08/09/14 06:19:55 JMfwZ04q0
~ある日の何気ない昼休み~
完二「どうして番長先輩は弁当作ってくるとサシで食いたがるんでしょうかね」
陽介「んあ?どした急に?」
完二「いや、そりゃあ女子と二人きりで食いたがるっていうのはわかるんすけど、ヤローと食う時も基本そうじゃないすか」
陽介「……」
完二「それに、女子にしても彼女でもない子とまでサシで食ってるじゃないすか。俺は番長先輩があらぬ誤解を受けるんじゃねぇかと…」
陽介「ああ、それを薦めたのは俺だ」
完二「心配で…って、マジっすか!?」
陽介「完二……お前『幸福の王子様』っていう話知ってるか…?」
完二「まぁ、あれっすよね。最初は豪勢な像だった王子が、宝石とか金を分け与えて最後は只の銅像になるっていう…ガキの頃にがん泣きしたッス」
陽介「あいつが弁当持ってき始めたころな…」
陽介『うぉっ、すっげぇ弁当。何、お前が作ったの?』
番長『ああ、美味く出来たと思う。一口食ってみるか陽介?』
陽介『サンキュ、相棒……(パクッ)うんめぇ、ジューシィーだよこの唐揚げ』
番長『そうか?』
陽介『お前マジすげぇ、ジュネスの惣菜部門すぐにでも任せてぇくれぇだ』
番長『褒めすぎだろ…///』
千枝『何々?何騒いでるの花村?あ、番長君のお弁当美味しそう』
雪子『バランスも良さそうだね』
番長『一口食べるか?』
千枝『ホント?…(パク)んんんん~唐揚げ美味しい!!うまー』
雪子『きんぴらも程よく甘辛くて美味しい…イイなぁ…』
陽介『だべさ?』
番長『///』
一条・長瀬『うぉーい番長いるか~って美味そう、一口いいか?』
節子『先輩、一緒に食べませんかって、おいしそうですね……あ、あの…その…一口…』
~以下略~
陽介『おい…お前の弁当…』
番長『……問題ない。塩っ気が程よく白飯に合っている。走りだした箸は止まらない』
陽介『塩っ気…おま…それなみ…』
番長『それ以上言うな』
陽介『お前…』
番長『言わなくて……いいから』
陽介『相棒……』
寛大さが上がった。
オカン級から菩薩になった。
陽介との絆が深まった。
皆の好感度が上がった。
空腹も上がった。
陽介「そんなことが続いてさ。疲労でテレビの中でふら付いてからかな、一人か二人までにするようにいったのは…」
完二「番長先輩…」
陽介「相棒の健康管理も参謀の仕事ってな」
完二「花村先輩…」