08/11/21 03:29:23 Z7pXIufe0
「え、えーと……その、こういうのって当たるも八卦だから、参考程度なら……」
「プロの方とは思えぬ謙虚な発言ですね……いえ、そういう方のほうが信用できます。
実はわたくし、年下の女の子ふたりと組んで仕事をしているのですが……その二人ともが天然で、
ギャップに悩んでいます。いっそわたくしもキャラを変えた方がいいのか、と……
あと、その……わたし、お尻が大きすぎて……恥ずかしいので、部分痩せダイエットをするべきかどうか……」
「今のままでいきなさい！！」
「へ？」
「あのね、貴方のキャラはツッコミ役でありつつも実はボケっていう、一番美味しい役回りなの！！
常識人と見せかけて、実は世間から外れたお嬢様ってすごい個性よ！凄いキャラなのよ！！
芸能界にはね、没個性と言われて３年以上も苦しんだ子もいるの！今でこそ黒いとか、ののワさんとか
言われてるけど、自分に合ったキャラが確立するまでって、それは苦しいのよ……」
「……な、なんだか占いと言うより、そこで見てきた体験談のような……」
「それに！！外人の血を引いてお尻が誰よりもおっきくて……キャラ、立ちまくりじゃない！！
そのまま迷わずに突き進みなさいっ！！下半身の安定は、ダンスで大きな武器になるわ！！」
「……素晴らしいですわ！わたくし、職業も何も言ってないのに、見事なまでに的を射たアドバイス！
ありがとう、占い師さん！自信が持てました！では、失礼します！」
うわぁ……これ、ひょっとしてあたし、ライバル事務所に塩を送っちゃった？
ま、いいか……とりあえず美希ちゃんにも頑張って欲しいしね。
あれ？この封筒は……あの子、ちゃんと料金置いてったのかな……って、70,000円！？
北欧のお嬢様とは聞いたけど、これは……うーん、なんだかあたし、すごく悪いことしてる気になってきた。
「あの、すみません……1,000円しかないんですけど、いいですか？」
そんな事言ってるうちに、またお客さんが。まぁ、1,000円くらいなら重くない相談だし、いいか。
「いいですけど……あくまでわたしがするのはアドバイスですからね。決めるのは本人ですよ」
「はい……実は俺、中一の長女を頭に、五人の子供がいるんですけど……会社クビになっちゃって」
「娘を大切にしなさい！貧乏だからこそ、どこか遊びに連れて行きなさい！！職は取り戻せるけど、子供の信頼は取り戻せません！！」
「あの……俺、担当する女の子がライバル事務所に移籍しちゃって……」
「今は耐えなさい！帰ってくると信じて」
「あの、わたし……大好きな人にアタックしまくってるんですけど、全然気付いてもらえなくて……」
「八年待て！！それで貴方が折れなければ大丈夫！！」
「あの……わたし、事務員やってるんですけど、年上の同僚の人が妄想ばっかりしてて仕事が……」
「ごめんなさい、頑張ります！…………って、その人も思ってるから大丈夫！多分！！」
「あー……ゴホン。実はわたくしこれでも経営者なのだが、年末の経営がかなり危なくて……」
「荒尾競馬の三浦あずさ杯にこの20万突っ込め！連勝複式７－２で、勝ったら社員にボーナス払うこと！！」
■翌週■
小鳥「あー……胃が痛い……なんであたしってこう、他人のロバの耳ばっか見ちゃうんだろ……
ちょっと、プロデューサーさん！ラジオの音、大きいですよ？」
Ｐ 「あ、すみません……でもこのレース、あずささんの冠競争なんですせめて最後まで」
最終コーナー回って、格馬一直線！⑥ナンクルナイザーがここで前に出た！
しかし大外から⑨ドタプーンが巻き返す！！直線の叩き合いが凄い！馬群から飛び出したのは
⑦ハイハイハイタッチ！ハイハイハイタッチが出た！①マコマコリンも負けていない！
あと100メートルのデッドヒート、残るは④ミナギルノノワサン……いや、②ボーカルバキュラ来た！
凄まじい追い上げ！まさに閃光、立て板に水の如し！！場群をすり抜けトップに出た！
二位以下も凄い！⑦ハイハイハイタッチが僅かにクビ差でリード、一斉にゴールへ！！
驚きの末足で勝ったのは②ボーカルバキュラ！二位は⑦ハイハイハイタッチか？
②ボーカルバキュラ、怒涛のスパートで勝利です！確定が出ました、着順は……
律子「きゃあ！しゃ、社長が倒れたー！？」
Ｐ 「マジ？救急車呼んだほうが……」
小鳥「あー、大丈夫大丈夫。それよりプロデューサーさん。今日飲みに行きません？」
Ｐ 「うーん……でも給料前だし……」
小鳥「社長のおごりになるから大丈夫ですよ♪」
※馬の名前は一部他スレからいただきました。時期が合わないのはスルーでお願いします。