10/06/22 04:00:32 Z2LTVXWZO
階段を降りると丁度階下のブラウン管工房のアルバイト、『シャイニングフィンガー(閃光の指圧師)』こと桐生萌郁が店の中から
顔を覗かせた。
「久しぶりだな、萌郁よ。
ここは相変わらず客が入らず退屈だろう。」
「そうでも……ない…。
綯ちゃんと喋るの…楽しい…よ。
店長さんも……いい人だし。」
ほう、萌郁が人と関わるのが楽しいと言うとは。
この2ヶ月、綯先生の指導が効を奏したようだ。
これを言ったらダルに
『ムハ、それなんてエロゲ?』とか言われそうだから心の中にしまっておくが。
「それならいいのだ、邪魔したな。これからも小動物の世話係頑張ることだ。」
「小動物じゃ…ない……。」
少し怒気をはらんだ声で言われてしまった。これ以上は言うまい。
「岡部…君。今月の……
ラボメンパーティー、やるの…?」
「勿論だ、俺には完璧な計画がある!」
「そう……なんだ…。楽しみ><」
「フゥーハッハッハ!任せておけ、萌郁よ!
俺の作戦、『オペレーション・アカデメイア(ラボメンの集い)』に抜かりはない!」
ラボメンパーティー、まぁただ単にラボメン一同を集めて飯を食うのだ。
忙しいなか時間を合わせて集まれる日は集まろうというわけだ。
「明後日でいいんだよな?」
萌郁は無言で頷く。
「では楽しみにするといい。これから俺はルカ子の稽古を手伝わなければならん。さらばだシャイニングフィンガー」
別れの言葉を告げルカ子の所へ急ぐ。
そうだ、ラボメンパーティーには全員集めなければならない、最近顔を見せないまゆりにも伝えておかなければ…
あいつはラボにこないでどこにいっているんだろう。
神社に向かう途中そんなことをおもった。