コードギアス 反逆のルルーシュ LOST COLORS SSスレ 30at GAL
コードギアス 反逆のルルーシュ LOST COLORS SSスレ 30 - 暇つぶし2ch365:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/29 20:42:23 CYLR7DlF
   「人を血液型で判断してはいけません」


 最近、黒の騎士団では血液型診断が流行っている。
 元を辿れば、井上が面白がって買ってきた「B型自分の説明書」だ。ちなみに過去には脳内メーカーや
動物占いも流行った。黒の騎士団は若い集まりなのだ。
「租界でも売れているとは言え、買うのは日本人がほとんどですよ。科学的根拠がない上、
 半数以上がO型 であるブリタニア人の間ではあまり関心がもたれないようです」
 長い顎と鬱陶しい前髪の諜報部員がそう嘯いたが、お茶とおやつを持ってきた咲世子以外は黙殺した。
「うるせぇよ! で、お前は何型なの?」
 スルーできなかった玉城は好奇心に負けたのだろう。
「……ABですが、それが何か?」
 それを聞いた途端、玉城は爆笑し、ディートハルトは眉間にますます深い皺を刻んだ。ディートハルトは
血液型占いなど微塵も信じていないが、日本人に毎度毎度このような反応をされるといい加減腹も立つというものだ。
 そんな外野を気にすることなく、カレンは雑誌の相性占いの頁を真剣に読んでいた。
「私はB型だから……。ん? ライは?」
「僕? うーん、わからないな。この間、血液検査をしたから、ラクシャータなら知っているかもしれない」
「そっか。後で聞きに行こう」
 カレンは雑誌の開いたまま、B型の項を指でなぞった。
「ねぇ、ゼロは?」
 仮面の総司令についてカレンはふと思いついた。黒の騎士団は全員血液型の登録をしている。
 いつ、どこで輸血が必要になる事態に巻き込まれるかわからないからだ。素性をすべて伏せている
ゼロも同様のはずだった。
「青い血でも流れてるんじゃねぇの?!」
 玉城は自分で言って爆笑している。カレンはにこやかに宴会部長を拳で黙らせた。
「私は聞いたことがないけど、そうねぇ……」
 おやつのひよこ饅頭を配りながら井上はちょっと考えるそぶりを見せた。
「まぁ、見てればだいたい分かるよな」
 言いながらひよこを手のひらに乗せて、頭から食べるべきかお尻から食べるべきか、扇は悩んでいるようだ。

『ありゃ、A型でしょう』
 全会一致の意見だった。

366:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/29 20:42:25 oxH5CFfu
よっ待ってました!

367:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/29 20:44:56 CYLR7DlF
以上です。1レスだけど、コネタだから。
コンプリート面白いよ。やっぱり設定があるとSS書きやすい。

368:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/29 20:49:34 t3yv0kxb
>>367
乙でしたー!
脳内メーカーは宛にならん、と思いつつも何が出たのか気になるw
小ネタって良いよね、書きやすいし読んでて楽しいし。
貴方の次の投下を全力でお待ちしております!

369:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/29 20:57:18 GZg66toE
>>367
GJです!
>長い顎と鬱陶しい前髪の諜報部員
ワロタw明確に特徴が出てて微笑ましい。平和な黒の騎士団、いいですなあ。
次回のご投下も心よりお待ちしてます。

370:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/29 21:05:35 oxH5CFfu
長い顎に不覚にもワロタ

371:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/29 21:10:47 RalhnH2n
>>367
GJでした!
にこやかに玉城を殴るカレンの姿を容易に想像出来て笑ってしまいましたw
貴方の次の投下を楽しみにお待ちしております。

372:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/29 21:24:18 2fzqCt7e
こないだの誕生日の表に血液型も入れてあるけど……いる?

373:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/29 21:41:26 t3yv0kxb
>>372
需要がニーズ、いただけますか?

374:キャラクター設定(1/2)
08/10/29 21:47:17 2fzqCt7e
1/ 1 マオ(17※)       不明
1/ 3 藤堂(38)        A型
1/12 シュナイゼル(28)    AB型
1/13 コーネリア(28)     O型
1/28 天子(13)        O型
2/ 2 ロイド(30)       AB型
2/16 ディートハルト(32)   AB型
3/ 3 玉城(25)        A型
3/18 扇(27)         O型
3/27 ライ(ロスカラ発売日)(?)不明
3/29 カレン(18)       B型
4/19 ルキアーノ(?)     AB型
6/ 1 ヴィレッタ(27)     B型
    カノン(28)       O型
7/ 8 シャーリー(18)     A型
7/10 スザク(18)       O型
7/20 リヴァル(18)      AB型
7/24 ミレイ(19)       O型
8/ 2 ジェレミア(29)     A型
8/ 4 シャルル(63)      A型
    V.V.(63)       A型
8/10 神楽耶(15)       B型
8/27 ニーナ(18)       A型
9/ 1 千葉(30)        O型
9/ 7 セシル(25)       O型


375:キャラクター設定(2/2)
08/10/29 21:48:32 2fzqCt7e
10/11 ユーフェミア(16※)   B型
10/19 ギルフォード(28)    A型
10/25 ナナリー(15)      AB型
    ロロ(?)        O型
10/26 アーニャ(15)      AB型
11/ 9 咲世子(25)       O型
11/17 ラクシャータ(29)    B型
11/22 マリアンヌ(30※)    B型
11/27 ジノ(17)        B型
12/ 5 ルルーシュ(18)     A型
12/23 ビスマルク(?)     A型
12/31 星刻(24)        A型

クロヴィス(24※)O型、バトレー(58)、片瀬(62※)、草壁(45※)、仙波(43)、卜部(36)、朝比奈(29)
C.C.はunknown

・血液型
A型:ブリ8/日2/中1/計11人
B型:ブリ5/日2/   計7人
AB型:ブリ7/      計7人
O型:ブリ7/日3/中1/計11人
カレンは日本人として集計しています。

・年齢
基準はR2。※印は享年を表しています。
平均年齢は28.525歳でした。千葉さんはご愁傷様です。

376:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/29 21:52:59 t3yv0kxb
ありがとうございました。
参考にして何か書けるといいなぁ……

377:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/29 22:27:31 8tOhSM30
>>365 GJです!
なにげに真相(ブルーブラッド)に辿り着いてる玉城がすごい?
黙らされなければさらに真相に近付いたのか?


さて。
22:40より投下したいのですが、12レスほどを想定しております。
ご支援いただけますでしょうか。

378:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/29 22:30:10 oxH5CFfu
支援しま

379:銀鰻 ◆yFhURPPFHA
08/10/29 22:41:14 8tOhSM30
支援表明ありがとうございます。では、投下します。

タイトル:Intermezzi #3 ~ピンク・タイフーン~
ジャンル:ギャグ
カップル:ライ×ナナリー

保管庫0029-0423「Intermezzi #2 ~ピンク・サイクロン~」の続きです。
・純血派編と学園編を並行→新シナリオへ?という展開です。
・なのでライはルルーシュ=ゼロを知りません。
・ただしスタート地点でルルーシュは利用を考えクロヴィスを殺していません。
 (公式記録上で死亡とされ本国へ帰っており、以後の展開は同じですが)
・両シナリオ終焉のギアスの暴走やテロリストの襲撃は無かったものとお考えください。
・アニメを含む公式ネタが若干入ってます。

ナナリーの「優しい世界」実現のため、ひたすら和平路線でルルーシュの復権を目標とする
ライのドタバタ風味の日常風景です。
既にジェレミアをルルーシュに引き合わせ、兄妹の騎士同士として活動する筈なのですが、
イレギュラー相次ぎ、純血派シナリオ本編以上にライの苦労が続いています……。

380:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/29 22:44:14 oxH5CFfu
支援

381:銀鰻 ◆yFhURPPFHA
08/10/29 22:45:39 8tOhSM30
ルルーシュについての要らない情報を聞いてしまってから、ジェレミア卿は全力で僕を避け続けている。

特派には全く寄り付かなくなった。こちらから訪ねても会ってくれない。
政庁の廊下で見つけて声をかけようとしたら、すごいスピードで逃げ切られた。無駄に体力のある人だ。
体力には体力、スザクに協力して貰って挟撃を試みたが「全力で見逃してくれ!」と叫ばれたスザクは、自分が原因という負い目のためあっさりスルーした。
しかもその後で「許しは請わないよ!」と僕の足止めまでした。違うな、間違っているぞスザク!
彼の誤解を解くためだって説明しただろう。その場でほだされて脊髄反射しないでくれ。

急ぎの用件ではないけれど、相談したい事もある。
だが、なにより本人が気がかりだ。ヴィレッタ卿によると、睡眠も食事もガタガタなのに碌に休みも取らず、軍務の後はどこかへ出歩いているという。
いつも元気が暴走気味で能天気とか傍若無人とかって言葉さえ似合う人だけど、さすがに心配になる。

もういっそ、スザクがルルーシュと初対面でいきなり殴った事でも聞かせればよかったか。
そしたらたぶん『なにぃぃぃ?枢木スザク、懺悔は今!』とか一刀両断しに来るだろうから、その隙に捕獲。
……と、待て待て。煮詰まってちょっとブラックになってないか、僕。

そんな中、特派の仕事が「しばらくお休み」と、セシルさんから連絡が入った。
おかしな言い方だなと思ったが、久々に学校に集中できるのが嬉しくて、僕は詳しい説明をお願いしなかった。

しとけば良かった、と心から思ったのは、朝のミーティングでこんな話が出てからだった。
「先生方に急な研修が入ったので、しばらくの間代理の先生が授業を行う」

「ぐはあっ」

壇上に並んだ「先生」たちを見て、僕の咽喉から変な音が出た。先回と同パターンだ。
げーほげほごほ、と咳に紛らせ誤魔化したが、確実に全員の注目を集めてしまったのは間違いない。
離れた場所でスザクが、気の毒そうに見ていた。知ってたならせめて警告しろ!『裏切りの騎士』って仇名するぞ!

382:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/29 22:47:36 oxH5CFfu
支援

383:銀鰻 ◆yFhURPPFHA
08/10/29 22:49:32 8tOhSM30
「ノネット・エニアグラムだ!体育を教える!よろしく!」
「アンドレアス・ダールトン。歴史の担当だ」
「ギルバート・G・P・ギルフォード、古典および文学史を教授する」
「ロイド・アスプルンドです。科学を担当することになります」
「ヴィレッタ・ヌゥ。選択コースで家庭科を指導する」
「ジェレミア・ゴットバルト……数学、だ」

そして続く衝撃というか、このラインナップを納得させる人物が登場した。
「ユフィ・エニアグラムです。家の事情で短期間だけですが、ご一緒に勉強することになりました」
銀髪のウイッグで変装したユーフェミア殿下が、にこにこと挨拶されている。
スザクが緊張と嬉しさという、相容れないはずの表情をいっぺんに浮かべて見守っていた。
そーかそーか。これが原因で、他のことはみんなお留守か。やっぱり君がルルーシュと初対面で以下略。
それにしても皇女殿下、どうやってあのボリュームを短かめのウイッグに収めているのだろう。

な~んて事を考えている余裕は、無かった。

ミーティングが終わると「先生」たちが一斉にやってきて、僕を空き教室へ拉致した。
「いや~、新鮮だな!あ、姫様は私の妹設定だから微妙な演技をするように!」
「貴様もこの学校に居るとは好都合だ、よろしく頼むぞ」
「理解していると思うが、これは極秘任務だ。協力してくれ」
「お・め・で・とぉ~☆君はスザク君と一緒に巻き込まれ決定だよ?」
「ええと、その、なんだ。いろいろ頑張ろう」
「……」
ジェレミア卿が何も言わないので、みんな怪訝な顔で彼を見た。
が、すぐに僕に向き直ると、学校の設備だの位置関係だの生徒の交友状況だの、熱心に訊きはじめた。特に前半三人が目の前にひしめくのは強烈このうえない。
ジェレミア卿!助けて!お願い!せめて援護を!
僕は必死に目で訴えたが、彼は窓の外のどこか遠くをぼ~っと見ていた。
確実にダメージが悪化してる?どうにかしないと、この先ずっとこんな調子かもしれない。

384:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/29 22:49:58 oxH5CFfu
支援

385:銀鰻 ◆yFhURPPFHA
08/10/29 22:55:31 8tOhSM30
しかし、この顔ぶれがここに居るってことは、政庁はどうなってるんですか。
コーネリア総督閣下、また本陣が手薄です!

