【胸なんて】如月千早39【飾りです】

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350:名無したんはエロカワイイ
 08/09/12 21:26:13 8l6qjv/B0
まな板とはmana板である。 
彼女が音楽に乗せて言葉を紡ぐ（chant a spell）ために必要な神力の源である。

351:名無したんはエロカワイイ
 08/09/12 21:35:33 707MbDF50
Cast a spell on me ふふっ

352:名無したんはエロカワイイ
 08/09/12 21:39:52 ULN6YJ0i0
>>346 
壺を想像してみてくれ。 
 
壺というものは、中身が「無い」からこそ利用できる。 
中が埋まった壺なんて使い道が無いだろ？ 
 
世の中には『「無」が「在る」』ことが重要なこともあるのだよ。 
千早の胸も然りだ。

353:SS
 08/09/12 21:50:10 hvDaYwR60
■ライブ（野外ステージ）ランクＢ 
 
今日の合同ライブは萩原さんを中心とした編成で、歌ありトークあり、劇ありとバラエティに富んだ 
内容でした。昔は歌以外にあまり興味を示さなかったわたしですが、喜んでくれている 
ファンの人たちを前にすると、やはりやって良かったという気持ちになります。 
特に、全員がドリルアームを装着するという、一歩間違えば雰囲気を壊しかねない衣装を考えると、 
今更ながらプロデューサーと言う職種の人が考える事はよく分かりません。 
 
「千早ちゃん、お疲れ様……最後の歌、すごかったよ」 
「ありがとう萩原さん。やはり最後は最高の歌で締めたかったですから。衣装負けしていられませんし」 
「あぅ……確かに。ドリル装着でのヤキニクマンはすごいインパクトだったもんね…… 
ライブが終わってお客さんがあそこしか覚えてなかったら、ちょっと悲しいし」 
「それは無いと思います。【インフェルノ】を最後まで歌いきった時のお客さんたちは、とてもよい目を 
していましたから。きっとみんな、今日の感動と萩原さんの頑張りを忘れませんよ」 
 
いまだ興奮冷めやらぬステージの裏で、わたし達は着替えながら今日のライブを振り返る…… 
問題は特に無かった……そう、ライブ自体にはまったく問題なかったのに。 
 
「千早ちゃん、着替えないの？」 
「いえ、その……着替えたいのですが……くっ……あの、萩原さん？コレの外し方、どうしました？」 
「え……普通にベルトを外して、ネジを捻ったら外れるけど……あれ？確かこうして……」 
「ネジを捻っても、手ごたえが……くっ」 
「は、はわわ……た、大変、プロデューサーを呼んできますぅ！」 
 
～1時間後～ 
 
「Ｄａ系衣装だったのは、不幸中の幸いと言うべきか……」 
プロデューサーは、わたしの腕についたドリルアームを調べながら天を仰ぎ、ため息をついた。 
どうやら内側の機械が熱暴走を起こし、留め金を外す部分が壊れたとか…… 
直径30センチはある大きなドリルは、金属製なのに腕アクセサリとしては異様に軽い。 
なんでも、ライブ中疲れないようにとチタン合金製で、徹底した軽量化と、ドリル特有の重厚感を 
出す事に成功したという、765プロの技術が集まったものらしい。 
それは確かに凄いのだろうけど、こんなところで壊れて取れなくなるあたりが、何と言うか…… 
 
着ていた衣装がＤａ系の服だったので、着替え自体は普通に出来たのがありがたかった。 
だって、もしもストラップ付きのブラでも付けていたら、肩紐さえ通らないのが、このドリルアームだったから。 
そんなこんなで今、わたしは事務所に戻ってきた。 
オフィスに入った瞬間、音無さんが椅子から転げ、おなかを抱えて大笑いしたのには、ちょっとした殺意を感じましたが…… 
基本的に、みんな心配して何とかこのドリルを外そうと頑張ってくれています。 
最悪の場合はドリルを壊してでも何とかするとプロデューサーは言ってくれましたが、 
それなりにお金をかけたアクセサリですし、萩原さんの代名詞のようなドリルを壊すのは、気が引けます。 
結局、プロデューサーはわたしのマンションに泊まって何とか頑張ってくれるようですが…… 
プロデューサーが仕事を兼ねて来て下さるのはいつもの事ですが、今回は状況が状況だけに落ち着きません。 
 
「さすがにドリルを付けたままでコンビニに行ったりは出来ないからね。今日はマンションから出ずに、 
ゆっくり過ごしてくれ。何か必要なら、俺が面倒見るから」 
「すみません……お世話になります」 
「何を言ってるんだ。悪いのはアクセを指定した俺たちなんだし、もっと気軽にこき使ってくれ。 
さて……とりあえず、ドリルを何かで隠すか？すみません小鳥さん。何か布のようなものあります？」 
「はいはーい。ここに黒い布があるからそれで……」 
「犯罪者が手錠を隠すみたいではありませんかっ！！音無さんは765プロのイメージを下げる気ですか！？」 
 
ギョギョギョギョギョギョギョギョ…… 
 
わたしが手に力を入れると、ドリルに仕込んであるギミックが発動し、掘削音を出す。 
これがまた、緊迫した雰囲気を壊すのに充分な、実に間の抜けた音で……くっ！

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