09/01/06 19:00:51 IrQpErR50
■数日後・夜
「……暖房は効かせていますし、ジャージは全部洗濯中。寝る前にはホットミルクが身体に良い。
……………うん、これならこの格好でホットミルクを飲んでいても、無理はありませんよね……
こぼしても大丈夫なように、人肌に冷ましたし、下はフローリングだし…………良し!」
今日はプロデューサーがわたしのマンションへ来てくださる日です。
こちらにいらしても仕事を抱えていらっしゃるようですが、たまには……こんな事をしてもいいですよね?
時は、夜の8時ごろ……自主レッスンをしながら、わたしは今や遅しとプロデューサーを
ワクワクしながら待っていました。
ピンポーン
呼び鈴と同時に、はしたないと思いつつも走ってしまいました。
さっき【今から向かう】とメールが来たところですし、間違いなくプロデューサーでしょう。
「おかえりなさいプロデューサー!!」
ドアについている覗きレンズで彼の姿を確認して、ドアを開けると……
「ただいま。今日は小鳥さん、残業だって言うんで一緒に晩飯を……?」
「………………」
そこには、プロデューサーの身体に隠れて、うしろに音無さんがいらしていたのです。
「あ、あはははは!やだなぁもう、いくらあたしでも、そこまで空気読まない女じゃ無いですよ!
プロデューサーさん、今日は張り切っちゃいなさい!!影ながら応援するから!」
「お、音無さん?違うんです!これはその!レッスンの一環で!!」
「そうよね、夜のレッスンよね……いいさメリー今夜は。他の誰かを誘うから~♪」
「音無さーん!!」
「Oh please, oh please don't break my heart~♪」
どこかで聴いたような歌を、全国レベルのボーカル力で響かせ、彼女は夜の街へと消えていきました……
「……とりあえず、理由を聞くけど、いい?」
すっかり冷めてしまったホットミルクをそのままに、寒空の中消えた音無さんをどうしようか?
今日のこの騒ぎを、どう話してどう収拾しようか……わたしは考えていました……くっ!!