08/10/27 00:07:36 zs5/Q8FX0
由香:いあぁぁ~!お兄ちゃんが怒ってるよぉ~!
哲志:へ?…あ、い、いや、違う!お前に怒ったんじゃないって!
由香:お兄ちゃん…おねしょしちゃう子なんて…キライなんだぁ~…
哲志:だから、違うって…
由香:こんなこと…こんなことしなきゃよかったぁ…ああぁぁぁ~ん…
由香は頭の中が真っ白で、哲志の言葉などまったく聞こえていません。
哲志:やれやれ…
哲志が自分のほうにそっと手を伸ばしてくるのを感じます。
由香:ひうぅ…!
ひっぱたかれると思い込み、由香は身を縮めました。
…なでなで。
哲志の手はそっと由香の頭に乗せられ、そのまま優しくなで始めました。
由香:あ…
その時、やっと由香は目を開けて哲志の顔を見ることができました。
哲志は、少し苦笑いも入っていたものの、優しく微笑んでいました。
由香:お兄ちゃん…ひっく…ひっく…
哲志:仕方ない事なんだから…。泣くな…な。
由香:ぐすっ…怒って…ない?
哲志:怒るわけないだろ。そもそも最初は見たいと思って…げほげほ。
とにかく、怒ってなんかいないって。
こんなことで由香のこと嫌いになったりなんかしないぞ。
むしろ、かわいいなって前以上に思ってる…
由香:ふにゅぅ…
哲志の優しさが全身に染み込んでいく気がします。
由香:お兄ちゃん…あったかい…おしっこよりずっと…
哲志:何だそりゃ…
涙はまだ止まりませんが、由香の気持ちはすうっと落ち着きました。
由香:すん…すん…
哲志:落ち着いたな。じゃあ、とりあえずベッドから出な。
まだ温かそうだけど、おしっこの温もりなんてすぐに冷えちゃうぞ。
由香:…うん。
由香は涙を拭うと、微笑んでベッドから立ち上がりました。
心は幸せに浸っているものの、濡れたスカートが張り付いて気持ち悪いです。
もちろん、スカートの中も気持ち悪いです。
まさか脱いで過ごすわけにもいきませんから、乾くまでずっとこのままです。
由香:うぅ~…
哲志:気持ち悪いよな。ちょっと待ってな、保健室だから着替えぐらいあるかも…。
哲志はしばらく探してくれましたが、着替えは見つかりませんでした。
哲志:とりあえず、水分を拭き取って乾くのを待つしかないな。
拭く物ぐらいはその辺のもので何とかなるだろう。
由香:(拭き取るって…どんな感じかなぁ)
しばしあらぬ想像に浸ってから、気が付くと…
哲志:………。
哲志はじっと由香のいたベッドを見つめていました。
世界地図からはまだほんのりと湯気が立っています…。
由香:えっちぃ…見ないでよぉ。
哲志:…ああ、ごめん。
哲志はベッドから目をそらしましたが、今度は由香に向き直りました。
哲志:あのさ、由香…もしかして…
由香:なに?
哲志:目を覚ましてから…わざと、したんじゃ…
由香:(ぎくぅ!)