09/02/11 17:37:26 Rqs2zNUF0
完璧なシーンを繋ぎ合わせて作り上げた映画のヒロインのように、僕の前では瀟洒に振る舞う咲夜さんが、
混乱と流産の恐怖に押し潰されて子供のように泣き叫ぶ。
「もうないの!お願い出して!全部言ったから、ぜんぶいったから!」
「赤ちゃん死んじゃう、死んじゃうのやだぁ!」
そんな咲夜さんを何も言わずに睨み続ける。しばらくするともはや体の芯まで凍えたのか、
何も喋らず俯いて、カチカチと歯を鳴らすだけになってしまった。僕は時計を見る。25分、そろそろ限界だろう。
「もう何も隠し事してないよね?」咲夜さんは頷く。
「隠し事する咲夜さんが悪いんだよ。本当はこんなことしたくなかったのに…」これも頷く。
僕は咲夜さんを引き上げるとお湯に浸したタオルで体を拭ってあげる。
立つことはおろか、体を支えることもできない咲夜さんを抱きしめて、何度も何度もちゅっちゅする僕。
そのまま駅弁で咲夜さんをお布団まで運んで一日中らぶらぶえっち。
咲夜さんは「赤ちゃん動かない…動かない…」とぼそぼそ呟いていたけど、二人の絆は深まったし結果的には良かったよね。