛び出すから自転車で轢いちまったじゃねーか!…お前のポケモンか!?」

俺が黙っていると、男は、こいつがいきなり飛び出して、挙げ句の果てに威嚇までするから、俺は正当防衛をしたまでだ!と怒鳴った後、ガブリアスを戻し自転車で走り去ってしまった。

110:名無しさん、君に決めた!
09/05/27 00:21:38
その男が走り去った後、見ればあいつは元からあった傷よりも鋭い傷を負っていて、周りには潰れて中の汁が飛び出、ぐちゃぐちゃになった木の実が数個散乱していた。

「…お前、こ、これを、お、れに…。」

ぐったりとした身体を抱き上げると、そいつは力無く鳴き、俺の手をペロリと舐めた。

どうして威嚇なんかしたんだと呟くと、潰れて原型を残していない木の実をそいつは見た。拾った木の実を潰されて、怒ったのかと聞くと、もう一度力無く鳴いた後に目を閉じた。ダラりと垂れる手足。

その姿を見て、俺は呆然としていた。だんだんと涙が溢れ出すのが分かり、最後には泣いていた。真夏のような太陽が照りつけても、涙は枯れなかった。
もう動かないそいつを抱き締めて大声で泣き続けていた。


あれから俺はもう、ポケモンを逃がさなくなった。俺があいつを見捨てたにも関わらず、あいつは俺を見捨てなかった。
俺がしていたことは間違っていたのだと、あの時気付かされたから。

あいつは俺の家の庭の隅に埋めた。そしてあいつが運ぼうとしてくれた木の実を育て、実が成るとそれを必ず置く。
不思議なことに、あいつが埋まっている場所には、種を撒いた訳でもないが毎年小さい花が咲く。

そしてこの真夏日のような季節になると、その小さい花が咲き、俺は必ず思い出す。今日のように暑く、晴天だったあの日を。あの日のことを、俺は絶対に忘れないだろう。

111:名無しさん、君に決めた!
09/05/27 19:01:13
>>107>>108-110
GJ!このスレ見ると本当切なくなるな…

112:名無しさん、君に決めた!
09/05/27 20:29:03
>>107 >>108-110

泣けた

113:前スレ910
09/05/27 22:26:11
物凄く間が空いてしまってすみません・・・
「復讐」を投稿した直後に仕事の関係で引っ越しなどでゴタゴタしてて、最近になってようやく落ち着いてきました。
なので近々「償い」の続編エピソードが投稿できそうなので、そのときはまた宜しくお願いします。


114:名無しさん、君に決めた!
09/05/28 00:39:17
>>113
超期待age

115:名無しさん、君に決めた!
09/05/28 00:53:13
いきものがかりの「帰りたくなったよ」
歌詞を変えなくても何か当てはまるきがして切なくなる(´・ω・`)

116:名無しさん、君に決めた!
09/05/29 07:00:26
>>115
うp

117:名無しさん、君に決めた!
09/05/29 23:07:40
>>116
これだと思う。なんというか、いらないとかそういう理由で逃がされたよりは、初代スレにあった仕方なく逃がして別れたラプラスの話とかにあいそうだな。

「帰りたくなったよ」/いきものがかり

心の穴を埋めたいから 優しいフリして笑った
出会いと別れがせわしく 僕の肩を駆けていくよ
ダメな自分が悔しいほど わかってしまうから損だ
強くはなりきれないから ただ目をつぶって耐えてた
ほら 見えてくるよ

帰りたくなったよ 君が待つ街へ
大きく手を振ってくれたら 何度でも振り返すから
帰りたくなったよ 君が待つ家に聞いて欲しい話があるよ
笑ってくれたら嬉しいな

たいせつなことは数えるほど あるわけじゃないんだ きっと
くじけてしまう日もあるけど 泣き出すことなんて もうない
ほら 見えてくるよ

伝えたくなったよ 僕が見る明日を
大丈夫だよってそう言うから 何度でも繰り返すから
伝えたくなったよ 変わらない夢を
聞いて欲しい話があるよ うなずいてくれたら嬉しいな
帰りたくなったよ 君が待つ街へ
かけがえのないその手に今 もう一度伝えたいから
帰りたくなったよ 君が待つ家に
聞いて欲しい話があるよ 笑ってくれたら嬉しいな

118:名無しさん、君に決めた!
09/05/30 07:26:59
↓見たらこのスレ思い出した。

ママをさがして7こくらいのよるをすごした。。
ママはぼくがきらいになったのかな?
ママはどこへいっちゃったんだろう。
すてられたの?
おなかがすいてぺこぺこになった。
しかたがないからゴミすてばにいたんだ、
そしたら
おにいちゃんがきて ぼくをいえにつれていった。
あたらしいおうちだとおもって、
とっても うれしかった。
おいしいごはんもくれたのに、、
なんで?
なんでぼくのしっぽをきったの?
なんでぼくのあしをきったの?
ぼく いいこにしてたよね
なんのために 
ぼくうまれたの?

