ペルソナ3の荒垣先輩はバス亭カコイイデッドエンド5つ目at GAMECHARA
ペルソナ3の荒垣先輩はバス亭カコイイデッドエンド5つ目 - 暇つぶし2ch377:名無したんはエロカワイイ
08/03/05 00:06:55 CZrp2aeC0
その男の佇まいは、ある種の猛禽類を想わせる。
梢で羽を繕う嘴の軋み。喰い入る爪の疼きが聴こえる。
もし荒垣が舞台に立つならば、それは維新の夜を震撼せしめた物語であろう。
ざらりとした、その眼差しを見れば、誰もが土方の役を配すであろう。
そして、観客は皆、壬生狼の刃がどのようなものだったか、実感するに違いない。
視線で人を斬る。そんな年齢にそぐわぬ剣呑さが、荒垣にはある。
そんなことをボンヤリ考えていると、底光る目で睨まれた。
「なんだ?なんか用か?」
「えっ!いや、トシさん…じゃなくて荒垣先輩は、どんな料理が得意かな?と」
キタローはとりあえず無難と思われる話題をふった。
まさか“荒垣先輩は新撰組の土方とか似合いそうですよね”とは言えない。
「あ?得意な、料理?」
荒垣は顔を顰めた。顰めていないと緩むから。
「別に得意料理なんてねぇ。…不得意料理もねぇけどな」
ぷいと横向いてぼそぼそと呟く。この照れ屋さんめ。
「じゃあ、なんでも造れるってことですね。スゴイなぁ」
お追従やお世辞の響きは無い。キタロー特有のどうでもよさげな口調だ。
荒垣は肩を竦めてくるりと背を向けた。
「別に凄かねぇさ。自分の喰いたいもんを喰えるようにこさえる。そんだけだ」
「そんだけですか」
「そんだけだ」
キタロー、ごくさり気無い口調で提案した。
「今度、なにか造ってくださいよ」
振り返る所作は刀が鞘走るようだ。
「あ?なんで俺が?」
「僕、…僕たち、“オフクロの味”って知らないんですよね」
荒垣の眉間に雷雲が立ちこめた。
「…んなの、俺だって知らねーよ」
キタローはニコリともせずに王手をかけた。
「不得手な料理は、ない。…んですよね?」
絶句する苦々しげな荒垣の顔は、やっぱりちょっと怖いな。と、キタローは思った。


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