08/08/29 17:34:25 ionX0bUA0
多分この文章を俺以外の誰かが見ているのだとしたら、
俺はもうこの世にはいないだろう。
たまたまとは言え、あんなものを発見してしまったのだ。生きては帰れまい。
俺はラトリクスに隊長の水着を持ってくるよう使いを頼まれた。
しかしラトリクスの中に人の気配がなく、連絡を取ろうにも
誰も応答してくれない。このまま帰れば俺は先輩達に殴られるだけで
済んだのだろうが、その時の俺は先輩に殴られたくないという思いがあり
このまま帰ることは出来なかった。
無用心にも鍵は開いていなかった。
水着を持ってくるだけの事だ少しくらい入っても大丈夫だろう、と。
部屋の中は薄暗く、巨大PCのファンの音が部屋の中に反響していた。
段々と目が馴れてきて辺りを見渡すと、約束の品が包みとなって置いてあった。
これで先輩に怒られなくて済むな・・・。?
小包の隣に置かれている茶封筒にふと目がいってしまった。
あて先は『帝国軍海戦隊第6部隊会議室』。
まさか自分の所属する部隊への手紙が何故ここにあるのだろうか。
しかし、それ以上に驚いたのが
送り主はこの間殉職した兵士からの物だった・・・。
この兵士は先日に謎の変死体として発見された。
全身を滅多刺し・・・犯人は未だに不明。
その殉職した兵士から俺達へ届いた謎の茶封筒・・・。
様々な思考が頭を巡る中、本能は危険という信号を俺に送っていたが、
俺は茶封筒の封を開ける手を止めることは出来なかった。
それが運命の分かれ道だと今この文章を綴っていて思う。