さすがにここまでイレギュラーが続くと、僕もプレッシャーに耐えかねて、癒しが欲しくなってきた。
……この時間だと、生徒会室周辺に居る可能性が高い。
……しかし普通に行くと戻りが遅れて「先生」方の誰かにチェックされかねない。
という訳で窓から窓へ覗いていくと、僕の姫君は二階の資料庫で一人、点訳本を読んでいた。
窓の下枠に掴まり彼女に近いところへと平行移動する。この方法なら、秘密のために彼女の手を握れないジレンマも生じない。我ながら名案だ。
「ナナリー」
「ライさん」
姫君が僕の声に振り向く。いとけなさの残る無垢な笑顔が最高に愛らし、いっ!
「……ライさん?」
「ご、ごめん、一回落ちた」
「おかしなライさん。チャットじゃないんですよ?」
物理的に落ちたんだけどね。二階の窓から。

「ルルーシュも言うと思うけど、代理の先生方に」
「気をつけて、高等部へは近付かないように。外出も控えるように……ですね」
「どうして……ああ、もう来たのか、ルルーシュ」
「はい、息せききっていらっしゃいました。そのあと5分ぐらい、ちゃんとお話ができなくて」
声がずいぶん低いところから聞こえたんです、と彼女はくすりと笑った。床でへたばってたな、ルルーシュ。
「ライさんは、先生方の他にも何かご心配なのですか」
「どうして?」
「そんなお声に思えて」
いつもながら、彼女の耳や感覚は失われた視力を補って余りある。
僕に向けた心もそこにあるから……というのは思い上がりかもしれないが。

386:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/29 22:56:39 iJfKQTaC
支援

387:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/29 22:56:56 oxH5CFfu
支援
誰か増援頼む!

388:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/29 22:59:20 GZg66toE
支援

389:銀鰻 ◆yFhURPPFHA
08/10/29 23:00:11 8tOhSM30
「ジェレミア卿がね。その、落ち込んじゃってて」
「どうなさったのですか?」
「ええと、とても辛い話を聞いてしまって。それから僕を避けてるんだよ」
「そうですか。それは、気をつけて差し上げたほうがいいですね」
「でも捕まらないんだ」
「いえ、捉まえるのではなくて、心をかけて様子を見るだけになさったほうがいいと思うんです」
ナナリーはゆっくりと、選びながら言葉を繋ぐ。
「私には、大人の方とお会いする機会は先生方しかありませんが、皆さん色んなことを見聞きなさっています。
だから何かあった時には、私たちより沢山の答をお持ちなのではないでしょうか。
それに、大事なお友達のライさんを断りもせず避けるなんて、意味無くなさる方ではないのでは」

言われてみればその通りだ。
大人としてはかなり単純明快な人だけど、直接的な手段で解決できる保証も無いのに、年下の僕が保護者気取りで追い回してどうなるものでもない。
何もかもを己の手の内で即座に片付けようなんて、それこそ思い上がりだろう。
考え込んだ僕に、ナナリーは少し不安を覚えたらしい。
「あ……私、生意気……ですね」
「いや、君はいつも僕に答をくれるよ、ナナリー」

そもそも、ナナリーの小さな世界の幸せこそが、ルルーシュと僕の守るべき第一のものだ。
その世界の中心が、窓辺で柔らかな陽射しを浴びて微笑んでいることをまず大事にしよう。
今この瞬間、全ての答はここにある。
両手を差し伸べて届くところに。

……ほんとに差し伸べるとまた落ちるから、今はしないが。

390:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/29 23:00:51 sbHJTQ8/
支援

391:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/29 23:01:23 GZg66toE
支援

392:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/29 23:01:27 pxrx/xyh
支援

393:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/29 23:01:35 oxH5CFfu
支援

394:銀鰻 ◆yFhURPPFHA
08/10/29 23:04:15 8tOhSM30
「ライさん」
花びらのような唇が僕の名前を呼ぶ。
「ジェレミア卿がお辛くてライさんを避けるということは、お兄様の事なのですか」
あ。
「お話してくださらないんですね。それはライさんにも……いいえ、私にも悲しいお話なのですね」
しまった。作戦に穴が!ナナリーがちょっと考えればバレるに決まってるじゃないか!
けれど言葉に詰まってしまった僕を察してくれたのだろう。
「きっと、お話の終わりは悲しくなくなります。ミレイさんの呪文、かけましょう!」
彼女は僕だけに届く声でそれを唱え、いつものように話題を変えてくれた。
「そうそう。クッキー、召し上がりませんか。咲世子さんと一緒に焼いたんです」
可愛くラッピングされた包みが取り出される。僕が教えた桜の折り紙で飾ってある。
「甘いもので、ちょっぴりでもお気持ちが癒されると嬉しいです」

ナナリー。この状況で、絶対に欲しいものが目の前にって。これは、僕の罰?
って、スザク向きの台詞のような気がするが、たとえどうあろうと、断るなんて問題外だ!
「あ、り、がとう、貰うよ」
僕はぎりぎりとにじり上がって片腕だけで体重を支え空いた手を伸ばし、何とか受け取った。

「お口に合えばいいのですが……ライさん?なんだか呼吸が変のような」
「そ、そんなこと、無いよ、ナナ、リー」
窓枠に片手懸垂状態ぐらいで息切れだなんて、みっともなくて言えない。
いや待てよ、この状況をナナリーが後でルルーシュに話したら、彼にはバレるのか。
ふ、まあいい。君が床と仲良くした事と引き分けにしてやろう!

脳内で宣言していると、部屋にニーナが入ってきた。
らしくもないと言っては悪いが、頬を上気させ足取りも軽い。
しかし、ここで驚かせたら、いつかのようにまた悲鳴を上げられるに違いない。

「それじゃ、ナナリー!」

395:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/29 23:05:11 oxH5CFfu
支援
リロードしたんだ信じてくれ

396:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/29 23:05:11 pxrx/xyh
支援

397:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/29 23:06:44 GZg66toE
支援
>>395
おのれ…ちょっと可愛いとか思っちまったじゃねえかw

398:銀鰻 ◆yFhURPPFHA
08/10/29 23:08:37 8tOhSM30
手を離し、今度の着地はしっかり決めると、背後で声がした。

「何してるんですか」
いつ来たのか、転入生のロロがすぐ傍に立っていた。
バルコニーの逢瀬……には見えなかったか。ちょっと残念。しかしロロは続けて言った。
「窓から見えた人、ライ先輩の彼女ですか」
「え、そんな、恋人だなんて付き合ってるだなんて相思相愛だなんて!」
「そこまで言ってませんよ、僕」
言ってくれてもいいのに。
とりあえずクラブハウスに一緒に住んでる遠縁の親戚でもあるんだと彼には説明する。僕の血液から調べたデータによれば、あながち嘘でもないが。
「そうだ、クッキー食べるか?」
「彼女から貰ったのに、いいんですか?」
「嬉しいことは分けると人数分嬉しくなるって、前に彼女本人がね」
「へえ」
間を空けてから「いい人ですね」と言葉が続く。なにか何処かで覚えがある、変な感触だ。
「美味しい」
今度は妙にしみじみと呟いてる。お茶も欲しい、とか続きそうだ。さっきの違和感は僕の気のせいなのだろうか?
「だろ。ところで同じクラスなのに『先輩』っておかしくないか?」
「僕、年下だから」
「そんなの気にするな。ただのライでいい。さ、授業に行こう、ロロ!」

次の時間はちょうど数学で、ナナリーの言うとおりジェレミア卿の様子を見ることができた。
とりあえず授業に問題は無い。以前、先生に向いてると思ったけど、教え方は上手だし根は親切な人だ。
いつものようにやたら勢い良くないのも、知らない人には好印象だろう。僕にはやっぱり心配の種だが。

399:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/29 23:08:45 pxrx/xyh
支援

400:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/29 23:09:14 oxH5CFfu
支援

401:銀鰻 ◆yFhURPPFHA
08/10/29 23:12:51 8tOhSM30
ただ、ルルーシュを見て顔を赤くしてたという噂があり、シャーリーのルームメイトのソフィとその仲間たちが熱弁をふるい出した。
「間違いないわ!あれは一目惚れしたのよ!でもって、あのS攻めっぽいほうのメガネの先生が嫉妬するの!」
S何だって?それってギルフォード卿のことか?
「設定メモしないと」
「設定って、何の?」
思わず訊くと顔も上げずに「どーじんし」という答が返って来た。すごい集中力で何かがりがり書きなぐっている。
深く追求すると怖そうな雰囲気なので、僕はそこで撤収した。
願わくば、話が大きくなりませんように。

だがそう思った端から、当のギルフォード卿が休み時間にジェレミア卿を問い詰めにかかった。

「最近ますます挙動不審ではないか、オレンジ君」
今この場では、貴方のほうが不審です、ギルフォード卿。
庭の木陰で人目をはばかる風情ありありの密談というのはどうかと思います。
しかも話題の男性二人の片方が、もう一方を木の幹に押し付けんばかりに迫ってるというのは。
あっちの校舎の窓で女の子集団が目をキラキラさせて見つめてます。僕は知りませんからね。

「ご命令どおり、教師らしく授業をしているではないですか。大概にして戴きたい」
校舎の陰から見ていても、溜息まじりに応じるジェレミア卿は相変わらず元気が無い。
「ここでの話ではない。最近とみに貴族社会での交際に熱心と聞いたのだよ、オレンジ君。以前は社交に関心が無いどころか避けていたそうだが?」
NGワード「オレンジ」を連発するギルフォード卿。だがジェレミア卿は表情でさえ反応しない。
「埒も無い疑惑のおかげで暇を持て余しただけです。そんな者を追跡調査とは、貴公も存外お暇なのですか」
「総督閣下の統治に障害、いや汚点となり得るものがあるなら排除したいだけだ。それこそ全力でな」
周囲は明るい陽射しに照らされているのに、この一角は氷点下だ。
止めに入りたいが、僕ではちょっと役者不足だ。若輩に庇い立てされたなどと、却ってジェレミア卿には不名誉になりかねない。
だが、流石にこれは放っておきたくない。弱り目に強烈な祟り目では気の毒すぎる。
どうしようか、と思った時。

402:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/29 23:15:12 oxH5CFfu
支援

403:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/29 23:15:18 iJfKQTaC
支援

404:銀鰻 ◆yFhURPPFHA
08/10/29 23:16:47 8tOhSM30
「ごきげんよう、ギルフォード!ときに、男色に目覚めたと聞いたが本当か?」
あまりにもあけすけな問いかけと共に、ノネットさんが現れた。
「「な」」
ギルフォード卿は呆然とノネットさんを見つめ、ジェレミア卿は超高速で彼から後ずさった。
「何を仰るのです、エニアグラム卿!」
「女生徒が噂をしていた。ギルフォード先生はジェレミア先生をず~っとキツ~い眼で見つめてる、アヤシ~イとさ」
かなりソフトに言い換えてあったが、それでも衝撃はかなりのものだったらしい。
ギルフォード卿が言葉を無くして口をぱくぱくさせてるところなんて初めて見た。そこへ情け容赦無い追い討ちがかかる。
「思えばコーネリア殿下一筋の貴公がかりそめにも他の女と、とは考えにくい。だから浮気は男と!うん、道理だ!」
「納得しないで下さい!」
ギルフォード卿はノネットさんの大声をかき消すように声を張り上げた。
「君も否定しろ、オレンジ君!な、なぜ逃げる!」
「よよよ寄らないで戴きたいっ」
「おっ、逃げたくなるような事があったのか?聞かせろ聞かせろ!」
ノネットさんは傍目にもうきうきとジェレミア卿に向き直る。ギルフォード卿が割って入る。
「そんな馬鹿……し、失礼しました、その、有り得ない事を、学生の戯言から想像されるなど!」
「いやいや、素性を知らないのにずいぶんリアルに描かれていてなあ!悪い虫がついたらイケナイ折檻をするという話だった。したのか?」
「何です?良家の子女がそのような、はしたないというか、みだらがましい妄想を?」
「いや~、すごいぞ!いまどきの娘たちは!」
「そ、そんな!よもやユーフェミア殿下のお耳にも!殿下から姫様に?誤解です姫様ぁっ!」
何か、違うスイッチが入ったらしい彼は、猛スピードで駆け去った。たぶんユーフェミア殿下が汚染されないように見張るつもりだろう。
それにしても、面白い反応だ。彼の違う一面を知ってしまった。特に知りたくなかったが。

