09/07/25 11:05:38 8BaRE8jR
ひぐらしの前半部が好きだった人ってのは多いよね。
ミステリーとして好きだった人からしてみれば多くの謎が提示された状態で、
様々な考察をして楽しむことができた。
ホラーとして好きだった人からしてみれば正体不明のオヤシロ様だったり、
突如豹変する友人たちだったり、日常が瓦解する恐怖を見ることができた。
「これは他のインタビューでも答えているんですが、私は個人的に昨今のガジェットを垂れ流すだけで、
答えを最初から用意していないホラーって嫌いなんですよ。明かさない事を前提にしたら何だって書けるじゃないですか、
だから、それがどういう反響であったとしても明かすことを前提として、とんでもないガジェットを広げておきながら、
とんでもない内容という部分を描きました。あと今作はなによりエンターテイメントとして、目に見える敵の存在が必要だった」
ひぐらしのなかせかた4で言っていたという↑の発言だが、
この考えは結局マイナスにしか向かなかったんじゃないか。
答えをぼかしておけばミステリーとしては批判されても、ホラーとしては怖さを残したまま終わることもできた。
もちろん解答次第ではミステリーとしてもホラーとしても評価されたかもしれない。
だが竜の技量はその域に全く至っていなかったんだよな。
余談だが>>3でも挙げられてる三津田信三という作家は、
ホラーとしてもミステリーとしても落としどころを用意した作品を書くので、ひぐらしにがっかりした人にはおすすめ。
ミステリーとしての(超常現象でない)オチを用意しつつも、
ホラーとしての怖さを残したまま終わらせることはできることを証明している。
「この世の全ての出来事を人間の理知だけで解釈できると断じるのは、人としての驕りである。
かといって安易に不可解な現象そのものを受け入れてしまうのは、人として余りにも情けない」という言葉が印象的。