   /l、
   (゚、 。`フ
   」  "ヽ
  ()ιし(~)~

119:名無しさん、君に決めた!
09/05/31 12:30:17
うわぁぁぁぁ(つД`)゚.

120:前スレ910
09/05/31 21:20:47
ようやく「償い」の続編エピが描きあがったので投下します。
ちなみに「償い」以前に描いた話とも繋がった話になってますが、どの話かはちょっと伏せておきます。


とある町のトレーナーズスクールは生徒の卒業を翌日に控えていた。
既に生徒たちは全員帰宅しており、職員室もまばらだ。
1人の若い教員も既に今日の仕事を終え、いつでも帰宅できる状態だったが物思いにふけていた。
それもそのはず。
明日卒業する生徒たちは彼の初めての教え子たちなのだ。


ここに来てもうすぐ1年か。
そんなことを思いつつ、机に置いてある小さな箱からタバコを取り出そうとしたら彼の足元で餌を食べていたポッチャマがいつの間にか机の上に上がっておりタバコが入ってる箱を取り上げられた。
そしてタバコの吸いすぎだと言わんばかりに一声鳴いた。
やれやれ・・・拾ったのはいいが習慣になってるタバコを吸うなと口うるさいのはどうにかならないのか。
まだ何かひっきりなしにポチャポチャ鳴いてるが大方タバコは健康に悪いとでも言っているのだろう。


このポッチャマを拾ったのは半年前のことだった。
恐らく誰かが捨てていったのだろう。
腹を空かせたのか町中に現れ、八百屋の商品を狙っていたのを店主に棒で滅多打ちにされていた。
休日だったので買い物に出かけたら偶然その場に居合わせていたのだが、棒で叩いてるうちにポッチャマが血を吐いて動かなくなったときは店主が青い顔をしていた。
その後のことはよく覚えてない。
気がついたらポケモンセンターの治療室の前にいて、服はポッチャマが吐いたと思しき血で赤く汚れていた。
あの場は無視していればこんな面倒なことにはならなかった。
そして以前の自分なら間違いなく無視していただろう。
自分が捨ててきた無数のポケモンの中にも人里に出てきたばかりに命を落としたポケモンもいたはず。
それを見せ付けられた思いだった。
だから目の前にある捨てられた命を救おうとしたのだろうか?
自分でもなぜ助けようと思ったのかよくわからない。
だが、少なくともポケモンを都合の良い道具として思わなくなったことだけは確かだった。

121:名無しさん、君に決めた!
09/05/31 21:21:31
ポッチャマの様態は最悪だった。
棒で叩かれた際に折れた肋骨が数本、肺を突き破ってマトモに呼吸ができない状態だったという。
さらに内臓破裂に加え、栄養失調による衰弱もあり、手術を終えても1週間ほど予断を許さない状況だった。
一命を取り留めたのは奇跡だったという。
このポッチャマは退院後、俺が引き取ることにした。
あとで聞いた話だが、このポッチャマには仲間が1匹いたらしいが、八百屋の騒動でどこかに逃げてしまったという。
かなり絶望的だが、なんとか元気でやってれば良いのだが・・・

それ以来、実技の授業ではこのポッチャマを使っている。
勿論そこに至るまで人間不信になってたポッチャマに信頼してもらうために色々あった(それこそ俺が病院送りになる出来事が何度もあった)が、それは別の話。
話を本題に戻そう。
校長からは卒業式が終わった後の最後のホームルームで何か話をするように言われているのだ。
どの子も本当に良い子で俺みたいなロクデナシには勿体無い教え子たちだ。
さらに上のランクのスクールに進学することになっている子もいれば、ポケモンを貰って旅に出ることになってる子もいる。
未来ある子供たちに何を話すべきか。
・・・やはり俺の左脚のことを話したほうが良いのかもしれない。
そして昔の俺がどれだけ酷い奴だったかも教えたほうが良いだろう。
子供たちは俺が左脚の怪我でトレーナーを引退することになったことは知っているが、義足ということは知らない。
そしてなぜ左脚を失うことになったかも知らないのだ。
全ては未来ある子供たちが間違った道に進まないようにするためだ。
自己満足と罵られてもかまわない。
真実を話そう。

122:名無しさん、君に決めた!
09/05/31 21:22:25
翌日、卒業式が終わった後、生徒たちは教室に集められていた。
そこで俺は更衣室で左脚にはめられている義足を外し、朝早くに持ち込んでいた松葉杖を両脇に抱えて立ち上がった。
義足に慣れていたせいか妙な違和感を感じるが仕方あるまい。
俺は杖を着きながら教室へと向かっていった。
教室に入るとそれまでにぎやかにお喋りを楽しんでいた生徒たちが一斉に黙り込んだ。
生徒たちの視線が膝から先が無く、動くたびにズボンの裾がなびく左脚に向けられていた。

「みんな卒業おめでとう。今からとても大事な話があるんだ。先生の最後の授業だと思って真剣に聞いてほしい。」

そこで俺の過去を洗いざらい話した。
自分の名誉のために数多くのポケモンを死なせたことを。
それも生まれたばかりの子供をだ。
教室の至るところから生徒のすすり泣く声が聞こえ、冷たい視線が教室中から向けられている。
そしてかつて自分が捨てたアブソルに左脚を奪われたことと、こんな俺のことを助けようとして命を落としたリオルのことまで話し終わった。

