08/11/09 20:37:16 5D/81izt0
ゆっくりは一日に千匹以上は死んでいる。
あるゆっくりは捕食者の糧となった。
あるゆっくりは見つけたという理由で人間や妖怪の屋内や畑に侵入し無惨に殺された。
あるゆっくりは人間の悪意に気付く事無く甘い言葉に乗せられ、暗い部屋の中へと消えていった。
あるゆっくりは非常にゆっくりしていた。だが加工場で飼われていた為商品として造られていった。
あるゆっくりは主に湖の館や冥界の屋敷で甘味として生きたまま調理された。
あるゆっくりは麓の巫女や森の魔法使いに似ていると言う理由で潰された。
あるゆっくりは湖の妖精の暇潰しの道具とされ、別の妖精の理不尽な怒りと暴力を受け死んだ。
あるゆっくりは向日葵畑で遊んでいた。が、近くの屋敷で花の大妖怪と蟲の姫に散々痛めつけられそして息絶えた。
あるゆっくりは竹林の地下の研究室の実験材料としてその生涯を終えた。
あるゆっくりは妖怪の賢者の気まぐれで饅頭と生き物の境界をいじられ普通の饅頭となった。
あるゆっくりは地底の地獄跡で死体の代わりとして灼熱炉にくべられた。
あるゆっくりは現世に住んでいた。だが人間の好奇心やその賜物の前にその命を散らした。
無論そんな長い話しをしたいワケじゃなく、
fuku3459.txt
ある悪意のないゆっくりのお話