09/10/15 08:35:02 8BdonHWs0
こうが好きなの。
あなたの瞳が好き。
秋の夕空のように紅く煌めく瞳が
春の日差しのように優しい、どこか寂しそうな眼差しが好き。
あなたの髪が好き。
微風にひらめくシルクのように滑らかな
美しい蜜色の髪が好き。
あなたの唇が好き。
祝福のケーキのような口付けをくれる
切ない吐息を聞かせてくれる唇が好き。
あなたの声が好き。
少し低くて甘い
心に染み込む、愁いを帯びた声が
わたしの名前を紡いでくれる
穏やかな音色が好き。
あなたの体が好き。
抱き締めると折れてしまいそうな、華奢な腰が
薄くて、でも形の良い胸が
重ねた白い肌から伝わってくる温もりが好き。
でも。
一番好きなのは、あなたの心。
どこまでも純粋で美しい
決して誰も責めたりしない、優しさに満ちた強い魂が。
誰よりも脆くて傷付きやすい
わたしがいないと生きていけない、愛に飢えた弱い心が。
好きだよ。
大好き。
あなたのすべてが愛おしくてたまらないの、こう。
こう以外のモノなんかもう何も要らない。
ただあなただけが欲しいの。
こうとわたし、二人だけの永遠の夜が。
なのに世界には余計なモノばかり。
私達の間に図々しく割って入る邪魔者ばかりだから。
だから消すの。全部ね。