「君たちには一人一人個性があるよね。例えば勉強が出来る子、スポーツが得意な子、ポケモンの世話をするのが好きな子・・・とにかく色々だ。
ポケモンも同じだ。その個性を認めてほしい。たとえバトルが苦手なポケモンでも何か良い部分はある。それを認めずに数字だけを重視するやり方にノーと言える勇気を持ってもらいたい。
みんなは先生のことを最低なトレーナーだと思っただろう。それでいいんだ。その気持ちを忘れないでほしい。これからトレーナーとしてみんなは活躍するけど、
今言ったやり方を薦めるトレーナーがいるかもしれない。そして君たちの育て方やポケモンを否定するかもしれない。それでも忘れないでほしい。
本当に強いトレーナーは常にポケモンを信じ、力を引き出すための努力を惜しまない。今は例えどんなに弱かったとしても大事にしていれば必ず答えてくれる大切な友達だということを」

一呼吸置いて続ける。

「先生が授業で教えたバトルのテクニックは全部忘れても良い。ポケモンは友達だということだけは忘れないでほしい」



123:名無しさん、君に決めた!
09/05/31 21:25:20
こうして俺の最後の授業は終わった。
今回の俺の行動が正しかったかはわからない。
それでも子供たちが間違った道に進まないためにできることはこれだけだった。
果たしてこれが正しかったかどうかは自分の教え子たちのこれからを見れば自ずと分かることだ。

夕日で建物が紅く照らされる頃に義足をはめなおし、校庭の芝生に腰を下ろしタバコをゆっくりと吹かす。
子供たちが1人もいなくなった校舎を見ているうちにいつの間にか口に咥えていたタバコが視界から消えていた。
ポッチャマが煙を上げてるタバコ片手に怒ってるような様子でなにやら鳴き声を上げてる。
大方喫煙について悪口を言ってるのだろう。
たしかに最近ちょっと吸いすぎだよな。
こいつとこういうやり取りをできるのもいつだろう。
あのアブソルが現れた後、俺の替わりに育ててくれそうな奴を今のうちに探しておいた方が良さそうだ。
そんなことを考えながら、ポッチャマをお供に校舎の職員室に向かっていった。

124:名無しさん、君に決めた!
09/05/31 21:27:01
これで終わりです。
長い間待たせてしまってすみませんでいた。

次の機会があればその時はまた宜しくお願いします。

125:名無しさん、君に決めた!
09/05/31 22:12:52
>>120-124
乙!

そのポッチャマが♀だとしたら何となくどの話だったか分かる気がする。
あえてここでは言わないことにしておきますが。

126:名無しさん、君に決めた!
09/06/02 09:43:10
弱いポケモンを逃がすことを非難する人がいる。
しかしそんな人ほど、実は、ポケモンを戦いの道具としかみていない。
ポケモンにとって、戦うことは生活のほんの一部に過ぎない。
戦いだけがポケモンのすべてではないのである。
ゆえに、戦いが苦手なポケモンも存在するのは当然である。
トレーナーは、ポケモンが戦いに適しているかを見極め、不適とした場合は
別の生き方を選択させる義務があるのではないか?
それは、そのポケモンを否定することにはならないはずだ。

トレーナーは、本来ポケモンが野生としての生活を謳歌する権利を奪っている。
どんな理屈をつけようと、それは事実なのだ。

さて、ポケモンを逃がすことはトレーナーからすれば、悲しい別れかもしれない。
しかしそれは、あまりに一方的で、傲慢な考えである。
何故ならあなたは、もうすでに、そのポケモンを、その家族や、友達から引き離しているのだから。
野生での生活を無価値と考え、自分との生活のみを価値あるものととらえる、
これ以上に人間中心的な、傲慢な考えがあるだろうか。

「ポケモンは友達」と言う人へ
そのポケモンにも、かつてはあなたのような友達がいたのだった。
誘拐犯が被害者と友達になれようか?
使わないポケモンを逃がすということは、罪を背負ったトレーナーの
せめてもの償いというべきではないのか。
逃がすということは、そういう意義を持っていると思う。


このスレの住人的にはどう思う?
スレ違いだったらすまん

127:名無しさん、君に決めた!
09/06/02 10:22:41
このスレにおいての「弱い」ってのは個体値というより
レベルの低い生まれたての、って意味合いが強いんだけどな
「個体値を知ったからこれまでずっと戦ってきたけどお前いらね出てけ」ってなお涙頂戴話はそれでいいけど

128:名無しさん、君に決めた!
09/06/02 20:25:53
>>127
いや、両方だと思う。
生まれたてで個体値が低い=逃がす対象になる
じゃないかと。

因みに当の漏れは逃がしたことが実は、ない。

129:名無しさん、君に決めた!
09/06/02 21:25:44
普通のトレーナーが個体値に執着し不幸になる話や
既に高個体値に執着したトレーナの話で生まれたてのLvが低く・・ってのまであるね。

