08/09/18 03:19:06 kaAdXwVP0
「今度キミの家に連れてっちゃおうかな~…」
雪子を守りたい、って思ったきっかけになったあたしの家のムク。
この間月森くんと特訓した時についつい言っちゃったけど
後から思い出すとすごく恥ずかしいこと言ったと思う。
確かに月森くんの家には一度行ったことがある。
あの時は何とも思わなかったのに…何だろうこの感じ…
…昼休み…
お弁当も食べ終わったし、午後の授業が始まるまで後少し。
「あ~午後の授業ってほんっとダルいよね~!」
あたしは体を伸ばして心の底から叫ぶ。
「お前はいつもダルがってるだろうが!」
「うっさいなー花村!って…あれ?月森くんは?」
隣の席に月森くんがいない。もう午後の授業が始まるのに。
「昼休みに海老原さんと学校から出て行くの見たぞ。サボッてんじゃねーの。」
海老…原さん?確かサッカー部のマネージャーの人だっけ。
それよりも月森くんがサボリ!?しかも女の子と…
「どうした里中、心配してんのか?メールでもしてみりゃいいじゃん。」
「い、いやいいよ!ほら、鞄も置いてあるしすぐ帰ってくるだろうからさ!ね!」
何だか体が熱くなってくる。どうしたんだろうあたし…
「千枝、先生来てるよ…」
雪子の言葉であたしは我に返った。
「ご、ごめん雪子!」
午後の授業が始まる。
あたしは自分の気持ちが分からないまま月森くんが帰ってくるのを待った。
授業の内容なんて全然頭に入らない。
月森くんは…放課後になるまで帰って来なかった。