09/07/15 00:14:11 94xz1YWbO
数秒でしょうか、数分でしょうか。
ひゅうと風が横を通り抜けた時、耳に小さな音が聞こえてきました。
とおりゃんせ
とおりゃんせ
昔聞いた童謡が聞こえてきました。
目の前の落とし物とあまりに合いすぎて、女の子の体がびくりと震えました。
とおりゃんせ
とおりゃんせ
段々と音は近づいていました。それでも足音は聞こえません。
どく、どく、と心臓がどんどん速く脈打っていきます。
ふと一瞬の沈黙が落ち、次の瞬間女の子の首にひやり、と何かがかかりました。
どう考えても指の形の感触に、女の子が目を見開きました。