「逃がしたポケモン達」の行方なのでそう言う話が多いけど、
あえて逃がされなかったポケモンの行方と言うスレ違いを投下してみる。

130:129
09/06/02 21:26:29
所々青い模様が特徴の黒い毛皮に包まれたポケモンは
目の前に立ちはだかるモウカザルという種を見上げ
「マスターよ私は悪タイプだ、おいうちなどと命令してないで早く交代してくれ」
そう(愚痴を)吐きつつ追い討ちの体制をとろうとしたが、モウカザルの容赦ないインファイトの前に
そのポケモンは一撃で意識を失った。


意識を失うと同時に走馬灯のごとく過去の悪夢が甦る・・・。


私の前のマスターは個体値の高いポケモンを探す為に沢山のタマゴをかかえ
自転車で右往左往する日々を続けていた。
兄弟は生まれると同時に個体値を測定され、性格も診断され捨てられたそうだ。
捨てられた兄弟のその後は私は知らない、いや考えないようにしている。

私は運が良かったのか兄弟と違う色の毛皮を持っていたので捨てられず、
その代わり「ボックス要員」という役目を押し付けられた。
何年もボックスで暮らしているうちに
「ここはお腹も空かなければ天敵と言う者も居ない最高の環境なのだ」
と私は思い込むようにしていた。
そうでもしなければ、この退屈な環境に耐えられないからだ。

これだけでは、捨てられた他の兄弟に比べればマシだと?
違う違う、これは序章なのだ・・・今のマスターに引き取られるまでのな。

131:129
09/06/02 21:27:32
今のマスターに出会ってしまったのはWi-Fiと言う奇妙な名を持つ
"不要になった"ポケモンの交換を支援している団体だった。
私は長年のボックス暮らしからボックス整理という名目でこの団体に預けられた。

今のマスターは私を見るなり前のマスターと同様に性格を調べ始めた
「ずぶといかぁ」と呟き落胆すると、今度は個体値を調べ初めた・・・


長い長い静寂が続いた。
私はまたボックス要員か、兄弟のように捨てられるのだろうと考えていると
マスターは頭をかきつつ
「個体値ってのを調べないと目覚めるパワーのタイプが判らないのか。何かメンドクサイなぁ」
と独り言を言いながら、また色々な本やポケッチという機械と睨めっこし始めた。

私がもし人の言葉を話せるならコイツに教えてやりたい
「残念だったな、私の目覚めるパワーのタイプは 虫 だ。
 前のマスターがちゃんと調査してくれているぞ」
と・・・。
そんな事を考えているうちマスターは急に私をモンスターボールに押し込めボソっと呟いた

「まっいっか」

お・・・お前!!もしお前に性格とやらをつけるなら「のうてんきだ!」

そう、私の不幸とはこのマスターに出会ってしまったこと
進化ポケモンという私を何も考えず育てブラッキーにしたり
相手との相性も考えず行き当たりばったりの命令

いつになったらこのマスターをチャンピオンロードと言う場所へ連れて行ってやれるのか
そう思いつつ私は今日も必死に戦いつづけている。

132:名無しさん、君に決めた!
09/06/02 21:29:55
 死 ばかりの話じゃ重くなるからね。

たまには、こーいう気軽な話も良いかなぁと思って投下してみた。
後悔はしていない。

133:名無しさん、君に決めた!
09/06/02 21:48:49
>>126
今日一日このレスについて考えてみた

たしかに野生ポケモンを捕まえて我が物のように扱うのは
自己中心的であり、あまりポケモンの事を考えていない。
それならば、逃がすことは非難されるどころか賞賛されるべき事である

しかし、このスレで言われている「逃がされたポケモン」は、
タマゴから生まれて、トレーナーを親だと思っているポケモンの事であり、
それを逃がすことは、いわば三歳児を見知らぬ土地に放置するのと同じ事だ。
ポケモンのその後の事をまったく考えていない。

ボックスがいっぱいだから逃がすのならば、
せめて野生で暮らせるようにしっかりと訓練してから逃がすべきである
それが親としての最低限の務めではないだろうか

>「ポケモンは友達」と言う人へ
全面的に同意する

134:名無しさん、君に決めた!
09/06/02 21:54:24
>>129-132

このブラッキー…一応なついているんだよなwwwwww
さらに能天気なトレーナーwwww
なんか笑えたwwwwww

このブラッキー(イーブイ)が人語を話せたらよかったのに
そういう翻訳機があったらいいな

ガンバレブラッキー

タイトル希望

135:名無しさん、君に決めた!
09/06/02 22:10:57
>>133
どこかのスレで人間に"捕まる為に"友達と一緒に特訓し
草むらの影で人間を待ち伏せしては人間が連れているポケモンに戦いを挑み
やられて毎度瀕死になる話があったけど、、、ここのスレだったっけ?
いつか自分のトレーナを見つけるまでガンバリマス!的なの。