「いつもながら愉快な奴だ!そうそう、これは貸しにしておくよ、ライ!」
いつの間に手に入れたのか、それよりいつから僕に気付いていたのか。
通り過ぎざま例の「どーじんし」で僕の頭をぽふぽふ叩き、ノネットさんは軽快に去っていった。
やれやれ、どんな返礼を期待されてるやら。ま、とりあえず助かった。

405:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/29 23:17:48 iJfKQTaC
支援

406:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/29 23:18:49 t3yv0kxb
支援

407:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/29 23:19:31 oxH5CFfu
支援
この場にトーマス卿がいないのが悔やまれる
あの方的に大好きな展開だったろうにw

408:銀鰻 ◆yFhURPPFHA
08/10/29 23:19:46 8tOhSM30
「ジェレミア卿、逃げないでくださいね」
「う」

ようやく話ができそうだ。
改めて見ると、少々やつれ気味だ。身なりには寸分の隙も無いけど、表情は翳りがちで目は伏せたまま。
これがあの女の子たちに弱者(っていうのと違うのか?)認定された要因か。

ギャラリーの目の届かない図書館の方へ一緒に歩きながら、僕は外堀から埋めにかかった。

「そもそも、どうして僕から逃げたんですか」
「君を見るたび、殿下のお姿を思い出すのだ。あのように華奢であらせられるのは、ご幼少のみぎりの食生活のためかと思うと……お、おお、おいた、わし……くううぅっ」
泣けちゃうんですか。確かにこれは、政庁周辺でやっちゃ困るな。あそこに「どーじんし」趣味の人がいたら、僕らはどう見られるやら。
「確かに僕ほど背丈はないけど、標準より下ってわけじゃないですよ」
そもそも、この人を含めてブリタニア軍にはやたらでっかい人が多いと思う。彼らから見たら、僕だってチビで痩せっぽちの部類だ。
「体力が無いのは極端にインドア派だからだし」
「人目を忍ぶお暮しのせいで、そのような……ううっ」
「性格ですってば」
大概の事は無駄に全力で前向き判断なのに、ルルーシュの事はそうできないのか。まあ、聞いた内容が悲惨な子供時代だから仕方ないが。
しかし、こんな調子で話していたら、次は僕らが「どーじんし」のネタになる。それは措いても目立ちすぎだ。
誤解について僕からルルーシュに伝えましょうかと提案すると、彼は変装のつもりらしい伊達メガネを外し目を擦りつつ拒絶した。
「いや、これは君に頼る事ではない。まずは拝謁しお詫び申し上げなくてはならぬ」
「謝ることなんか無いですよ。ルルーシュだって気にしてないし」
「そうはいかん。君を信用せぬわけではないが、人づてに済ませることではない。無礼は無礼だ。誠心誠意、謝罪せねば」
確かにそうか。直接話さなくては相手の気持ちなど量れない。
言葉が無くても許される関係だろうと、蔑ろにしてはいけない。自己満足ではなく、相手に対する思いの問題だ。
……ルルーシュがなおざりにしがちな事なんだよなあ、これ。彼の場合は諦めが良すぎて。

409:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/29 23:22:57 oxH5CFfu
支援

410:銀鰻 ◆yFhURPPFHA
08/10/29 23:23:47 8tOhSM30
「過ぎたことはどうにも出来ぬ。だがそれを言い訳にしてはならんのだ。まして今からでも補える事があるならば」
「全力で?」
うむ、と彼は当然のように頷いた。
「だったら、もっと早く僕に話してくださっても」
「幾つか避けられない用向きがあってな」
「もしかして、さっきギルフォード卿が言われてた社交の類ですか?」
「聞いていたのか」
いずれ交渉ごとをもって地歩を固めるのに、貴族というのは概ね厄介極まりない相手だと彼は言った。
「自分もその階級に属していながら言うのは不本意だが、も、ももも」
「もも?」オレンジの次は桃?
「もの凄くイライラするのだぁっ!」
「耳元で叫ばないでくださいっ」
「すまん。だが2時間もかけて時候の挨拶だけの、空疎そのものの会話をするような人種なのだぞ」
冗談めかして口にしたが、そんな事は氷山の一角で、もっと始末の悪い、うんざりするような事もあるだろう。
何故か分からないが、僕にはそれを容易に想像することができた。
そして彼が、そういう人々に立ち混じって本国の動静を探っていたのだと、ここしばらくの事がようやく腑に落ちたのだった。
基本が直線の武断傾向の人には、ストレスなんてものじゃないだろう。やつれもするか。

「しかし、ギルフォード卿に目をつけられたのは危険では?」
「なに、構わん。どうせ私は大した事はしておらんのだ」
「でも情報は収集されてますよね?前にも、第8皇子様の取巻きが第2皇子様に含むところ在り、とかって」
「秘訣があるのだよ、ライ卿」
分かるか?と言いたげに橙色の瞳が僕を見下ろす。先生モードだ。
しばし考えて、僕は答える。
「黙っていること、でしょうか」
「ご明察」

411:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/29 23:25:34 iJfKQTaC
支援

412:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/29 23:26:07 oxH5CFfu
支援

413:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/29 23:26:38 AtO0tj4q
支援

414:銀鰻 ◆yFhURPPFHA
08/10/29 23:27:18 8tOhSM30
これと狙った相手に水を向け、礼を失しない程度に黙っている。向こうにこちらを取り込む意図があれば勝手に何くれと話したがるものだ。
思わせぶりに対応すれば、相手によってはさらに口を滑らせる。閉鎖社会に生きている人間にありがちな、視野の狭さからくる反応だ。
僕はそういう社会に居たのだろうか?そんな場での駆け引きも、まるで経験を重ねたように理解できた。逆に、ジェレミア卿にそれが出来ることに驚いたくらいだ。
「後ろ暗いところがあると思わせれば、実に効果的だな」
嘆息めいた言葉が、僕の疑問に答を返す。
「皮肉なもので、例の疑惑が却って役立っている。殿下のお為になると思えば、ゼロに感謝せねばならんか」
信じて欲しい人々にさんざん疑われたそうなのに、そんな風に言えるのか。
「ジェレミア卿。貴方って、どこまでも前向きな人ですね」
「当然だ。いずれこれらのご報告も兼ねて殿下にお目通り願うべく、その折は君に取次ぎを頼むつもりだったのだが……まさか任務でこのような事になろうとは」
そこでまた彼はがっくりと肩を落とした。
「好機の筈なのに、人目が多すぎて、迂闊に殿下に近づけんのだ!」
「夜、こっそりクラブハウスに行くのはどうですか」
「あのような噂の立つ環境で、誰かに見られたらどうする!私はいいが、殿下の名誉が!」
「クラブハウスには僕も住んでます。お連れしますから」
「あ、それならいいな」
そ、即決?
「いいんですか。僕の名誉はどうなっても」
「そう言うな。君とてナナリー様とこのような事態になったら困惑するだろうが」
「それはまあ、お察ししますけど」
確かに、ナナリーはルルーシュが頑張ったおかげで野草なんか食べてない。
彼女がそんな苦労をしてたら僕は、純血派結成どころじゃなく、イレヴン殲滅大作戦に乗り出したくなるかもしれない。
とりあえず過去は過去とし(きれてないが)「今」のルルーシュを案じてるだけ、ジェレミア卿のほうが大人ってことか。いろいろ不本意だけど。

415:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/29 23:28:17 oxH5CFfu
支援

416:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/29 23:28:57 0l6YjtaP
支援

417:銀鰻 ◆yFhURPPFHA
08/10/29 23:31:45 8tOhSM30
「もっとも君の場合、ナナリー様については別問題だな」
「どういう意味ですか?」
「気付いていないのか。君、ナナリー様の話題になるたびに表情が変わるのだが」
「え、え?えええ?どんな顔してるんです、僕?」
「……教えてやらん」
ジェレミア卿はやっといつものように笑って僕の頭をがしがしと撫で、では後でと去っていった。

大人って、ずるい。
ちょっと年齢相応な思いをかみしめつつ、僕は教室へ戻った。

ところで、この特別期間中、ルルーシュは可能な限りサボってサボってサボりまくることにしたらしい。
「特区の時の独走を反省したくせに、今度は相談しておいて見切り発進か!もう知らんからな、ユフィ!」

418:銀鰻 ◆yFhURPPFHA
08/10/29 23:33:18 8tOhSM30
以上です。
猿恐怖症のため、いささかスローテンポになりました。
ご支援下さいました皆様、どうもありがとうございました!

419:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/29 23:39:08 0l6YjtaP
GJ! この長さでギャグのバランスが抜群すぎる……
あとさ、オレンジとかどうでも良くなるほど、ナナリーがカワイイ(ぁ
つまりもう一度……GJ!!

420:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/29 23:49:23 CYLR7DlF
>>418
GJGJ!!!! 今回も面白かった!
ジェレミアがほんとーに駄目な大人なのに、〆るところは〆るのでちょっと格好良く見えた!
「どーじんし」が色々な意味で怖すぎるww 読んだんですかノネットさんwww
あと、ギルフォードの切り替わりがww

あーおもしろかったー!
次回の投下も楽しみにしています!

421:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/29 23:49:33 oxH5CFfu
ギルとジェレのやりとりのところで吹いたw
絶妙ですなあ、チンポといいギャグといい。次回の投下を全力で待ってます!

422:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/29 23:56:26 t3yv0kxb
>>418
銀鰻卿、GJでした!
スザクとルルーシュの出会いを話せばジェレミア卿はマジでそんなことしそうだwww
というか光景が脳内で再生されたぜ!
先生ズのインパクトがヤバいwww
そして頑張りすぎだwwwライwww
ナナリーが、ナナリーの可愛さが凄まじいレヴェルだ!
ロロに対してのろけすぎだwww
当たり前のようにオレンジと呼ばれても動じないジェレミア卿が素敵w
あぁ、素晴らしいSSをありがとう!
貴公の次の投下を全力を挙げてお待ちしております!

423:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 00:17:46 vPMR7tLv
>>418
なるほど、いいセンスだ。貴公はギャグのさじ加減が絶妙だと思うのです。
GJ!

>>421
ネタか?打ち間違いか?

424:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 00:32:32 wV3s+CFp
>>418
とても面白かったです。
しかし…BL好きな人にはたまらないカップリングですなwww
ジェレ×ギルとは…。
それとナナリーがかわいい。
とてもかわいい。
それ以外、言う事ないくらいかわいい。
あと、話のテンポとギャグのうまさが絶品だと思います。
次の投下を楽しみにお待ちしております。
あ…最後になりますけどGJでした。


425:うにゃら…
08/10/30 00:40:42 wV3s+CFp
ゲリラ投下の人です。
どうも、皆様、ご迷惑をおかけしました。
投下の時間帯が人の少なくなる時間帯が多いので、支援ナシでやろうと思ってああいう感じでやってました。
まことに申し訳ないです。
今後は、前レスと全部で何レスかという事などは入れるようにします。
ただ、終了は、文章の最後に「おわり」と入れますのでそれで勘弁してください。
支援なしを前提に全部で5レス程度で収まるようにしたいのでご理解の程、よろしくお願いいたします。

あと、よろしければ投下してよろしいでしょうか?
今回も本編は4レスと短いので支援は必要ないと思います。






426:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 01:02:29 +KCGIQx+
必要なようなら支援するよ

427:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 01:02:33 KzPJBUi0
>>422が何を言ってるのかわからん
>>424ドゾー

428:うにゃら…
08/10/30 01:07:25 wV3s+CFp
すみません。
支援は大丈夫だと思います。
4レスで終了なので…。
では…投下いたします。
タイトルは「アッシュフォード生徒会の何気ない日常~看病編~」。
カップリングは「ライ×ミレイ」です。




429:うにゃら…
08/10/30 01:08:16 wV3s+CFp
アッシュフォード生徒会の何気ない日常~看病編~

「こんな季節に風邪だなんて…」
ミレイさんは、呆れ顔で僕のおでこに手をやって熱を測っている。
「ずびばせん…」
ぐったりとベッドに横たわる僕。
ほんと…情けない…。
「うーん…。まだ熱が下がってないわね。
しっかり養生するのよ…。薬は飲んだの?」
「ばい。ざっぎ飲みまじだ」
「あー…声もガラガラだし…」
心配そうに覗き込むミレイさん。
その視線がふとベッドの横にある見舞い物の山に向けられる。
「あらー、みんないろいろ置いていってくれたわねぇ…。
果物に、缶詰、お菓子に……エロ本?!」
その瞬間、ぼんやりした頭がぴくりと反応した。
しまったーっ…。
リヴァルが置いていったのを隠すの忘れてたっ。
どーっと脂汗が流れる。
「ふーんっ…巨乳派なんだぁ…、ライって…」
赤面しつつも興味津々でエロ本をめくるミレイさん。
確かに大きい方が好きですけど、ち、違うんです…それは、リヴァルがぁ…。
そう言おうと思っても身体も口もいう事を聞かない。
ただ、ぱくぱくと口が動いているだけである。

