08/11/02 10:06:38 CSOAeE+W0
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⇒【Y】
押し黙る彼女。
その様子に、軽く天を見上げると小さな溜息が彼の口から毀れる。
と、俯いたままの彼女に近づく彼の顔。
不意に彼女の頬に降る、柔らかな感触。
勿論、後に残るのはの残り香だ。
「えっ?」
一瞬の出来事に、驚いた表情と視線が彼を追う。
そっぽを向いて、ちょっとだけ赤くなっていた。
「あの…」
既に赤くなった彼女が、おずおずと問う。
「何だよ」
気恥ずかしさからだろうか、返って来るのはぶっきらぼうな声。
「そ、その、今…」
「ん? あ、ああ。その、何だ…証明…ってヤツだ。」
「え?」
「立派な女性だって事」
「?」
「だって、誰だってそうだと思うぞ」
「だ、だから何が…ですか?」
「こんな魅力的な女性が目の前で寂しそうにしてるのに、励ましてやらない男が何処にいるって言うんだ?」
そっか…。
『励まし』…なんですよね。
染まった頬の色を変えずに、彼女の表情が微笑に変わって行く。
「社長。不意に殺意が沸く時って有りますよね?」
「いいからそのゴルフクラブを仕舞って業務に戻りたまえ、音無君。
そんなのは、薄幸な君だけ(ry ウボァーッ!!」