【そうだそうだ】如月千早43【もっと歌いたいぞー】at GAMECHARA
【そうだそうだ】如月千早43【もっと歌いたいぞー】 - 暇つぶし2ch308:名無したんはエロカワイイ
08/11/15 14:40:21 qRQMZ6HO0
女の子の買う物。

首を捻る流行の物やピンと来ない馴染みの無い物なんかが多くを占める、摩訶不思議なアイテム。
特に、その子と自分の年が離れてるなら尚更そのセンスギャップに戸惑うものだ。
が、この娘が買う物にはそう言った品が殆ど無い。
それなりの年頃の女の子のならば、そんな特徴が有って然るべきだと思うのだが…。
確かに、個々の性格も有るから一概には言えない。が、担当者としては少々不安に感じるものが有るのだ。
要は、『年頃の女の子らしさが、もう少し有っても良いんじゃ…?』と言う事である。

だから今日、俺はこうして彼女の申し出に付き合って『買い物』に来ている。
両手でフライパンを持って、ニコニコしている彼女を横目で見ながら。

「なあ」
「はい?」
「欲しい物が有るので…って話だったハズだが?」
「ええ」
「何故俺は、君とホームセンターの調理器具コーナーに居るんだろう?」
「フライパンと、厚手の中華なべが欲しかったからです」

躊躇の無い返答に、溜息と共に少しこめかみを揉む。

「君のアイテムコレクトは、少々特殊な性癖の部類に入るのか?」
「特殊か否かは第3者視点でする物。 主観視点の自分からは何も言えないと思いますが?」
「…そりゃ、どーも。 忌憚無きご意見、感謝致します。」

何で休日の日が高いウチから、連発で溜息なぞつかねばならんのか…

「いや、もっと、こう女の子らしい品でも良いのでは?と思ったものでな」
「ご配慮には感謝します。 でも、私にはこれ以上欲しい物は有りませんから」
「そうなのか?」
「ええ。もう手に入れちゃってますので、一番欲しかった物は」
そう言って、彼女は小さく微笑む。
「は? なんじゃ、そら?」

間抜けな疑問顔が浮かぶ俺。
微笑んだままの彼女が、すっと俺の耳元に口を寄せ囁く。

「『プロデューサーの気持』…です」

別れ際の、頬への柔らかな感触。
薄っすらと桜色に染まった彼女の、ちょっと恥ずかしそうな表情。

「あら、いいわねぇ~」
近くに居た主婦達が微笑む。

……えー、おかあさん方。私達は、決してそういった関係では無くてですね(ry
こらこら、君も『新婚1ヶ月です』とか言わない様に。

少し天を仰ぐと、お決まりの溜息が口を付く。


さてと…
今日の夕食は、きっと中華か何かになるんだろうな、と思いつつ。



~ その後の2人 ~ end


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