それ読んでから努力値貯めで野生を倒しまくるのを
(ちょっとだけ)躊躇するようになったのを思い出したw


>>134
お褒めの言葉(?)ありがとうございます。
本当は「ひねくれもの」的な性格があったらそれにしたかったんだけど。
なかったので(ry
そんな性格なのと進化しタイプが「あく」になったので毒舌ですが
本人(元イーブイ)は現在のトレーナに感謝し懐いていると思いますよ。

136:名無しさん、君に決めた!
09/06/02 23:04:50
ていうか、あれだけポケモン関連のサービスが充実してる世界なんだから
ボックスに入りきらないポケモンくらいどうにかしてくれそうな気もする。
ポケモンブリーダーなんて職業もあるし。

137:126
09/06/02 23:44:02
>>133
>しかし、このスレで言われている「逃がされたポケモン」は、
>タマゴから生まれて、トレーナーを親だと思っているポケモンの事であり、

ごめんスレの趣旨を勘違いしてたw
それだと当てはまらないのは当然だな
タマゴから生まれたポケモンなら、きちんと育てる必要があると自分も思う。
できれば産みの親(両親のポケモン)の元においてやりたい
そういえばアニメとかでトレーナーが世話することがあるけど、
実の両親が登場して世話する描写ってほとんどないし、意識されてないよね
特に異種の場合、適切に育てることができるのだろうか

138:名無しさん、君に決めた!
09/06/03 00:20:40
>>126,137
元はそう言うのを討論するみたいなスレだったし、スレチじゃないと思うよ
タマゴから生まれて、という話は確かに多いし初代>>1を見る限りはそう言うスレだったのかもしれないけど、
だいぶ広義的になって、野生から捕獲されて逃がされる云々の討論も何度か行われてる
またその背景にある、直接逃がされたポケモンとは関係ない話なんかもなくはないくらい

でまぁ、確かにポケモンが野生として生活する権利は奪われていると思う
同じ生き物である我々人間にとっては、環境の変化というのはそれだけでストレスになる
ポケモンにも果たして同様のことが言えるかは分からないが。一度捕獲という名目で服従させたなら、その責任は最後まで取り続けるべきだと考える
捕獲された時も、また逃がされた時も環境の激変ということには変わりない
見解を変えれば、弱肉強食の世界のトップに人間がいる以上、最初からポケモン達に自由なんてないのかも知れない
人間という最大の捕食者の魔の手からいかに逃れるか、それこそが野生するポケモン達の至上命令なのかも知れない
かつては人間もポケモンも同じであったと言われていて、その頃の共存の道を忘れきれないでいる形が、今の、ポケモンは友達と唱える形なのだろうか
あるいは、人間という種族の未来性を見て、例え嘘でもポケモンは友達と唱え続けなければならないのか
どちらにせよ上から目線でしか見れない我々人間が単独で結論を出せるとは思い難い所だが
正直何を言いたいのか分からなくなった
幼い頃からじゃれあったりして遊んだ、とかそんな関係なら友達と呼んでもいい気がするが
屈伏させ捕獲したポケモンを友達と呼ぶのは、俺も何かおかしい気がする

あとアニメでの親の描写ってほんとないよね、ポケモン達の巣立ちは想像以上に早いのかも知れないけど
時折母親がセットで出てきて世話してたなんてことあるけど……あれ、そういえば父親見たことないぞまさか

139:名無しさん、君に決めた!
09/06/03 00:27:56
ポケモンってゲットされたくて草むらから飛び出してきてるんだと思ってたw

あしあとおじさんのとこつれていくと、
「草むらからほかのポケモンたちがうらやましそうに見ているぞ」って言うポケモンいるし

140:名無しさん、君に決めた!
09/06/03 02:03:51
ただのプログラム、って認識もあるんじゃないかなあ

141:名無しさん、君に決めた!
09/06/03 20:57:52
流れが止まったようなので、昨日投下したスレ違いな
「逃がされなかった」の「逃がされたポケモン版」を投下してみます。

長いのは構成力が足りないせいです。
今まで投稿された諸先輩方の力を改めて感じつつ
投下した後はおとなしくROMに戻ります。


-----------------------------
前のマスターは他の兄弟を個体値や性格が悪いと言う理由だけで生まれてすぐ捨てたが
私は色違いという珍しいポケモンだったために捨てられずボックス内で退屈な日々を過ごしていた。
捨てられた他の兄弟に比べれば幸運なこの生活であったが、私はその退屈を呪っていた。
その後ボックス内が満杯となり色の違いだけが取り柄の私は交換に出された。

そして今のマスターが居る。
最近のこのマスターは肩にピカチュウと言うポケモンを乗せ全国各地を旅する番組の影響を受け
私をボールから連れ出し一緒に歩かせるのが日課となっていた。
私や他の手持ちポケモンを気分次第で選び一緒に歩かされるのだ。
強制的に歩かされるこの行為を忌み嫌っていたが、
今では出番がいつくるのかワクワクしながら待っている私が居る。
悪タイプだというのに我ながら情けない…。