430:うにゃら…
08/10/30 01:11:04 wV3s+CFp
「うふふふ…、だったらうちの生徒会の女子はライの好みばっかりね。
シャーリーは美乳でそこそこ大きいし、カレンだってボリュームたっぷりだし…」
そしてニヤリと微笑むと寝ている僕の上に覆いかぶさるかのように迫ってくる。
やばい…。ただでさえ普段から胸に目が行くのに…こんな格好で迫られたら…完全に胸に目が釘付けになっちゃうというか…今、なってます。
ぼーっとした頭が、興奮してさらに熱を持ち、オーバーヒートしそうになっていく。
そして、迫りつつ、ゆっくりとミレイさんの口が言葉を発する。
「それとも、私のがいいのかしらん…」
その甘い誘惑にも似た言葉に、完全に理性のタガがハズレてしまう。
「うん…。ミレイさんのがいい…」
完全に思考が停止し、ミレイさんの問いかけに僕は自分の思いを言葉にしてしまう。
その言葉を聞いてミレイさんの表情がうれしそうなものにかわると僕の右手を握ってゆっくりと誘導する。
そして…手に柔らかい感触を感じたのを最後に僕の意識は途絶えた。

431:うにゃら…
08/10/30 01:14:02 wV3s+CFp
目に当たる日の光で目が覚めた。
どうやらもう朝になっており、気分がかなり楽になっていた。
薬が効いたのか、それともじっくり寝た(?)のがよかったのか熱も下がったようだ。
ゆっくりと身体を起こす。
何気なく隣を見ると…そこには…ベッドの中に入り込んで眠っているミレイさんの姿が…。
「な、なんでぇ…」
その声で目が覚めたのか、ミレイさんが眠気眼で起きてくる。
「ふぁ~、おはよー、ライ。調子いいみたいでよかったわ」
「ミレイさん…なんで…」
一気に脂汗が流れ、意識を失うまでのやり取りが頭に浮かぶ。
「あー…、あの後…大変だったんだから…」
そう言うと恥じらいの表情で僕を見るミレイさん。
「あ……」
やばい…わからない…。
もしかして…やっちゃったんでしょうか…。
僕は…僕は…。
「責任取ってよね」
そう言われ、僕はうなづくしかなかった。

432:うにゃら…
08/10/30 01:17:44 wV3s+CFp
で3日後…。
僕は、ミレイさんに呼ばれ、買い物の荷物持ちをやらされていた。
「あのー…まだあるんですか?」
大量の荷物を持たされ、よろけながらおそるおそる聞いてみる。
「もちろんよ。責任とってくれるんでしょ?」
「はい…。それはもちろん…」
僕は、しぶしぶ従うしかない…。
で…なんでこんな事になったかというと…。
見舞いの後、本当はミレイさんは買い物に行く予定だったらしい。
ちゃんと荷物持ちにルルーシュを呼び出していたらしいからさすがというか準備がいいというか…。
ところが僕が見舞いの最中に気を失ったものだから、ミレイさんは大慌てで一晩中看病をしてくれていたらしいのだ。
本当、ありがたいことです。
でも、眠くなったからっていって僕のベッドに潜り込むのはやめてください。
心臓に悪すぎます。
そして、買い物の荷物持ちを責任もってやらされているというのが現状だったりするわけです。
出かける前にルルーシュにはえらい感謝されてしまいましたが、今だとなせ感謝されたかはよくわかります。
ええ、わかりますとも…。
まぁ…でも一晩中看病してもらったお礼だと思えばいいかな。
よし、今日はミレイさんにとことん付き合う事にしますか。
それに、好きな女の子に振り回されるのも悪い気はしないかな。
ミレイさんも嬉しそうだし…。
そう思いなおして僕は荷物をきちんと持ち直すとミレイさんの後をついていく。
でも…最後に感じたあのとても柔らかい感触はなんだったんだろう…。
ただ、それだけが気になってしょうがない…。

《おわり》

433:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 01:31:58 wV3s+CFp
以上でおわりです。

434:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 01:51:16 R+Ece4LE
>>433
GJ!ライがうらやましい。もしかして触ったのか、触っちゃったのか?
振り回して振り回されてのライとミレイさんの関係っていいね。

日付け的には昨日だけど、まあ色々議論は交わされましたが、あなたの作品を
楽しみにしている人間もいるので、これからの投下もお待ちしています。

435:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 01:54:44 dewnQWz1
>>433
うにゃら卿、GJでした!
何て言うか、リヴァル……見舞いにんなもん持ってくんなwww
それを赤面しながらもしっかりチェックするミレイさんは何かこう、熱いものが込み上げて来そうだw
思考が停止して思いをそのまま伝えるライ……それを受け入れるミレイさんは凄いと思う。
というかその状況で責任~は……ねぇ?
一瞬思ったのは私だけでは無いと思いたい。
貴公の次の投下を全力を挙げて待たせていただきます!

436:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 02:15:38 cEphz8Ul
>>433
これはGJといわざるをえない。
しかしニーナをスルーしたのはミレイの優しさなのかw

そして投下予約をしたいと思います。
2:30くらいから全部あわせて10レスほど投下予定なので支援願います。

437:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 02:19:30 wV3s+CFp
支援します。
ただし、途中で力尽きたらごめんなさい。


438:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 02:21:47 KzPJBUi0
今夜はオールナイトだ!支援するぜ!

439:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 02:28:26 zURAdS7C
>>429
ライは大きいのが好きなんですか!ということは、ナナリ

440:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 02:29:29 cEphz8Ul
トーマス卿、先日は誤字訂正ありがとうございました。
年下専門です、長編の続きを8レスほど投下します。
タイトルは「優しい世界で目覚めて 第十話 純情カレンな乙女」

・ギアス篇と学園篇の複合エンド後にしてR2終了後からの話
・ライは黒の騎士団入ってて学園篇エンドを迎えた、ルート的にはランペルージ兄妹メインに万遍なく頑張ったライ君
・ジャンル傾向はほのぼのしんみり系
・カップリングは現時点ではなし
・アフターに関しては情報が少ないため、自己解釈の要素を多分に含んでいます

441:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 02:30:13 wV3s+CFp
しえん

442:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 02:31:14 KzPJBUi0
支援
どうした>>439!途中で切れてるぞ!応答しろ439!!

443:年下専門 ◆BheL.TnbIA
08/10/30 02:31:57 cEphz8Ul
「カ――!?」
叫びかけた声を両手で口ごと塞ぐ。
視界の片隅にとらえた赤毛の少女。
遠目からでもわかる、女性らしいメリハリのあるスタイルと活発そうな雰囲気。
黒の騎士団で幾度となく見たいわゆる『本性』バージョンの髪型。
それは、紛れもなく自分の友人にして戦友であり、そして相棒であった紅月カレンだ。
(あ、危なかった、もう少しで「カレン」って思い切り呼びかけるところだった……)
懐かしさを覚える余裕もなく、ライは冷や汗を流しながら思案する。
幸い、向こうがこちらに気づいている様子はない。
だが、彼女は何かを探しているのかしきりにきょろきょろと周囲を見回している。
このままではこちらに気づくのも時間の問題だろう。
室内ということもあり、帽子は脱いでいる状態のため今のライは素顔を晒しまくっている。
つまり、見られたら最後――間違いなく気づかれるわけで。
(マズイ……ッ)
まさかこんなところで遭遇するとは思っても見なかったため、油断しすぎた。
そう悔やむも事態が好転するわけではない。
今はとにかくこの場を離れなければ。
「ジノ! 申し訳ないけど急用を思い出したから僕はこれで!」
「え? オ、オイ……」
「アーニャ、後でね!」
ぽん、とアーニャの肩をすれ違い様に軽く叩きつつライはフルスロットルでダッシュをかける。
背後からジノの困惑した声が届くが、構っている暇はなかった。
人の波を器用にすり抜けながら駆け抜けていく銀髪の少年は、あっという間にその身をラウンジから消していくのだった。

「……アイツ、やるなぁ」
突然置いていかれた形になったジノは、しかし不快そうな様子を見せずにむしろ感心した表情を浮かべていた。
元ラウンズという視点から見てもライの動きは機敏で無駄がない。
何より、あれだけの速度で走りながらも一人として接触者がいないのだ。
あれだけの体術が使えるとなると、それなりに名が通っているはずなのだが少なくともジノの記憶にハルトのデータはない。

444:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 02:32:39 KzPJBUi0
支援

445:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 02:34:01 wV3s+CFp
しえん
>>442
きっと、始まったので自重したのではないでしょうか…。
それか…

446:年下専門 ◆BheL.TnbIA
08/10/30 02:34:25 cEphz8Ul
「ま、アーニャに聞けばいいか。おい、アー」
「見つけたわよ!!」
「ニャ?」
ぶつ切りになってしまったため、まるで猫のようになってしまった声でジノは首を傾げつつ振り向いた。
そこにいたのは、目を釣りあがらせて怒りに顔を紅潮させている一人の少女。
今夜のパーティのために、半ば強引に誘いをかけて連れて来た紅月カレンだった。

「何が、ニャ? よ!」
「お、今のニャ? は可愛かった。もう一回言ってくれないか」
「誰が言うか!」
気の弱い人間ならば腰を抜かし、子供であれば泣き出しそうな剣幕で怒鳴るカレン。
しかし、ジノはといえば柳に風とばかりににこやかな表情を崩さない。
「まったく……いきなり姿を消さないでよ!」
「いや、すまない。寂しい思いをさせてしまったね」
「してない!」
ガーッ! と吠えるように否定する赤毛の少女。
これで頬を赤く染めて表情に照れがあればツンデレの完成だが、その表情には怒りの赤みしかなかった。
デレなど一片の欠片もない完全なツンツン状態である。
だが、それも無理はないだろう。
久しぶりに友人たちと会えるからと仕方なく誘いを受けてみれば連れて来られたのは日本で最高級のホテル。
勿論部屋は別々だが、セレブな雰囲気を出しまくっている建物内は落ち着かないことこの上ない。
とにかく、荷物を置いて部屋でゆっくりしたい――そう思っていたら隣にいたはずの青年がいつの間にか姿を消していた。
慌てて周囲を探してみるものの、恐るべき広さを誇る建物の中で人一人を探し出すのは容易ではない。
しかも、場所が場所だけに駆け回ったり大声を出して歩くわけにもいかなかったのだ。
これだけでも、カレンの苦労は推して知るべしといえるだろう。
「しかし、タイミングが悪かったな。是非会わせたいヤツがいたのに」
「会わせたいヤツ? それってそこにいるアーニャ・アールストレイム?」
ひょい、とカレンはジノの背後を覗き込み、そこにいる少女を視界に収める。
確かにお目にかかるには珍しい人物ではあるが、別に会うのは初めてではない。

447:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 02:34:59 KzPJBUi0
支援

448:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 02:35:53 wV3s+CFp
しえん


449:年下専門 ◆BheL.TnbIA
08/10/30 02:36:53 cEphz8Ul
ジノやスザクと同じ元ラウンズ。
更に、同じ女性エースパイロットとして興味があった人物ではある。
しかし、ジノを仲介にした数度の邂逅と会話を経て、カレンはアーニャから興味を失っていた。
はっきり言って、絡みづらいのだ。
無口で無表情で、それでいて発言の内容は鋭く容赦がない。
元々、時間をかけずにその内面を理解することはほぼ不可能といっても良いのがアーニャという人間だ。
どちらかというと短気な傾向があるカレンが彼女を苦手になるのはそう時間がかかることではなかった。

