08/07/07 11:48:18
・遙かなる時空の中で4
~「メモ」を片手に右往左往のお使いゲー~
さて、元々お使いゲー的要素の強かったこのシリーズであるが
今作ではそれをいよいよ極めたと言えよう。
本作でも前作同様、キャラクター情報画面の「メモ」という部分に
それぞれの攻略ヒントが表示されるシステムを採っているのだが、
今回のそれは、ヒントというよりも明らかに「お使いメモ」なのである。
小さなイベントをひとつ終える毎に「メモ」画面を開き、
ボタンでカチカチめくりながら一人一人確認しつつ、
その内容に沿ってフラグを地道につぶしていく。
この作業が、実に物語の最初から最後まで、延々と続くのである。
ちなみにこの「メモ」、サブまで含めた攻略人数分=18ページある。
「メモ」の内容をヒントにイベントを発生させる、
という流れについては前作と同じシステムでありながら
今回特に作業ゲー色を濃くしているのは、
この参照しなければならないページ数の大幅な増加と、
メモの内容(つまり攻略イベントの発生条件)が
主軸のストーリーとはほぼ無関係であり、
なおかつ煩雑さのみ増していることによろう。
具体的な例を挙げてみよう。
ストーリーイベント1(例:○○を訪れて人に会う)を終えると、数人のメモの内容が
『ストーリーイベント2をこなす前に××(大抵それぞれが違う場所)に行け』
と変わり、それらの場所にいくと発生するキャライベントをそれぞれこなして
その後ストーリーイベント2(例:イベント1で発生したお使いをこなす)を終えると
また数人のメモの内容が
『ストーリーイベント3を終わらせる前に××に行け』
と変わり、またそれぞれのキャライベントを潰し…といった事を、地道に続けていくのだ。
無論、複数人の攻略を同時進行しなければ相当手間は減るのだが、
今回はサブの攻略人数がインフレ化しており、コンプリートを目指す場合は
ある程度同時進行していかなければ、効率が悪すぎてやむを得ないという側面もある。
個人的には、一般ゲームも含めてここまでお使い色を感じたゲームは少ない。
ゲーム性って何だろう、と改めて考えさせられた一作である。
ただし追記しておくと、戦闘システムには色々と面白い工夫もしてあったので
今後への期待を捨てるには早計かもしれない。
だが、今作へは謹んで、遠慮なく、クソゲーオブザイヤーの称号を与えさせて頂きたい。