そう私はブラッキーと言うポケモンだ。


142:名無しさん、君に決めた!
09/06/03 20:58:52
新しいマスターと旅を始めてからもう半年ほど経った頃、見覚えのある町が見えてきた。
ズイタウンだ。

もう日が暮れだったため、ズイの町明かりが遠くに見えていた。
その中間に位置する小高い丘の上に古びた塔がある。
私の第六感がそこに入るなと知らせていたがマスターはその塔に入ろうとしていた。

私はマスターの後を追おうとしたが、足がすくんでしまいその場で固まっていた。
マスターは『のうてんき』な性格のため(私が勝手に決めた)、
私の異変に気がつかず塔の奥にズカズカと入っていった。
このマスターの性格のお陰でボックス要因から開放された事には感謝していたが
今更ながらこの時だけは恨んだ。

どのくらい時が過ぎた頃であろうか、近くの草むらからガサっという物音が聞こえた。
固まったままその草むらを凝視していると、こちらを見つめる眼光があるのに気がつく
同時に数匹の傷だらけのイーブイが飛び出してきた。
その傷は古傷から最近ついたであろう傷まで様々あり生々しかった。
イーブイ達に囲まれ硬直していると、目の前の1匹が問い掛けてきた。


143:名無しさん、君に決めた!
09/06/03 20:59:40
「お前、あの人間のポケモンだな?」

戸惑っている私を見て更に問い掛けてきた
「お前の匂い覚えているんだよ。色あせていた兄弟の1匹だろ?
 僕らは捨てられたけど、どうしてお前は捨てられなかったの?
 何が違うんだい? 色? そんな理由で僕らは捨てられたの?」

私は一瞬で悟った。
目の前のイーブイ達は前のマスターに捨てられた兄弟達だと言うことを、
そして目の前にいる以外の他の兄弟達は皆死んだことに。
「ちがう個体値が…」と反論しようとしたが、ここで事実を突きつけてもしょうがない。
何も答えられず固まっていると急に激痛が走る。
振り返ると後ろを囲んでいた兄弟が私の後ろ足を噛み付いていた。

私は塔に入った人間は君達を捨てた人間ではない事を必死に伝えた。
しかし兄弟達は聞く耳を持たず次々と私に飛び掛ってくる。
野生化し鋭くなった兄弟の眼光に圧倒され私は逃げることも反撃できずにいた。
ついに私は耐えれなくなり反撃を余儀なくされる。
悪の波動で吹き飛ぶ兄弟達。
倒れても、倒れても彼らの攻撃は止まらなかった。
私は目をつぶり何度も何度も波動を四方八方へ飛ばしているうちに
攻撃がこなくなった事に気がつき目を恐る恐る開く。

兄弟達は口から黒い血を吐き、その場にうずくまりピクピクと痙攣し始めていた。

何度かポケモンバトルという状況で『ひんし』と言う状態を経験したが
今この場にある状況はそれと比べ物にならないほど悲惨な光景になっていた。
気がつくと私はこの光景を見て再び硬直し何も出来ないでいた。


144:名無しさん、君に決めた!
09/06/03 21:00:22
ふと私の足元に私以外の何者かの影があるのに気がつき慌てて振り返る。
私の目に映った者は塔に入ったはずのマスターであった。
マスターが塔から出てきたのだ、いつから居たのだろう?
一部始終を見ていたならマスターは私を軽蔑するだろう。
そして倒れこみもう動かなくなった兄弟達と同様に私も…
そのような悪い考えがぐるぐると脳裏を横切る。

「おっ!これイーブイじゃん ラッキ~」

静寂を破る間の抜けたマスターの声に私の開いた口は塞がらない。
そんな私を他所にマスターは兄弟達を次々とモンスターボールで捕獲していく。
「えらいぞ ポチ。相手を弱らせておいてくれたんだな
 でも次はもうちょっと手加減しろよ」
と言いながら私の頭を撫でてくれるマスター。

そのニックネームだけはカンベンしてくれ。じゃないじゃない
状況を考えてくれ…などと独り言を言うがマスターにはポケモンの言葉が通じない。
そんな私を尻目にマスターは兄弟達が入ったモンスターボールを回収し小走りでズイタウンに向う。
私もその後を追う、自分を呪いながら。


兄弟達はズイのポケモンセンターのシュウチュウ チリョウシツと言う特殊な部屋に入院した。
その部屋の前でマスターはジョーイさんと言う人に怒られていた。
私がそっとマスターに身を寄せると
マスターはいつもの笑顔で「だいじょうぶだよ」と言いながら頭を撫でてくれる。
そのようなやり取りを見ていたせいかジョーイさんはフゥと溜め息をつきその場を離れた。

その後、兄弟達はジョーイさんの的確な治療とマスターの看病のお陰で一命を取り留めた。
人間を恨んでいる兄弟達が新しいマスターをすんなり受け入れたわけではない
この話をすると長くなってしまうので私の胸の中にしまっておこう。

(EN・・やっぱつづく)

