09/06/18 12:47:47 gJggb2Cu
>>452続き
実は在特会の桜井さんも「怒り」について語っている。「既存保守」
から「口汚く下品、保守の恥さらし」と批判されたという桜井さんは、
「しかし我々は日本人が一番苦手な『怒り』を表現している。だから
動画がこれだけ共感を呼んでいる」。
二つの動きを同列にはできないが、奥底ではどこか通じるところがあ
る。生きづらい。この社会で自分たちは顧みられていない--。
在特会の動きはナショナリズムの高揚とも少し違う。桜井さんは
「『日本人の誇り』」といった象徴的な言葉では人はもう動かない」。
代わって「特権」や「外国人犯罪」という。それによって喚起されるも
のとなれば、不公平感や不安だろう。
自民党のある国会議員は語った。
「体感治安の悪化による不安と、政治が少数者に配慮し過ぎて割を食
っているという逆差別の感情が国民に広がっているのではないか」
医療や福祉が切り詰められ、「社会的なセキュリティー」が揺らぐと
埋め合わせに治安や安全保障といった「国家的なセキュリティー」が
求められると萱野稔人津田塾大准教授は分析する。「そして排外的で
暴力的な傾向が強まる」
斉藤順一早大教授はこう語る。
「人々が不満や不安を抱く理由は何であり、どれが正当なものかをよ
り分け、そこに言葉を与えていくのが政治のプロセスだ。憎悪をなげつ
ける「悪」を作るのでなく、みんなが希望を託せる言葉を政治は生み出
さなければいけない」
麻生首相は7日、東京都内の街頭演説で「日本は必ず再生する。必ず
また勝ち上がってくる。そのもとのもとは我々が一緒にやることなんだ」
と力説した。
日本は今「勝ち上がる」ことに疲れ、「我々」はほどけてしまい、
「一緒にやる」社会はすっかり損なわれている。少なからぬ政治家がそ
の深刻さに気づいているからこそ、与野党を問わず「絆」「居場所」と
口にし、党首討論にまで登場した。
絆は様々な形をとる。それらを包摂し、安定させていくことは、すぐ
れて政治の仕事に違いない。至って静かに見える日本社会にあって、実
は差し迫った課題でもある。
それを学者に任せてはおけないだろう。総選挙はもうすぐである。
(高橋純子)