08/11/06 22:35:54 3A4VWCmX0
>>848-849の続きというより後日談に近い物
おまけのつもりが本文に匹敵するぐらい長く…
すでに「事」が終わった後からです
哲志と由香は色々な意味で疲れて、また廊下に座り込んでいました。
二人とも顔が真っ赤です。
哲志:………
由香:………
お互いに何かを言おうとしているのですが、なかなか言葉が出てきません。
まともにお互いの顔を見ることもできませんでした…
哲志:えーと…
由香:んーと…
哲志:…ごちそうさま。
由香:…おそまつさまでした。
哲志:んんん…(何言ってんだ俺は!)
由香:ふにゅうぅ…(由香、何言ってるの…)
また、二人は何も言えなくなりました…
しばらくして。
由香:…ちょっと、こぼしちゃったね。
廊下には、小さな水たまりができていました。
哲志:仕方ないさ。お互いこんなこと初めてなんだし…
由香:………
哲志:………
また、何も言えなくなりました。
さらにしばらくして。
哲志:(いい加減…気持ちを、切り替えよう)
哲志:由香。
由香:ん…?
哲志は、由香の顔をまっすぐに見て微笑みました。
哲志:ありがとう。おかげで、元気が出たよ。
由香:あっ…
哲志の言葉は強がりではありませんでした。
喉も楽になりましたし、体の中が温かくて力が湧き上がってくるようでした。
由香:お兄ちゃん…由香ね、さっきはすごく恥ずかしかったけど…
お兄ちゃんが元気になってくれたから…今は、とっても嬉しいよ。
由香も、ようやく気持ちが切り替わったようです。
哲志は立ち上がりました。
哲志:さて、出発するか。いつまでもこうしちゃいられない。
由香:うん。
由香も立ち上がりました。
哲志:今の俺は何も怖くない。由香の聖なる水の力が宿ってるんだからな。
由香:…なんだか、えっちぃ。
哲志:はは…さあ、行こう!
由香:うんっ!
こうして、哲志と由香は再び歩き出すのでした…
別の次元にて。
あゆみ:あれ…
良樹:ん?
廊下に、小さな水たまりができています。
透き通っていて綺麗ですが、かすかに黄色味がかっているように見えます。
あゆみ:これ…おしっこかな。
良樹:そうかもな。こんな場所じゃチビっちまう奴がいたって不思議じゃねーよ。
良樹が水たまりを避けて進もうとしたその時でした。
あゆみ:……!
あゆみが、はっとしたように水たまりの傍にしゃがみ込んだのです。