145:名無しさん、君に決めた!
09/06/03 21:01:18
新たに兄弟達が仲間になったせいで時々ボックスに入れられてしまうのが私の今の悩みだ。
ただ、ボックス要員で暮らしていた頃と違い、ここは笑い声が聞こえてくる。
今日もボックス内のポケモン達は集まりマスターへの悪ぐ…じゃない
愚痴や自慢話を話あっている。

「こないだバトルした時なんだけど、私の苦手な電気タイプと戦わせるんだよ?
 地面技を教えてもらえれば善戦出来たはずなんだけど結果は聞かないでね。」
苦笑いしながらエンペルトが話す。
実はこのエンペルトを「あねき~」などと呼ぶと鋭いクチバシで容赦なく攻撃してくる。
あの強さをバトルでも発揮すれば無敗連勝だろうに。
だが皮肉にも彼女のニックネームは「アネキ」
だからこそ、みんなそう呼んで彼女をからかうのだ。

すると集団の真中付近にいる小さなポケモンが話し出す。
「ボクなんか物拾い要員で捕獲されたんだ。
 でも ざ・ん・ね・ん 特性にげあし♪」
一瞬の間が開き、ちょっと気まずい空気が流れるていのを感じる。

すると慌ててその小さなポケモンが話を続けた。
「じつはこの特性を主人は知っていて今でも旅のお供に加えてくれるんだ~
 こんなボクでも役に立つことはあるんだよ
 こないだなんか、ノモセジムリーダのポケモンを2匹抜き!
 3匹目がナマズンじゃなければ ボクだけでフェンバッジをGETできたはずなんだけどね」
舌をペロっと出してパチリスは笑う。

「1匹目でナマズンにあたっちまえ」
「あの主人が・・水タイプに電気タイプをぶつけるなんて…ヒドイ」
などと野次や愚痴(?)が飛び交う。
仲間のこのような何気ない話を聞きながら今はこのボックス暮らしを満喫している。


146:名無しさん、君に決めた!
09/06/03 21:02:04
そうこうしているうちにパソコンの起動音が聞こえる…。
話は急に止まり辺りが静寂に包まれる。皆それぞれが緊張しているようだ。
手持ちに加えてもらえるかも?という望みを胸に秘めつつ。

しばらくすると手持ちに加えられていたポケモン達が帰ってくる。
1・2・3・4・5・・・帰ってきた仲間を数えていると、
兄弟のイーブイ達が次々とモンスターボールへと転送されているのが見えた。
私は嬉しくもちょっと残念で複雑な気持ちになるが、
そんな私の気持ちを知ってか主人が私を選んでくれた。
すると突然視界がパっと明るくなる。

じつは私と兄弟達は今もケンカしている。
もちろん口喧嘩だ。
イーブイ「イーブイの方が可愛いからマスターの横を歩く権利は当然ぼくらの物だ」
ブラッキ「進化したポケモンの方がカッコイーにきまっているだろ、だから私が…」
イーブイ「進化ならぼくらだって出来るよ~ 何になろうかな?」
ブラッキ「あのマスターが計画的に進化させるわけ無いだろ?今のうちに諦めちまえ」
イーブイ「うるさいなぁ  ポ  チ  の癖に」
ポ チ 「 ・ ・ ・ ・ 」
ちなみに私が負けているのは相手の数が多すぎるせいだ。(1対1なら勝てるハズである)

そんな兄弟喧嘩を横目にエンペルトのアネキがマスターの横を確保していた。
エンペルトいわく「早い者勝ち」だそうだ。
数匹のイーブイに1匹のブラッキー、そしてエンペルトに囲まれながらマスターは次の町を目指す。

END


147:名無しさん、君に決めた!
09/06/03 21:26:52
>>141-146
超乙
途中はどうなるかと思ったが、最後はハッピー(?)エンドでよかった…
ブラッキーかわいいよブラッキー
次作にも期待age

148:名無しさん、君に決めた!
09/06/05 23:02:24
 「大将、負けました。やっぱり、大将は強いですね。」
 「なに、お前ももうちょっと修行すれば強くなるさ。」
 「いや、俺は個体値も低いし、努力値もまともに振られてないからどんなに頑張っても大将のように強くなれないですよ。」
 「個体値、努力値、か。」
 「あれ、大将どうしたんですか?」
 俺の表情が今までの明るいものから暗いものへと変わったからなのだろう、あいつは俺にその理由を聞いてきた。
 「いや、何でもないんだ。ちょっと、部屋に戻ってるよ。」
そう言って、俺は自分の部屋に戻った。
 部屋に戻った俺は、さっきあいつが言ってた個体値・努力値について考えていた。そして、ある一つの思い出がよみがえってきた。

149:名無しさん、君に決めた!
09/06/05 23:06:15
 俺は、数十年前に極々普通のミニリュウとして生まれた。
俺のかつての主人は俺が生まれると飴と薬を幾つか与え、何かの機械を操作していた。そして、その作業の後、俺を撫でてくれた。その感触はかなり気持ちが良く、俺はこの主人のためにすべてを捧げようと思った。
 その後、俺はたくさんの野生ポケモンや、四天王と呼ばれる強いトレーナーと戦い、バトルの経験を積み、ハクリューを経てカイリューに進化した。
そして、主人とともにバトルフロンティアという施設や、たくさんのバトルの大会に参加し、主人がフロンティアを制覇したり、大会でチャンピオンになるのを全力で助けた。
さらに、主人が私の同属を育てるというので、そいつの親になったりもした。俺は、とても幸せだった。そう、あの現場を見るまでは。

