09/06/06 02:58:34
俺はある男に捨てられた。
大量の仲間のストライクと共に、生まれてすぐに捨てられた。
もう、そのとき男がどんな顔をしてたかなんて全然覚えてない。
覚えているのは今日までの辛い現実だけ。
低いレベルで捨てられた俺達は、野垂れ死ぬ以外に道は残されてなどいなかった。
"ひかりのかべ"や"バトンタッチ"を覚えていた仲間もいた。
だが、そんなものは戦いでなんの役にも立たない。
肉食ポケモンに襲われ、雨風にさらされ、仲間達はどんどん命を失っていく。
残ったのは俺だけ。
俺は幸い生まれたときから強い力を持つ種族だった。
でも、生まれた頃は力の弱い種族はどうだろうか。
生き残るのはさらに困難だっただろう。
運良くある程度のレベルになるまで生き残った俺はあの男への復讐を誓った。
仲間達の無念を胸に、ひたすら自らのレベルを高め刃を研ぎ澄ませてきた。
あいつは今では強力なポケモン達を操り、四天王を遥かに凌駕する実力の持ち主らしい。
現在の栄光は俺達みたいな山のような犠牲で成り立っていることを忘れているに違いない。
俺がそれを思い知らせてやる。