(……ん?)
一応挨拶くらいはしておこう。
そう思い、口を開きかけたカレンの瞳が驚きに大きく見開かれた。
明らかにアーニャの様子がおかしい。
頬を薄く染め、いつもは無機質な瞳に熱がこもっているのがハッキリとわかる。
視線はふらふらと宙をさまよい、どこか夢を見ているような雰囲気だ。
(なんか、たまにシャーリーがこんな様子だったような……)
今は亡き友人を思い出しながら、カレンは珍獣を発見したような気分でジノへと振り返る。
金髪の青年はニヤニヤと笑いながら、軽く首を振るだけ。
放っておけ、ということなのだろう。
「どうしたの、この娘?」
「いや、ちょっとね。まあ、それはさておき……会わせたいヤツってのは別にいる。いや、いた」
「なによ、過去形なの?」
「ついさっきまでここにいたんだが、用事を思い出したとかでどこかに行ってしまったんでね」
「ふうん……」
気のない返事をしながらも、カレンはジノの視線を追うように上階へと続く階段のある廊下を見やる。
(もしかして……ううん、まさか、ね)
ジノを怒鳴りつける前に見た一瞬の光景。
そこには、銀の髪をなびかせながら駆ける少年の姿があった。
一瞬のことだったので見間違いだったのかもしれない。
けれども、あの時見えた後姿は確かに記憶にある一人の少年のもので。

450:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 02:38:02 KzPJBUi0
支援

451:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 02:38:27 wV3s+CFp
しえん


452:年下専門 ◆BheL.TnbIA
08/10/30 02:39:34 cEphz8Ul
(ライ……)
幻のように自分達の前から消え去ってしまった少年の名前。
あの学園祭でのテロ事件が終結した際、彼は時を同じくして姿を消した。
記憶が戻り、自分の居場所に帰ったのではないか。
そう結論を下し、半ば捜索を諦めようとしたこともある。
だが、ふと一人になった時――あるいはナイトメアでの戦闘中。
どうしても背中に意識を向けてしまうことがあった。
黒の騎士団の双璧と呼ばれ、ゼロの両腕と評され、互いに背中を預けあっていた二人。
思えば、あの頃が一番充実していたかもしれない。
危険はあったけれども、仲間内で和気藹々とにぎやかに笑いあい、少年との仲をからかわれていた遠いようで近い過去。
今はもう取り戻すことのできない、楽しかった日々。

(思えば、黒の騎士団の雰囲気がおかしくなったのって、ライがいなくなってからだったのよね)
新参でありながらも、多岐にわたる才能を発揮して組織に貢献していたライ。
序列としてのナンバー2は扇だったが、実質的な貢献度でいえば間違いなく彼が黒の騎士団の副リーダーだったといってよい。
そんな彼の突然の脱退は目に見える形で影響を及ぼしていた。
ゼロ――ルルーシュはどこか焦りを見せるようになり、C.C.はふとたまに悲しそうな表情を見せ。
扇は頼りになる幹部の抜けた穴を塞ぐことができず、仲がよかった(かなり一方的なものだが)玉城はイラつくことが多くなり。
藤堂は彼に目をかけていたが故に落胆し、四聖剣も個人の差異こそあれども寂しそうな様子を見せていた。
ラクシャータやディートハルトは見た目には変化はなかったが、彼の能力を買っていたが故に時折愚痴を零すことがあった。
そんな中での特区日本の宣言、そしてブラックリベリオン。
あの頃から何度ライがここにいればと思ったことだろうか。
彼がもし姿を消すことなく、黒の騎士団に居続けてくれていれば。
自分の背中を守り続けてくれていたら、未来は変わっていたのではないか。
ルルーシュはあんなふうに死ぬことなく、もっと別の未来があったのではないか。
そう思ってしまうのだ。
彼とて全知全能の神ではない。
ライがいたところで、どうしようもない事態はあったことだろう。
だが、それでも思わずにはいられなかった。
どうして、私達の前から姿を消してしまったの――と。

453:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 02:40:09 wV3s+CFp
しえん


454:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 02:40:51 KzPJBUi0
支援

455:年下専門 ◆BheL.TnbIA
08/10/30 02:42:15 cEphz8Ul
「カレン、どうかしたのか?」
「え?」
「何かぼうっとしていたようだけど」
心配そうに顔を覗き込んでくるジノの顔が視界に映る。
カレンは反射的に不躾な男の顔を押しのけると、こほんと一つ咳をついた。
「で、どんな人なの? その会わせたかった人って」
「アーニャの彼氏」
「は?」
ぽかん。
そんな擬音がピッタリの間の抜けた表情でカレンは口を丸く開く。
目の前でぶつぶつと何事かを呟きながら自分の世界に入り込んでいるこの小柄な少女に、彼氏。
いや、別におかしくはない。
多少幼い外見ではあるが、美少女と評しても全く問題ない容姿に、儚げな雰囲気。
元がつくとはいえ、貴族でラウンズと肩書きも申し分ない。
性格的に難があるような気はするが、それを加味しても十分お釣りが来るであろう少女に恋人がいたところで何ら不思議はないだろう。
しかしである。
失礼は承知だが、ハッキリいってカレンにはこの少女の隣に立てる男の顔が全く思い浮かばなかった。

(この娘の、彼氏……)
成程、確かにそれは会ってみたい存在ではある。
包容力のある大人の男性か、はたまた彼女と同じく大層な変わり者か。
ついこの前までは世界最強の女パイロットをやっていたとはいえ、やはり年頃の女の子。
興味津々といった様子でカレンはジノに続きを促す。
「んー、髪は銀髪で見た目は美男子って言葉がピッタリな感じだったな。線は細そうだったが、身体は鍛えられているようだった」
「名前は?」
つい先程まで考えていた少年を連想させる形容に、少しドキリとしながらも問いを発する。
少しだけ早くなってきた気がする鼓動がやけに煩い。
自分は何を期待しているのだろうか。
カレンは我知らず身を乗り出しながら、ジノの言葉を待った。

456:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 02:42:32 KzPJBUi0
支援

457:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 02:44:24 wV3s+CFp
しえん


458:年下専門 ◆BheL.TnbIA
08/10/30 02:45:17 cEphz8Ul
「確か……青月ハルトとか言っていたな」
「……そう」
自分で思っていたよりも重い落胆の声。
表情をジノに見られないように僅かに伏せつつ、カレンは自嘲した。
(そう、よね……そんなに都合のいいことが、あるはずないか)
もしかしたら、アーニャの彼氏というのはライではないか。
そんな突拍子もないことを思ってしまった自分に苦笑するカレン。

「ま、夜になれば会えるんじゃないか? 彼も今夜のパーティに参加するだろうし」
「そうね……じゃあ、その時を楽しみにしておくわ」
「しかし、コイツはいつまでこんな調子なんだ?」
呆れと驚きを半々に乗せた声音でジノは呟いた。
目線の先に居るアーニャは未だにトリップを続けている。
別に放置しておいたところで問題はないだろうが、確かにいい加減心配になってくるというものだ。
「うーむ、まさかアーニャのこんな姿が見れる日が来るとはな……」
「酷い言いようね。彼女だって女の子なんだから別におかしくはないんじゃない?」
「いや、そうなんだが……カレンと同じで、コイツも男っ気がなかったからなぁ」
「ちょっと、それってどういう意味?」
ギロリ、と目線で音を立てながらジノを睨む。
別に彼氏が欲しいというわけではないが、一人の乙女として流石に今の言いようは看過し難いものがあった。
「怒らないでくれよ。それに、カレンは全くといっていいほど男を寄せ付けようとしないじゃないか」
「誤解を招くような言い方をしないで。それに、全くってほどじゃないわ。現にこうしてあなたといるわけだし」
「おお、遂に私の愛が届い」
「てないから。誤解しないでね」
なんだ、と肩をすくませるジノは、態度とは裏腹に落胆の様子はない。
自分が一番カレンに近いのだという余裕の表れか、それとも単に鈍感なだけなのか。
恐らくは後者なのだろう、と思いつつカレンは溜息をついた。
「しかしあんまり男にツンケンした態度ばかりとっていると、困ったことになるんじゃないのか?」
「何がいいたいの?」

459:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 02:45:52 KzPJBUi0
支援

460:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 02:48:16 wV3s+CFp
しえん


461:年下専門 ◆BheL.TnbIA
08/10/30 02:48:54 cEphz8Ul
ジロッとジノを睨みつつも、カレンにはその言葉に対する心当たりがあった。
戦争終結の後、黒の騎士団を抜け、学生に戻ったカレンは当然ごとく注目の的だった。
何せ彼女は黒の騎士団所属のエースパイロット、しかも最終決戦の折には枢木スザクの駆るランスロット・アルビオンを撃破している。
最終決戦までは一般人にはある程度秘匿されていた彼女の情報だが、今や彼女の名前を知らない人間は皆無に等しい。
ルルーシュによる反逆者の処刑の際、大々的に情報は公開されてしまっているのだからそれも無理はない。
しかも、普段のカレンは病弱設定だったため、おしとやかで儚げな薄幸の少女というイメージが強かった。
それが蓋を開けてみれば薄幸の少女はナイトメアを駆り、戦場で大暴れする戦乙女だったのである。
このギャップに注目しない人間がいないはずもなかった。
あっという間に彼女は学園のアイドル、否、英雄に祭り上げられ人気は沸騰。
元々いた「儚げな彼女が良い!」という一部の男子生徒を除いて、カレンはミレイ無き後の人望と人気を独り占めすることになったのであった。
しかし、当のカレン本人はそれをどこ吹く風とばかりに受け流し地を出しまくっていた。
戦争の荒波にもまれて神経が図太くなったといえばそれまでだが
そうしていれば周囲が勝手に失望して騒がしさも消えていくだろうという計算もあったのである。
が、彼女の計算はあえなく崩壊した。
確かに実物のカレンに引いた者もいたが、大多数――特に下級生の女の子はそこがまたいい! と更なる人気の沸騰が起きたのだ。
ニーナを連想させる女子達にお姉さまと呼んでもいいですかと言われることは毎日のこと。
ラブレターの比率も何時の間にか男よりも女の子から貰うことが多くなっていた。
これで、毎日纏わりついてくるように構ってくるジノがいなければ真面目に貞操の危機すらありえただろう。

462:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 02:49:27 KzPJBUi0
支援

463:年下専門 ◆BheL.TnbIA
08/10/30 02:50:12 cEphz8Ul
(何度転校を考えたことか……)
自業自得といえなくもないが、それでもカレンは学園を去るという選択肢はとらなかった。
アッシュフォード学園には生徒会の皆との思い出がたくさん詰まっている。
今では昔の面子はリヴァルしか残っていない生徒会だが、黒の騎士団とは違った意味で大切な場所だ。
ミレイが指揮を執り、ルルーシュが溜息をつき、シャーリーが笑い、リヴァルがおどけ
ニーナがさりげなく鋭いツッコミを披露し、遊びに来たナナリーが微笑み。
そして――ライが最初に見つけた居場所だったのだから。

「というか、カレンって今まで好きになった男はいないのか?」
「何よ突然」
「いや、ちょっと気になった。まさか本当に男に興味がないってわけじゃないんだろ?」
突然の質問に眉をひそめつつ、カレンは考えた。

464:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 02:51:10 wV3s+CFp
しえん


465:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 02:52:07 KzPJBUi0
支援

466:年下専門 ◆BheL.TnbIA
08/10/30 02:52:40 cEphz8Ul
好きな異性、と問われれば最初に頭に浮かぶのは兄だ。
ブラコンと言われようが、優しくて強くて格好よかった紅月ナオト以上に素敵な男性などいない。
勿論、カレンとて常識はわきまえているので兄が回答の中から除外されるのはわかってはいるが。
次に浮かんできたのは仮面を被った救世主――ゼロだ。
ただの弱小レジスタンス組織だった自分達を、黒の騎士団としてブリタニアと戦えるまでに育ててくれた彼は憧れの対象だった。
その正体がルルーシュと知るまでは、という期限付きではあったが。
他には、目の前にいる元ナイトオブスリーを初めとして、スザクや黎星刻といった美形にして能力のある男とはそれなりに関わりはあった。
ルルーシュとて、様々な感情に目を瞑れば十分優良物件の条件を満たしている。
しかし、そのことごとくを頭に思い浮かべてはバツをつけていく。
彼らは確かに良い男ではあるのだが、どこかピンと来るものがないのだ。
(……あ)
その時、カレンの脳裏に銀の色が流れた。
様々な男達を却下していき、最後に脳裏に残ったのは失踪した少年の姿。
背中を預けあった、かけがえのない相棒にして戦友。
他の誰よりもその友情を信じていた蒼の月下のパイロットの顔が、浮かぶ。
(な、なんでライの顔が……)
確かに親しくはあったし、仲をからかわれたこともある。
しかしそれはあくまで親切であり、カモフラージュであり、決して色っぽい要素は一つもなかったはず。
なのにどうしてだろうか。
今頃になってその頃のことを強く思い出してしまい、恥ずかしくなってしまう。
(ああもうっ、何よ今頃っ!)
自分はライに特別な感情はない、なかったはずだ。
きっと、先程それらしき人物が目に入ったからたまたま意識してしまっただけなのだ。
そう強引に自分の感情をまとめるカレンは、しかし数秒後にジノによって頬の赤みを指摘されることになるのであった。
(……まったく、今どこにいるのよ……ライ)

彼女は知らない。
ライが同じ建物の中にいるということを。
そして、彼が今危機の真っ只中にいることを。

467:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 02:54:19 KzPJBUi0
支援

468:年下専門 ◆BheL.TnbIA
08/10/30 02:54:22 cEphz8Ul
投下終了、支援感謝です。
今回はサブタイトル通りカレンのターン!

469:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 03:02:45 wV3s+CFp
>>468
投下お疲れ様でした。
いやぁ、カレンの感情や思いの表現がいいですねぇ。
それに各キャラクターが生き生きとしていて、読んでいて楽しいです。
後、読みやすいのもあるかなぁ。
一気に読めちゃいますね。
私は、文法とかわかんないけど、いいなぁと思います。
続きがんばってください。
GJでした。



470:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 03:04:17 KzPJBUi0
カレンが可愛い…!ジノとのやりとりもGJです。
続きが楽しみでたまらん!

471:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 07:57:05 e4564cAe
カレンの影に隠れちゃってるけどアーニャもいい味出してるよねこれ
貴公の文は読みやすくてとっても気に入ってます。次も楽しみにしてますね

で、>>439はどうしたの?

472:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 08:09:05 wEOioECA
>>468
GJです!カレンがか、可愛い…!アーニャもさることながらカレンも素晴らしい。
罪な男ですなあ、ライは。これは修羅場を期待せずにはいられない。
次回のご投下も心からお待ちしてます。

473:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 08:39:07 dewnQWz1
オハヨウゴザイマシタ
>>468
年下専門卿、GJでした!
最初にライシールド21という言葉が浮かんだw
しかし一切喋って無いのに可愛さを振り撒くアーニャは反則だと思う。
カレンの心境も結構アレだね、うん。
平たく言うと可愛い……俺のボキャブラリーの無さに絶望orz
最後の一文が次回への興味をより大きくさせております!
貴公の次の投下を全力を挙げてお待ちさせていただきます!

474:うにゃら…
08/10/30 17:41:36 OD5cMjKd
こんにちわ。
ゲリラ投下しに来ましたwww
タイトルは「アッシュフォード生徒会の何気ない日常~バイト編~」で、カップリングは恒例の「ライ×ミレイ」です。
本レスは、4レスなので支援は必要ありません。
また、終了レスは入れないので、本レスの最後に《おわり》と入っていたらそこで投下終了となります。
ご注意ください。


475:うにゃら…
08/10/30 17:43:17 OD5cMjKd
アッシュフォード生徒会の何気ない日常~バイト編~

「すみません、ミレイさん。もし時間があるようなら、僕のバイト先に来てもらえませんか?」
そんな電話がかかってきて、私は不思議に思いながらも必死なライの声から言われた場所に向かった。
そこは、ライがリヴァルの紹介で短期バイトとして入っているハンバーガーショップだった。
しかし、なんでいきなりバイトとか始めたんだろ?
そう思いつつ、お店の中に入る。
「いらっしゃいませ」
そう呼びかけられ、カウンターを見るとバイト服を着て笑顔でお客を向かいいれるライの姿があった。
さわやかそうなスマイルと元々の美形ぶりで一際目立っている。
カウンターfは3箇所あるのだが彼のところだけ列になっていた。
もちろん、並んでいるのは若い女性客ばかりである。
「あちゃー…」
思わずそう口から言葉が漏れる。
声をかけるかどうか迷っていたら、ライの方から気が付いたみたいだ。
指でそこで待っててというジェスチャー。
そして、テキパキとお客を裁いていく。
しかし、それは適当に対応して、ただ流しているわけではない。
実にうまく対応しており、お客様に尽くしている感じさえするほどだ。
中には赤面し、ぼーっとしたままライに見とれている人までいる。
ああ、ライ…結婚詐欺とかやったらすごい数の女性騙せそうだわ…とかそれを見ながら思ってしまう。
そして15分程度で列がなくなると、すぐに別の店員に変わり奥に引っ込む。
その鮮やかな手際は、ライ目当てに再度並ぼうとしていた女性客を煙に巻くほどであった。
うーん・・・確か…このバイト初めて3日目だと聞いたんだけど・・・どうみてもバイト歴が長いベテラン並だと思うのは気のせいかしら。

476:うにゃら…
08/10/30 17:45:12 OD5cMjKd
唖然としていると後ろから肩を指で突付かれる。
「お待たせ、ミレイさん」
私服に着替えたライが後ろに立っていた。
早い・・・。早替わりの術でも使ったかのようだ。
ライ・・・手品師にもなれそうよ・・・貴方は…。
「あ・・・うん、大丈夫よ。
でも話は出来れば別の場所でお願いできない?」
私は、呆気にとられながらもそう言った。
いい加減、ここから離れたかったのだ。
いくら神経図太いと自覚していても、あまりにも居心地悪すぎである。
だって、店内の女性客の敵意にも似た視線を全身に浴びているのだから…。
「あ、うん…」
そう言うと彼は店から出て、私を店の裏口に案内する。
「ミレイさん、申し訳ないけど僕の話に合わせて下さい。お願いします」
短くライがそうささやく。
私は、「なぜ?」と聞きたかったが、その疑問を飲み込んだ。
なぜなら、裏口には、女性店員ばかり8人ほどがこっちを見ていたから。
全員の視線がとてもきつい。
店内の女性客の敵意とは比べ物にならないほどの鋭さだ。

477:うにゃら…
08/10/30 17:47:29 OD5cMjKd
そんな彼女らの前にライは私を連れて行くとにこやかに微笑んで私を紹介した。
「僕の婚約者でミレイさんって言います。学校卒業したら結婚するんだ」
えーーーっ、聞いてないわよ、そんな事…。
そりゃ、私もそうなったらいいなぁとかちょっと思ったりした事あったけど、これはいきなりすぎるわよ…。
そんな事を考えてしまったけれど、彼女らのきつい敵意が私を舞い上がらせてはくれなかった。
そして、それでピンときた。
あー、さてはバイト先の女の子たちに言い寄られたな。
だから、私を恋人役にして諦めさせようとしてるのか…。
もう、本当にライは優し過ぎるんだから…。
私は、心の中で溜め息をひとつすると彼の作ったシナリオに合わせることにした。
ライ・・・、この借りは高いからね。
そう思いながら…。
「皆さん、こんにちわ。私、ライさんの婚約者のミレイ・アッシュフォードと言います。
彼がいつもお世話になってます」
華麗におしとやかにお嬢様らしく振舞う。
まぁ、こういう演技はお見合いで何度もやっているので手馴れたものだ。
もちろん、意味深に「婚約者」と「アッシュフォード」の部分を強調する事を忘れない。
まぁ、落ちぶれたとはいえアッシュフォード家の名声と権力は、ここエリア11ではそこそこ有名である。
もっとも、本国ではたいしたことは無いんだけどね。
どうやら、私の言っている意味がわかったようだ。
バイトの女の子たちの敵意が消えていく。
「ごめんね、こういうわけだから、付き合えないんだ。
ほんと、ごめんね」
ライがすかさずそう言って謝っている。
どうやら、うまくいったようだ。
ライのホッとした姿を見て、私もなぜかホッとしてしまっていた。

478:うにゃら…
08/10/30 17:49:54 OD5cMjKd
30分後、公園で私たち二人はベンチに座っていた。
「本当に助かったよ、ミレイさん」
ライがさっきからペコペコと頭を下げている。
「もう、いいわよ。でも、これ・・・借りだからね」
にたりと笑ってそう言うと、ライは苦笑する。
「お手柔らかにお願いします」
そして、二人で笑いあった。
ひとしきり笑った後、私はどうしても聞きたかったことを聞いた。
「なんでバイトなんて始めたの?
必要な物があるなら言ってくれればお金渡すのに・・・」
私の顔を見て、彼は真剣な表情で答えた。
「どうしても自分で働いたお金で買いたいものがあったから。
でも心配かけてごめん」
そう言われてしまえば、私は何も言えない。
「いいわ。ライが自分で決めたことだもの。
応援するから、がんばるんだぞ」
そう言って励ましたが、寂しい想いが私の心に湧き上がる。
確かにライの婚約者役が出来たことはすごく嬉しかったのだが、なんだろう・・・この終わったあとの寂しさというか虚しさは・・・。
そして私は考える。
私は、ライをどうしたいのだろう・・・。
そういう思いに私の心は囚われてしまっていた。

《おわり》

479:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 18:28:19 dlRmAFQS
>>478 GJでした!
うにゃらさんが書くミレイさんは可愛いですねw
ミレイさんが好きな自分としては嬉しい限りです。

480:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 18:34:26 NqbLw0J1
>>479
GJです!うにゃら氏のおかげでミレイさんのSSがぐんぐん増えていき幸せです。
氏の描く、心揺れるミレイさんは最高です。次回もご投下を心待ちにしております。

481:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 19:16:16 dewnQWz1
>>478
うにゃら…卿、GJでした!
バイト初めて3日で客をテキパキ裁くとか凄まじすぎだw
ミレイさんが婚約者役、なんか新鮮w
しかしながら、貴方の書くミレイさんが素敵すぎる!
貴公の次の投下を全力で楽しみにしております!

482:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 19:33:06 3/1RlDkU
年下専門氏のってただのハーレムものか?
なんか微妙な感じだなあ

483:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 19:42:46 +KCGIQx+
>>482
趣味にあわないと感じたらスルーするのが大人の対応だぜ?

484:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 20:10:00 wEOioECA
こういうのが沸くたびに思うが、「自分の趣味に合わない作品はスルーしましょう!」みたいな書くのもバカらしくなる
一文をテンプレに入れなきゃいけないんだろうか…

485:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 20:13:42 P+P6sKcx
>>482
好みは人によって違いますからね。
自分の場合は雑食....というか、今まで投下されたSSで苦手なジャンルはありませんでしたね。
なんにでも好感を持ててしまうのもどうなんだろう?と、思う時がありますがw

486:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 21:00:17 PLjtBaSH
でもハーレムは人を選ぶと思うが……確かに気に入らないならスルーが基本ですねぇ
でもU-1系はなぁ

487:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 21:27:47 6h05Bsph
誰かいますか?


488:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 21:30:20 dewnQWz1
いますよ、支援要請ですか?

489:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 21:36:54 6h05Bsph
投下します。支援宜しくお願いします。

490:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 21:37:34 dewnQWz1
了解しました! 支援から感想までお任せください

491:御錬師 ◆u/BSqNBIsk
08/10/30 21:41:39 6h05Bsph
新シリーズを投下する予定でしたが、最近スランプで思うように行きません。
過去に書いたものを投下します。前と後の二部作品で、後編は選択あり。
の前編です。
タイトルは『紅と銀と碧』 cpは、カレン→ライ←C.C.
支援宜しくお願いします

492:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 21:41:50 dewnQWz1
支援

493:御錬師 ◆u/BSqNBIsk
08/10/30 21:42:36 6h05Bsph
紅と銀と碧

学園でテロリスト襲撃から数ヶ月が経った。
僕は、身を隠すように、祖界とゲットーの境目付近のボロアパート転々と生活していた。
世間では、行政特区日本やら、ブラックリベリオンやらで大騒ぎだった。
一方僕の方は、生きるために、朝、バイトして、次の現場に行きまたバイト。
日が沈めば、夜の街でバイト。
食べる事も寝ることも忘れ、ひたすらバイトに打ち込んでいた。
全ては、今を生きるために。
そんなある曇天の雨の日、僕の生活が余りにも大きく変わった。

494:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 21:42:51 dewnQWz1
支援!

