08/10/27 00:09:06 zs5/Q8FX0
哲志:ベッドの…あれだけど、寝てる間にしたのならとっくに冷めてるはずだ。
それに、お前はさっき「しなきゃよかった」って口走ってた。
寝てる間に自然に出ちゃったなら、そんな言葉にはならないと思うんだ。
由香:う…
よく考えると大した根拠ではないですが、
結論が当たっているだけに反論のしようがありませんでした。
哲志:わざとしたのなら…理由を教えてくれないか?
一番の理由は…おねしょして、お兄ちゃんに優しく慰めてもらいたかったから。
そんなことを告白したら、どう思われるでしょう。
今度こそ本当に怒られるかもしれません。
そうでなくとも、変な子だって軽蔑されるかもしれません。
由香:………
哲志:………
哲志は、言葉に詰まっている由香を正面から見据えてきます。
怒ったり責めたりする様子はなく、むしろ優しい視線でしたが、
それだけに、この問いからは逃げられないことをひしひしと感じさせました。
由香:うぅ…。
由香はまた自分が泣きそうになるのを感じました。でも…
由香:(また泣き出せばきっとそれで済む…でも…そんなの…ずるいよね。
由香、さっきお兄ちゃんを騙そうとしたんだもん…今度は正直にならなきゃ)
由香:…あのね…由香ね…
由香は泣くのを我慢して、全てを正直に告白しました。
途中では何度も言葉に詰まりしました。でも我慢しました。
由香が我慢できずにまたすすり泣き始めたのは、全部告白し終わった後でした…。
哲志:それで…したのか。
由香:…ひっく…(コクリ)
哲志:分かったよ。よく正直に言ったな。偉いぞ。
さすがに少し呆れてはいるようでしたが、哲志に怒ったり軽蔑したりする様子は
微塵もありませんでした。
由香:ぐすっ…お兄ちゃん…やっぱり…えぐっ…こんな変なことする子…キライ…だよね…
哲志:いや、ありだと思ってる(きっぱり)
由香:…そうなの?
哲志:ほら、もう泣くな。いつまでも泣いてたら干からびちゃうぞ。
由香:ひからび…
この場所では冗談に聞こえない冗談です。由香の涙はたちまち止まりました。
哲志:よしよし。水分は大切にな。
由香:ん…
哲志:ベッドにも、水分、いっぱい出しちゃったもんな。
由香:…ふにゅう。