【惑星と巡る】 萩原雪歩 深度27m 【極彩色】at GAMECHARA
【惑星と巡る】 萩原雪歩 深度27m 【極彩色】 - 暇つぶし2ch443:SS
08/10/30 22:45:35 ycpK3sK90
>>354から妄想が止まらない

「プロデューサー、どうかしたんですか?」
「あ、雪歩、ちょっと耳がゴロゴロしていて」
「そんなに指で引っ掻くと内耳が傷付いちゃいますよ。確か・・・・・・ありましたぁ」
プロデューサーに注意して、雪歩は休憩室の棚を漁り、綿棒を見つけ出す。
「耳掃除には耳かきじゃないのか?」
「耳かきは耳を傷付ける可能性があると耳鼻科の先生が言ってました」
そのまま休憩室の畳に正座して、自分の太ももをポンポンと叩く。
「え、雪歩、まさか・・・・・・」
「自分では耳のお掃除は無理ですよ」
「いや、でも、これはマズイだろ」
彼の一言に雪歩の顔が曇る。
「そうですね。私みたいなダメダメな子にされたくは・・・・・・」
「あ、いや、そうじゃなくって。男の俺を膝枕するなんて、雪歩も嫌だろ?」
「嫌なら最初から言いませんよぉ。日頃のお礼です」
笑顔で言う雪歩に負け、彼はおずおずと頭を乗せる。
「お、重くないか?」
「全然大丈夫です。さ、じっとしていて下さいね」
雪歩は身を乗り出し、右手に綿棒、左手に懐中電灯を持ち、真剣な表情そのもの。
「・・・・・・これで右は終わりです。ふぅ」
「ゆ、雪歩、耳に息を吹きかけるのは勘弁してくれ」
「これをしないと終わりになりませんよ。今度は反対です」
雪歩は彼の肩に手をかけ、反対向きにさせる。
「ちょ、ちょっと待て、雪歩。体の向きを」
「動かないで下さい。内耳を傷付けちゃいます」
雪歩の言葉に彼は仕方なく黙り込む。
(そ、それにしてもこれは・・・・・・)
右頬には雪歩の太もも、視界を塞ぐ雪歩のお腹、左頬に置かれた雪歩の手。
香水でも付けているのだろうか? ミント系の香りが鼻をくすぐる。
その心地よさとデスクワークの疲れで睡魔が蘇ってきた。
「プロデューサー、これで終わりです。あ、寝ちゃっている」
彼の寝息に雪歩は思わず顔を綻ばせる。
「えっと、このままだと首が疲れちゃうよね。よいしょっと」
雪歩は彼を起こさないよう慎重に頭を持ち上げ、自分の体の向きを変え、太ももの谷間にそっと置く。
「これで大丈夫だよね。ちょっと寝顔、かわいいかも。プロデューサーは言われたら嫌がるかな」
彼の複雑な表情を想像して、くすりと雪歩は笑う。
「なんかプロデューサーが赤ちゃんみたい。お母さんになるとこんな感じなのかな?」
そのまま彼の髪を撫で、小さく子守歌を歌う。
「お母さんかぁ。私一人だけでお母さんにはなれないよね。だとしたら、お父さんは・・・・・・」
目の前にある彼の顔を見て、思わず頬を赤らめる。
「だめだめ、雪歩。今はトップアイドルになることが目標」
自分に言い聞かせ、一つ頷く。
「プロデューサー、もし、私がトップアイドルになったら・・・・・・私が強くなれたら・・・・・・」
聞いて欲しいことがあります、と声には出さずに呟く。
「でも、強くなれるかな? ううん、なる、なってみせる」
俯くのは止め、視線を真っ直ぐに前に向け、雪歩は覚悟を決めて頷く。
「私、頑張ります、プロデューサー」
視線が合った春香の顔を見ながら、言葉と共に頷く。
「だからプロデューサー、見守っていて・・・・・・」
そこまで言って気付く、自分は誰と視線を合わせている?
「は、春香ちゃん、何時からそこに!?」
「え、わ、わた春香さんはここにいませんよ。休憩室で雪歩が耳かきをしているのなんて、見ていませんよ」
「最初から見られたぁぁぁぁぁぁぁ」
そのまま彼の腕に突っ伏す。
「そ、そんなことないよ、雪歩。じゃあ、ごゆっくりどうぞ」
「待って、春香ちゃん・・・・・・あう、行っちゃった」
ドアを閉める春香を見送り、雪歩はため息を付く。
「うう、プロデューサー、春香ちゃんの追求を乗り切る勇気をもらいますね」
雪歩は言い訳をして、そっと彼の頬に唇を寄せた。


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