09/09/23 03:50:27 hgkdJLl10
「ねぇ涼ちゃん!千早ちゃんの下着姿、可愛かったよね?」
「え、えぇ!?」
天海さんの突然の質問……そ、そうか!これは女の子同士のスキンシップとか言うヤツだ。
れ、冷静に……自然に応えなきゃ!?
「は、ははハイ……もう、すっごい綺麗です!肌も白くて細くて、羨ましいです!!」
「あ、ありがとう……でも、春香に合わせて無理しなくていいのよ。
あまりに貧相で女性らしくなくて、驚いたでしょう?」
……どうやら如月さんは、その……ぺったんこな事をえらく気にしてるみたいだ。
なんか、雲の上の人だと思ってたけど、人並みに体のことで悩んだりもするんだなぁ……
そう思うと、少しだけ親近感が出てくると共に、神様のような人が生々しくも見えてきた。
僕、さっきまでこの人の身体を………
「そ、そんな事無いです!!すごく可愛いです!ぼ……いや、わたしが男だったらギンギンです!!
脳裏に焼きついて離れません!!羨ましいです!!!」
……あ、あれ?二人とも引いてる?ぎゃおおぉぉぉおん!!言い過ぎた?もしかしてバレた!?
「あ、ありがとう……ギンギンはちょっと困りますけど……」
「なんか、律子さんより真に似てるかもね、涼ちゃんって」
二人ともが笑って、楽屋に穏やかな空気が流れる……良かった。バレてないみたいだ。
一応挨拶もできたし、あまり長居すると良くないよね……
とりあえずは顔も覚えてもらえてみたいだし、僕はあらためてよろしくと言った後、早々に引き上げた。
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「ねぇ、まなみさん……僕の楽屋、個人部屋には……できないよね?」
「そ、そうね……新人である以上はちょっと……ごめんなさいね。わたしもできるだけ側にいて
協力するから、なるべくばれないように気をつけてね……」
漫画とかなら天国な状況なのに、いざ自分が当事者になったらただのピンチでした……
トップになってイケメンになりたいとは言ったけど、今は当分あの人たちに勝てる気がしない。
256回ぶつかっても壊れそうに無い大きな壁……本当に僕は、あんな怪物みたいなアイドルに挑むんだろうか?
…………それはそうと、翌日二人の写真集を買ってしまった僕は、はげしく自己嫌悪に陥った。