150:名無しさん、君に決めた!
09/06/05 23:11:33
 ある日、主人は「お前もバトルばかりではストレスが溜まるだろう。たまには、外を自由に飛びまわってもいいぞ。」と言って、俺をボックスから出してくれた。
かなり嬉しかった。今まで、ボックスやバトルフィールドばかりを飛び回っていて、正直気晴らしがしたかったからだ。
 外は、気持ちがよかった。野生ポケモン達は仲良く木の実を食べていたし、町では人々が忙しそうにいろいろな店を回っていた。
俺には、すべてが初めてだった。そして、こんな気晴らしをさせてくれる主人がますます好きになった。

151:名無しさん、君に決めた!
09/06/05 23:14:15
 そんなとき、一つの看板が目に入った。そこには、『ポケモン育て屋』と書かれていた。
俺が特に気にもせずにその場を通り過ぎようとしたとき、そこに主人がいた。主人は、育て屋の周りを自転車で猛スピードで走っていた。
つれているのは、1匹のマグマッグと大量の卵だった。(何をやってるんだろう)、俺は興味を引かれ、主人をそっと観察した。
しばらくすると、卵が孵った。卵が孵ると、主人は生まれたばかりの子供に幾つか飴と薬を与え、何かの機械を取り出し、それをずっと眺めていた。
まもなく、主人の舌打ちが聞こえてきた。そして、主人は冷たく言い放った。
 「どいつもこいつも個体値が低くて使えねえな。お前らなんかどっかに行っちまえ。」

152:名無しさん、君に決めた!
09/06/05 23:16:40
 俺は、信じられなかった。俺にあんなに優しい主人が平気で生まれたばかりで、まだバトルのやり方も満足に知らないポケモン達を逃がしていることが。
俺は、主人の前に飛び出した。
 「おい、主人。こいつらを何で逃がすんだ。」
 主人は多少驚いたようだが、すぐにこう言った。
 「あいつらは、個体値が低いから、努力値を振ってもバトルでたいして使えねえ。だから逃がすんだよ。
ああ、お前は逃がさないよ。何しろ、攻撃とHP・素早さがVで、その他の能力も20以上なんだから。
それに、お前を逃したら、お前の兄弟達が可愛そうだろ。」

153:名無しさん、君に決めた!
09/06/05 23:19:22
 その言葉を聞いたとき、俺の中で怒りが爆発した。主人は、俺を1匹のポケモンとして見ていたのではなく、ただのバトルをするための道具としてしか見ていなかったのだ。
そして、俺は高く飛び上がり、主人目掛けて急降下した。
 「おい、どうしたんだよ、カイリュー!」
そんな主人の驚いた声が耳に入ったときには、俺は主人を押しつぶしていた。
そして、その光景を目の前で見ていた逃がされようとしていたポケモン達を背に乗せ、俺は空高くへと飛んで行った。

154:名無しさん、君に決めた!
09/06/05 23:21:04
 その後、俺はカイリュー達がたくさん住んでいる竜の穴という場所に辿り付いた。
そして、今はそこの大将となり、ジョウト地方で逃がされたポケモン達を見つけては、仲間と一緒に育てている。
おそらく、俺のかつての主人以外にも、ポケモンを戦いの道具としか見ず、個体値が低いという理由で逃がしているトレーナーはたくさんいるだろう。
その逃がされたポケモン達を1匹でも多く救うために。
因みに、俺があのとき背に乗せてきたポケモン達は立派に成長し、それぞれの住むべき場所に戻って幸せに暮らしている。

155:名無しさん、君に決めた!
09/06/05 23:27:17
とりあえず、一つ思いついたんで書いてみた。至らない点がたくさんあると思うけど、そこは多めに見てください。

156:名無しさん、君に決めた!
09/06/05 23:34:53
>>148-155
超乙 イイハナシダナ~
こんなポケモンや人間がいれば、モラルを欠いたトレーナーは減ると思うのだが…

157:名無しさん、君に決めた!
09/06/06 00:09:54
おい待て、主人を殺して回るポケモンがいたら
モラルを欠いたトレーナーどころかトレーナー自体が激減すると思うが

158:名無しさん、君に決めた!
09/06/06 02:38:31
四月くらいに投下予告して、ようやく投下。

逃がされたポケモンはみんなみんな恨みを持っているでしょう。
中にはそれが殺意に転じているポケモンもたくさんいるでしょう。
復讐を企て、実行に移している例もたくさんあるでしょう。

でも、ポケモンはそれで満足ですか?
自分達を犠牲にして力を求めたはずの主人を、
そんなにもあっさりと殺せてしまったら満足なのでしょうか。
復讐を遂げてしまったら、彼らの犠牲の意味は?

そんなことを考えながら書いてみました


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