09/06/06 13:27:23
薄暗い森の中をトレーナが1人黙々と歩いている。
辺りに死臭がたちこめるが、そのトレーナは何も気にせず草をかき分け更に進む。
すると干からびたヒトカゲの死骸が無数に広がる場所へと到着した。
到着するなりトレーナはモンスターボールから1匹のヒトカゲを出す。
そのヒトカゲの腹を蹴り上げ無様に地面に倒れこむヒトカゲを見下して
そのまま笑いながら元来た道を帰り始めた。
ヒトカゲはいきなりの仕打ちに自身の置かれた立場を理解することが出来なかった。
体の大きさから推測するに生まれたてのようだ。
「ご主人様はどこにいっちゃったの?」
「ここで死んでいる仲間達は何で死んでいるの?」
少しずつ自分の置かれた立場を理解し始めたのかヒトカゲの子が呟く。
『みんな餓死したのさ。あのトレーナを待ち続けてね』
先ほど捨てられたヒトカゲより一周り大きいヒトカゲが現れ疑問に答えた。
その顔には大きな古い傷があり片目が潰れてる。
『このままだと、君もそこにいる兄妹のように死を待つだけだよ。
・・・あぁ紹介が遅れたね、ボクもあのトレーナに捨てられた1匹なんだ。』
そう言うとヒトカゲの子の手を無理やり引っ張り更に森の奥へと連れて行った。
先ほど捨てられた幼いヒトカゲは兄と名乗るヒトカゲから必死に逃げ出そうとしたが、
ズルズルと森の奥へ引きずられて行った。