495:御錬師 ◆u/BSqNBIsk
08/10/30 21:44:23 6h05Bsph
今日のバイトを終え、ボロアパートに帰った。
部屋のドアを開けようとすると、中から、二人の話声が聞こえた。
「ちょっとC.C.いいの勝手に入って。」
「良いではないか。鍵が開いていたのだからな。」
「もし、住人が帰ってきたらどうするのよ。」
「その時は、殺せば良い。」
「無駄に騒ぎを起こしてどうするのよ。」
取敢ず、余り聞き心地悪い話だが、意を決してドアを開けた。
「誰だ。」
中にいた一人が言った。
声からして、女性もしくは、声変わり前の男子。
性格はどちらかと言うと、強気。
「ここの住人だ。」
僕は、帰ってきた声に驚いた。
「ライ!」
声と同時に出てきたのは、アッシュフォード学園生徒会役員で、僕の元お世話係主任のカレンだった。
「久し振りだな。」
それと、魔女のC.C.だ。
「どうしてここにいる。」
まるでここにいるのが当たり前のようにC.C.が言った。
「雨宿りだ。」
「人の家に。家出出来る位荷物を持って。」
「そうだ。」
カレンが申し訳なさそうに言った。
「私は一応止めたんだけど、」
僕は溜め息を吐いた。
「暫く居座るつもりだろ。」
「当たり前だ。それとも、お前は、乙女二人を外に追い出すのか。」
「わかった、好きにしろ。」
元々狭い家だったので、ベットに二人寝てもらい、僕はダイニングの椅子で寝た。
こうして、居候二人と僕との奇妙な共同生活が始まった。

496:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 21:44:30 dewnQWz1
支援

497:御錬師 ◆u/BSqNBIsk
08/10/30 21:45:11 6h05Bsph
こんな毎日が続いていた。起きて、三人分の飯作ったり、カレンとC.C.を起こして、
喧嘩しそうな二人を止めたり、
たまに化粧品やら、薔薇の入浴剤やらを大量に持ってきたりした事もあった。
しかし、そんな日々は長く続かなかった。
「ライ!」
「何でしょう。店長。」
「余った惣菜持ってけ。」

《どっちを持って帰る?》

△ピザ OR ○ハンバーグ

498:御錬師 ◆u/BSqNBIsk
08/10/30 21:46:11 6h05Bsph
ミスった。497は、スルーして下さい。

499:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 21:46:22 wEOioECA
支援

500:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 21:47:04 m6JGt9Z8
支援

501:御錬師 ◆u/BSqNBIsk
08/10/30 21:47:07 6h05Bsph
495の次はここから。

502:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 21:47:48 dewnQWz1
支援!

503:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 21:48:11 wEOioECA
支援。御錬師氏、ちと投下速度を落としたほうがいいのでは。

504:御錬師 ◆u/BSqNBIsk
08/10/30 21:48:30 6h05Bsph
次の日
「おいライ何か作れ。」
「ちょっと、私たち、一応居候の身よ。」
「だからなんだ。居候でも食べなきゃ死んでしまうぞ。」
「だからって、」
「お二人さん。朝飯出来てるよ。」
取敢ず、バイト先で貰った、ベーコンと卵で作った、ベーコンエッグとトーストが朝飯。
「ごめんね。朝御飯まで作ってもらって。」
「別に構わないよ。これからバイトだから、鍵はポストにでもいれといて。」
「解ったわ。」
朝からC.C.の声を聞いていないが、まぁいいか。
僕はバイトに行った。

505:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 21:49:04 wEOioECA
支援

506:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 21:49:09 dewnQWz1
支援
うん、ギリギリだと規制に引っ掛かるよ?

507:御錬師 ◆u/BSqNBIsk
08/10/30 21:49:52 6h05Bsph
バイトを終え、帰宅した。
「ただいま」
「おかえり、ライ」
「遅かったな。」
「おみあげ。」
そう言って袋から、赤、灰、緑のトレーと水色、青、黄色のカップを取り出してテーブルに置いた。
「「ありがとう。」」
「別に構わない。」
二人は少し嬉しそうな顔をしていた。
「晩飯は?」
「未だだ。何か作れ。」
「わかったよ。」
「手伝うよ。」
「ありがとう。カレン。」
「じゃあ、…」
「出来たぞ。」
「何だ。此は、」
「ロールキャベツ」
「そうか。」
「なによ、C.C.。何か言いたそうな顔じゃない。」
喧嘩になりそうな雰囲気。
「ゴメンナ。ID無しで稼ぐのも限界があるから。」
なんとか、喧嘩だけは回避できた。
食事を終え、シャワーを浴び、また、夜のバイト。
「この後バイトだから。鍵閉めておいて。」
「わかった。」
帰宅すると、二人ベットで、寝ていた。
僕は床に落ちていた二枚の毛布をかけてあげた。

508:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 21:50:42 wEOioECA
支援

509:御錬師 ◆u/BSqNBIsk
08/10/30 21:54:48 6h05Bsph
こんな毎日が続いていた。起きて、三人分の飯作ったり、カレンとC.C.を起こして、
喧嘩しそうな二人を止めたり、
たまに化粧品やら、薔薇の入浴剤やらを大量に持ってきたりした事もあった。
しかし、そんな日々は長く続かなかった。
「ライ!」
「何でしょう。店長。」
「余った惣菜持ってけ。」

《どっちを持って帰る?》

△ピザ OR ○ハンバーグ

510:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 21:55:15 dewnQWz1
○支援

511:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 21:58:20 wEOioECA
○支援

512:御錬師 ◆u/BSqNBIsk
08/10/30 21:58:48 6h05Bsph
前編は、以上です。

これから、ライの部屋(おみやげを買った後)の写真を画像板に上げようと、
思います。カレンやライやC.C.、写っていないけど。

513:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 21:58:59 BTFKm/2q
△支援

514:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 21:59:31 GGwYi8Hs
飛び入り支援

515:御錬師 ◆u/BSqNBIsk
08/10/30 22:04:51 6h05Bsph

後編は、誤字チェックして、後日投下します。
p.s.トーマス卿へ
保管のとき、
493 495 507 509 の順に保管お願いします。
誤字

「おみあげ。」
そう言って袋から、赤、灰、緑の


「おみやげ。」
そう言って袋から、赤、灰、緑の
に直してください。

516:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 22:08:28 dewnQWz1
念のためにもう一回、私は○で。
>>512
御錬師卿、GJでした!
学園篇後のこういう風な続きはなかなか良さげですね。
全然遠慮しないな、C.C.wwその方がC.C.らしいがw
かなり続きが気になる部類に入ります!
貴公の次の投下を全力を挙げてお待ちしましょう!

517:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 22:12:43 wEOioECA
>>512
GJです!テロ事件の後、眠りに付かなかったライですか。
生活感溢れてますね。…っていうか女性を囲ってますね。文字通り。なんという男の夢。
俺も再度○を推したり。後編を楽しみにしてます!


518:御錬師 ◆u/BSqNBIsk
08/10/30 22:29:59 6h05Bsph
「紅と銀と碧」の挿絵投稿してきました。
ご覧になる方は、どうぞ。

519:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 22:42:05 GGwYi8Hs
御錬師卿、GJでした。しっかりちゃっかり大黒柱兼主婦にされてますねw
この後どんな出来事が待っているやら、全力で楽しみにしております。
あと部屋も拝見してきました。3人揃って向かう食卓風景を想像してます。

追記:
瑣末なことですが、ベット→ベッドの修正もお願いすべきかなと。

520:保管者トーマス ◆HERMA.XREY
08/10/30 22:56:19 y+WUPkSF
お久しぶり…になるのかな?またもや病院帰りの管理人です。更新滞ってすみませんでした。
今までの分はただいま全速で作業していますのでもう暫くお待ちください。

>>514 最初に失礼、細かくてすみません。私が見つけたものを挙げておきます
修正候補
>>493
学園でテロリスト襲撃から数ヶ月が経った。 → 学園でのテロリスト襲撃から数ヶ月が経った。
ボロアパート転々と生活していた。 → ボロアパートを転々と生活していた。
>>495
二人の話声が聞こえた。 → 二人の話し声が聞こえた。
取敢ず、余り聞き心地悪い話だが → 取り敢えず、余り聞き心地悪い話だが
>>504
取敢ず、バイト先で貰った、ベーコンと卵で作った、ベーコンエッグとトーストが朝飯。 → 取り敢えず、バイト先で貰ったベーコンと卵で作った、ベーコンエッグとトーストが朝飯。

521:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 23:04:04 GGwYi8Hs
トーマス卿、お帰りなさい!
病み上がりであまりご無理はなさいませんように。
まずは全力でご本復をとお祈りしております!

522:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 23:06:30 dewnQWz1
>>520
お大事に……お大事にと言った!
保管お疲れ様です。
あまり無理はなさらぬようにお願いします。
しっかり療養してくださいね。
全力を挙げて貴方の快復をお待ちしております!

523:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/30 23:08:28 wV3s+CFp
お帰りなさい、トーマス卿。
まずはご自愛くださいませ。
無理は禁物ですぞ。


524:保管者トーマス ◆HERMA.XREY
08/10/30 23:21:24 y+WUPkSF
一応更新完了。
0030-0493の誤字については、御錬師卿ご自身が提言されたもの以外は保留中です。

スレチですいませんがちょっとだけ。
皆さん、風邪を甘く見てはいけません!私はこの二日間でなぁんと約4kgのダイエットに成功しちゃいました!
全ての住民の皆様、くれぐれも体には気をつけて下さい。
そろそろ失礼します。では。

525:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/31 00:36:02 6w6VNseG BE:526019235-2BP(0)
病気のなか乙です!

526:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/31 03:30:03 xOv8Ygy5
お帰りなさいませトーマス卿。
今後もご壮健を願っております。

>>482
他にもライが複数の女性から好意を寄せられている作品はあるのに、何故年下専門卿のだけ名指しして文句いうんだ?

527:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/31 05:43:42 9b7GGzPU
トーマス卿、ご苦労様です。どうかご自愛を。

>>526
かなり年下専門卿の連載を楽しみにしている身として
不穏な流れの元となる蒸し返しは断固反対なんだぜ

528:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/31 05:58:00 xOv8Ygy5
>>527
申し訳ない…迂闊な発言で迷惑をおかけしたことを深く謝罪いたします

529:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/31 07:16:24 1g4wj2iB
最初の方を楽しみに読んでてカレンの流れからハーレムが確定したからがっくりきたんじゃね?
最初気に入ってた作品が嫌いな流れに行くのは残念でならないからねぇ

530:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/31 07:27:05 sdTrUSXy
>>526
単発IDだし荒らしだよ。触らないに限る。

531:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/31 08:04:23 YSdPj7GK
カプ表記って意外に難しいと思うのですよ。
連載ものだと特に。
例えばライとカレンが付き合ってる設定だけど、今回はカレン自身は出てなくて、
ミレイとライがずっと一緒にいるSSだと、ライ×カレンだと思うかライ×ミレイだと思うか
はたまたライ+ミレイだと思うか、人によって感じ方考え方は違うんじゃないかなと。
「ハーレムもの」っていうのも、「ライ←複数キャラ」と必ずしもイコールではないのではないかと。


今回の場合は「カプなし」表記が問題…っていうか、引っ掛るんじゃないでしょうか?
多分、最終的なカプを決めずに書いていらっしゃるか、
作中のライは誰にも恋愛感情を持っていないという意味で「現時点ではなし」なんでしょうけど、
とりあえず前に出した情報の「ヒロイン候補は最低四人の予定」(でしたよね?)も毎回添えておけば、
単一カプ好きさんは避けやすくて、より良いのではないかと思います。



ちょっと話がズレますけど、新しくスレに来る方は常にいらっしゃると思いますし、
連載ものを投下される方はカプ表記に限らず、その他の注意書も含めて、
「前回と同じ」などと省略したりせずに毎回つけていただけると嬉しいです。
もちろん好まないものはスルーするのが原則なんですが、
無用のトラブルを避けるためにも、スルーしやすくしてあげる配慮はあってもいいのではないかと思います。

532:うにゃら…
08/10/31 08:19:46 0NrDJtK5
おはようございます。
ゲリラな人です。
投下しちゃいますので皆様、爆撃に巻き込まれないようご注意ください。

タイトルは、「アッシュフォド生徒会の何気ない日常~誕生日編~」。
カップリングは、私的にはこれしかないでしょう的な「ライ×ミレイ」。
ジャンルは「ほのぼの」でしょうか…。
本レスは、3レスなので支援は必要ありません。
また、終了レスは入れないので、本レスの最後に《おわり》と入っていたらそこで投下終了となります。
ご注意ください。


