09/03/01 02:41:20 Foew4B4FO
リヒター「…これで、先に進めるはずだ」
リフィル「おおおおおおっっ!!素晴らしいっっ!!私ですら解けなかった仕掛けを解くとは!!さあ行くぞ!!古代の神秘が私を呼んでいる!!」
クラース「…やれやれ、彼女は元気だな」
リヒター「…そうだな」
クラース「ん?どうかしたのかい?」
リヒター「少し、羨ましくてな」
クラース「羨ましい?」
リヒター「…少し前まで、テセアラではハーフエルフは一生研究以外のことはできなかった。…俺も、こういったことしかさせてもらえなかった」
クラース「…」
リヒター「俺も、お前逹のように自ら望んで考古学を身につけていたら、研究に喜びを見い出せたかもしれないと思った。…それだけだ」
クラース「…君は、リフィル君がなぜ遺跡の研究をはじめたか聞いたことがあるかい?」
リヒター「いや、聞いたことはないが?」
クラース「彼女が言うには、『母親の手掛かりを探すため』だそうだ」
リヒター「母親?どういうことだ?」
クラース「彼女も、君と同じでテセアラ生まれのハーフエルフだったんだよ。」
リヒター「…彼女は、シルヴァラント育ちだと思っていたが?」
クラース「…テセアラで迫害を受けることを恐れた母親が、幼い彼女をシルヴァラントに逃がしたんだそうだ。異界の門と呼ばれる場所からね」
リヒター「…異界の門、か」
クラース「彼女は言っていたよ。自分が遺跡の勉強をはじめたのは、母親と再会したかったからかも知れない、とね」
リヒター「……」
クラース「確かに、君が考古学を勉強し始めた理由は、決して明るいものではない。しかし…」
リヒター「大事なのは今俺がそれを好きかどうかであって、それをはじめたきっかけは重要ではない…そういうことか」
クラース「少なくとも、私にはそう思えて来たんだ。…彼女を見ているとね」
続く