09/08/03 00:21:28 nXToy4RR0
春香なら、はしゃぎっぱなしで相手の男性は『設備より俺の方も見てよ…』などと落胆するかもしれません。
わたしなら……そうですね。仕事でなければ、まずは二人でお風呂もいいかもしれません。
TVよりはわたしのほうを見て欲しいから、この広い浴槽に二人で入って、優しく抱いてもらいながら
天井を見上げて、ゆっくりと時を忘れるように過ごしてみたいものです……最近目が回るほど忙しいですし。
お風呂上りに冷たいお水を飲んで、夜景を見ながら揺り椅子に座って、音楽の話をして……
カラオケがあるという事は防音の部屋ですから、そこでプロデューサのためだけに歌ってあげて、
少々の疲れと共に彼と二人でベッドへ…………あぁ、それは確かに夢のような………はっ!?
わたしは何を考えているのですか!別にこんな場所でプロデューサーと過ごしたいとか思ってるわけじゃ
無いのに……いえ、確かに素敵な空間ですけど、わたしの年齢では早すぎますし!!
「ふぅ……すごい風呂だったな。あれ、千早……まだ寝てないの?」
「ぷ、プロデューサー!?いえ、その……ちょっと、お部屋の豪華さに戸惑って……そ、それより、
これだけ広いベッドでしたら二人で寝ても大丈夫ですよね?プロデューサーひとり、ソファーで
寝るとか言いませんよね?多少離れても二人で眠れるスペースがありますし」
「いや、その……千早さん?」
「な、何もいかがわしい事をしないのならば、プロデューサーもこのベッドに寝るべきです!!
ソファーなどで寝て疲労が取れなかったら、それはわたしのせいになるのですから!!
それとも、プロデューサーはケダモノであってわたしと一緒には眠れないと?」
「いや、そうじゃないけど、そうなる確率も絶対無いとは言い切れないわけでアリマシテ……」
いささか強引な説得なのは分かっていましたが、こんな豪華な部屋で一人、ベッドを独占するのは
心が痛いというか、気が引けるのと……ほんのちょっと、こういうのに憧れる気持ちもあり……
お互いドキドキしてはいましたが、かなり長くの収録で襲ってきた疲労には勝てず、
1時間もしないで眠りに落ちることとなりました。
夢のようなひと時とは、まさにこの様な状況のことを言うのでしょう……
■~それからしばらくして~
春香「千早ちゃん!今日はお泊りで収録だね♪しかも一緒のお部屋!」
千早「そ、そうね……」
春香「わぁ……さすがメジャーアイドル!!広くて豪華ー♪はぁ……でも、いっぺんでいいから
プロデューサーさんとカップルズホテルとか、泊まってみたいなぁ……」
千早「そんな事、担当Pさんの前で言うとまた怒られるわよ」
春香「だってぇ……小鳥さんから聞いたんだけど、鏡張りの天井とか、回るベッドとか、
面白そうなもの一杯なんだもん!!いきたいー、いってみたいー!!」
千早「……今時はそんなの、どこにも無いわよ」
春香「……へ?」
千早「あ!?い、いや……ウソっぽいと思わない!?ベッドが回るなんて普通無いでしょ?知らないけど!!」
春香「ふふーん……カップルズホテルっていうのはね、日常を忘れる空間なんだよ!!だから
きっとあるよ!小鳥さんが言ってたから間違いないわ!!」
千早「そ、そう……なら、きっとあるんでしょうね……うん。あったらいいわね……よく知らないけど」
カップルで行く、日常の辛さを忘れられるほど素敵な空間……そういう【夢】があそこにはあるのでしょう。
わたしの歌もそのような存在になるべく努力せねばなりません。
ビジネスホテルの内風呂に入りながら、あの時のお風呂はもっと広くて素敵だったな……などと、
少々不謹慎な事を思い出しながら、あの夜の事をささやかな思い出にして、今日もわたしは仕事に望むのでした……
※遅まきながら、前スレ>>905を文章に起こしてみました。
調べてみたところ、今時のラブホ(最近はハッピーホテルとか言うらしい)って安くて豪華なのねー。
こりゃ千早でもテンション上がるわと思って描いたらこんなんになった。
コスプレ服もオプション装備しているような所も実在するらしい……凄い時代だ。