533:うにゃら…
08/10/31 08:21:35 0NrDJtK5
アッシュフォード生徒会の何気ない日常~誕生日編~

「誕生日おめでとう、ミレイさん」
僕はそう言ってポケットに入れていたプレゼントを差し出した。
シンプルな飾り紙で包まれた小箱にワインレッド色のリボン。
「えっ…私に?」
きょとんとした表情のミレイさん。
あんましうれしくないのかな…。
そう思ったものの、今更引っ込めるわけにもいかない。
「うん。よかったら貰ってくれないかな。たいしたものじゃないけど…」
「ありがとね、ライ。開けていい?」
その返事にうなづく。
すこしわくわくしているのだろう。
ミレイさんの顔が少しうれしそうな表情になった。
その表情で少し僕は安心する。
丁寧にリボンを解き、飾り紙を開く。
そして中の小箱をあけた。
「あ…」
そこにはかわいらしいくも上品にまとめられたロケットペンダントが入っていた。
それを見た瞬間、ミレイさんの表情が一気に喜びに変わる。
うんうん…。
好きな女の子をこういう表情にする時が一番気持ちいいというか幸せを感じちゃうなぁとか思ってしまう。

534:うにゃら…
08/10/31 08:23:20 0NrDJtK5
「あのさ…よかったら、好きな相手の写真とかをいれるといいよ」
本当は、僕の写真を入れて欲しいのだが、そこまでは言えなかった。
告白してしまえばいいと何度も思ったが、今の関係が壊れるのが怖くて出来ない。
なんて意気地ないのかな…僕は…。
前、バイトの女の子達の矛先をかわす為とはいえ、ミレイさんを婚約者って紹介した時はすごく幸せだった。
もっとも、終わったあとの虚しさと寂しさにブルーになったけどさ。
「もしかして…バイトしてた理由って…」
ミレイさんがそう聞いてくる。
さすが頭の回転が速いなぁ。
「うん。ミレイさんの誕生日プレゼントくらい自分で働いたお金で買いたかったから…」
「そうだったんだ…。本当にありがとね、ライ」
ミレイさんは、喜んでてすごくうれしそうな表情なんだけど、なんか違和感を感じた。
なんと言ったらいいのかな、こう申し訳なさそうな感じがする。
「でもね…」
「え?」
その予感が当たりそうな流れに僕はドキリとした。
なにか拙い事でもやってしまったのだろうか…。
「貰っちゃって言いにくいんだけど、私の誕生日…7月なのよ…」
「え???」
「7月24日なの…。誕生日…」
「えーーーーーっ…」
僕は絶句するしかなかった。

535:うにゃら…
08/10/31 08:25:20 0NrDJtK5
そういえば、他の友人達がミレイさんを祝わないわけがない。
それがないというのはおかしな事だとは思ったけど…。
僕は、その場でがっくりと落ち込んでしまった。
「ふう…」
溜息しかでない。
なんてこったい…。
そんな僕を慰めるかのようにミレイさんが声をかけてくれる。
「でも、すごくうれしかったわ、ライ。いつも身につけて大事にするね」
ああ、ミレイさんのやさしさになんか救われる…。
それにすごく喜んでいるから良しとするか…。
そう思いなおすことにした。
でも、もっとうれしい発言はこの後にあった。
「あのさ…、よかったらだけど…今度、ライの写真撮ってもいいかな?」
「え…」
「だって、ライが言ったじゃないの…。好きな相手の写真を入れたらいいって…」
少し頬を染め、恥ずかしそうにミレイさんが言う。
「あ、えーっと…う、うん、僕でいいのなら喜んで」
舞い上がってしまい、思わずそう答えてしまう。
ああ…なんで…「ぼくで」なんて言っちゃったんだろう…。
すごく後悔してしまう。
でも、そんな僕の気持ちがわかるのだろうか、その後のミレイさんの発言でぼくはホッとする。
「うふふふ…。ライで…じゃないの…。ライがいいのよ」
そう言って微笑むミレイさんを僕は最高に幸せな気持ちで見つめていた。

《おわり》

536:保管者トーマス ◆HERMA.XREY
08/10/31 08:37:48 ZQvlgeeC
なんかえらく揉めてる?ようなので業務連絡をかねて

職人の皆様へ
カップリングの表記についてですが、以前改装の際に「または主な登場人物」の記述を追加しており、
必ずしも恋愛を示すものではなくなっております。ということで、今後カップリングの表記についていくつか
変更をすることに致します。

・恋愛要素がない場合は主要人物を挙げる形で。キャラ名は「・(全角中点)」で結ぶ
 例 シュナイゼル・ライ ルルーシュ・ライ・スザク
・「無し」は今後なくなる。既存の作品についても、できるだけ
・意図的に隠したい場合に、「???」を用いるのは構わない
 例 ライ・??? ライ←???
・表記はこれまでどおり3人まで

現在、これに併せてテンプレ文言を策定中です。31スレ目までには間に合わせるように致しますので宜しくお願い致します。

537:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/31 08:40:22 ZQvlgeeC
GJ、お疲れ様です。危なかったあ。



538:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/31 08:54:00 l6bRHyIm
>>535 GJです!
最近ミレイさんの話が沢山読めて嬉しいですw


539:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/31 13:38:28 JQtK2qKH
>>535
うにゃら…卿、GJでした!
毎回毎回、なんて可愛いミレイさんだ!
プレゼント、でも誕生日を勘違い。
しかし好きな人の写真と言われてその当人の写真が欲しいと言うのは結構な勇気がいるよね。
あぁ、何だかとってもいいかんじだ……
貴公の次の投下を全力で待たせていただきます!

540:御錬師 ◆u/BSqNBIsk
08/10/31 15:18:44 fNXOyWjO
出先からの書き込みです。
していただいた、誤字おねがいします。
今日か明日に後編を投下したいと思います。

541:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/31 15:47:55 kwZWEKdD
>>540
了解しました。
可能なら支援します。

542:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/31 20:41:52 qX8HNPiT
なんで時間を予告するわけでもなく支援要請してるんだ?
これじゃ、投下タイミングに入れるとはかぎらないじゃないですか。今日明日はPCの前に張り付いてろと?

543:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/31 21:05:43 kwZWEKdD
>>542
支援要請ではありませんよ。よく文章を読みましょう。

544:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/31 21:26:47 7k3eAozv
どうもこの辺りの時間帯は文脈も読めない奴が定期的に沸くようだな

545:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/31 22:20:05 FBoYioCe
昔はこんなんじゃなかったんだがなぁ

546:御錬師 ◆u/BSqNBIsk
08/10/31 22:36:45 NL3tG9AQ
投下します。支援宜しくお願いします。
昨日の投下した、「紅と銀と碧」の後編のうちの一つ。
「赤と銀と碧~ ○ ハンバーグ ~」
を投下します。CPはライカレ

547:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/31 22:36:58 VNTWIu3D
最近増えましたね


提案というよりSS系スレの最低限のマナーの確認として
投下と支援と感想以外は極力、本当に極力、レスしないようにしましょう。最近悪い流行り方をしている投下待機中!とか、作品や職人さんに対する感想や批評とは違う、ただの悪口とか
身に覚えのある方、お願いですから止めてください。住人の皆さんもスルーしましょう

今こうして私が書き込んでいるのもアレなのですが、このレスの後に即消えますので、ご容赦を

548:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/31 22:38:20 sdTrUSXy
支援します

549:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/31 22:38:35 VNTWIu3D
すみません
支援

550:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/31 22:39:21 lFTLel2j
全力で支援!!

551:御錬師 ◆u/BSqNBIsk
08/10/31 22:40:20 NL3tG9AQ
○ ハンバーグ

家に帰ると、カレンと玄関で入れ違いになった。
部屋の状況からして、恐らく、いつもの喧嘩。
C.C.がカレンをからかい、喧嘩になったのだろう。
全く何故毎回喧嘩出来るのだろうか?不思議でしょうがない。
「カレンは?」
「出て行った。」
C.C.はあっさりと言った。
「晩飯は?」
「今日は要らん。」
ふと窓の外を見ると、雨が降ってきた。
「チョット出かけてくる。」
「わかった。」
僕は、傘と貰ってきた物を持ち外に出た。

552:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/31 22:41:33 sdTrUSXy
支援

553:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/31 22:42:01 lFTLel2j
ジュワイオクチュール・支援

554:御錬師 ◆u/BSqNBIsk
08/10/31 22:42:40 NL3tG9AQ
今は小降りだがいつ激しく降りはじめるか解らない。
祖界とゲットーの境目近くの公園に彼女はいた。
「誰っ」
カレンは獲物を睨むような目を向けてきた。
「なんだ、ライか」
少し落ち着いたようだ。
取敢ず、僕達は雨宿り出来る場所を探し、屋根付きのベンチがあったので、そこに腰掛けた。
「食べる?」
持ってきた、袋から、ハンバーグ弁当を取り出す。
「アリガトウ」
カレンはそれを受け取り、食べ始めた。
「ねぇ、あの時、どうして何も言わずに出ていったの?」
いきなりの質問に驚いた。
あの時…学園にテロリストが入り込み、僕がギアスで殺し、学園を脱け出した日のことだろう。
僕は言葉を濁して返した。

555:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/31 22:42:55 sdTrUSXy
支援

556:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/31 22:44:25 VNTWIu3D
支援

557:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/31 22:45:03 lFTLel2j
風来の支援

558:御錬師 ◆u/BSqNBIsk
08/10/31 22:46:12 NL3tG9AQ
「世界は異端者を嫌う。」
「何言ってるの?」
「強すぎる力は主をも滅ぼす。」
「意味解らない。」
「それで良いと思う」
「なんでいつもそうなの?自分独りで背負って、抱えこんで。」
珍しく、カレンが怒っている。
僕は偽りの君しか知らないに。
多分これがカレンの素の性格なのだろう。
僕は決心した。
過去を少し話しておこうと。


559:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/31 22:47:18 JQtK2qKH
支援

560:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/31 22:47:28 sdTrUSXy
支援

561:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/31 22:48:05 lFTLel2j
支援ーーーん!カムバッーーーク!!

562:御錬師 ◆u/BSqNBIsk
08/10/31 22:50:35 NL3tG9AQ
「昔、僕は御家騒動に巻き込まれて、父親と義理の兄二人を殺した。母と妹を守るために。
けど結局守なかった。それで死を望んだ。死ねなかっけど。」
「ライ…そんな過去を、」
「そしてあの時大切なものを守るために。これで全て。脾肉にも死に場所探して、フラついている。」
「これからどうするの?」
カレンが少し寂しげな表情をしていた。
「家好きに使って良いよ。死に場所探しに、チョット出掛けるから。」
「ライ…」
カレンは僕の決意を察してくれたのか、止めなかった。
でも、カレンの頬に一筋の水が流れた。
「早く仲直りしろよ。じゃあな。」

563:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/31 22:52:11 sdTrUSXy
支援

564:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/31 22:52:55 lFTLel2j
朝も夜も恋い焦がれて支援

565:御錬師 ◆u/BSqNBIsk
08/10/31 22:55:29 NL3tG9AQ
少年は闇夜に消た。
その次の週には、アパートは、バベルタワー建設の為取り壊され、その翌月に崩壊した。
そして、ゼロは復活した。
その頃、神根島には、独りの少年が遺跡の中央で眠っていた。
眠る前、彼は一つの願いを残していた。
『平和な世界になるように』

566:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/31 22:56:42 sdTrUSXy
支援

567:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/31 22:58:42 lFTLel2j
デン支援ド!!

568:御錬師 ◆u/BSqNBIsk
08/10/31 23:01:09 NL3tG9AQ
以上で終わりです。
ご支援ありがとうございました。
PS
トーマス卿へ
紅と銀と碧のページがなせか、「進化する空間と不変の時間~蒼と碧が交わる時~」
になっています。タイトルは「赤と銀と碧」でこのシリーズの1作目です。
今回投下した作品とのリンクを本文の○ハンバーグの部分に、お願いします。

569:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/31 23:04:22 lFTLel2j
御錬師卿、GJ

570:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/31 23:06:12 sdTrUSXy
>>568
乙です。うぉ、まさかのトゥルーエンド…!楽しんで読ませていただきました。
錆を含んだライに切なくなる反面、「ハンバーグさほど関係ねぇー」とも突っ込んでしまいました。
残りのピザルートも、期待してお待ちしております。


571:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/31 23:11:38 JQtK2qKH
>>568
御錬師卿、乙でした!
切ねぇ、切ないよ。
そして、この場合は誰もライの存在忘れてないわけだから余計切なく感じますね。
もう一つの選択肢、ピザも期待しております。
貴公の次の投下を全力でお待ちしております!

572:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/31 23:14:03 VNTWIu3D
うーん、偉そうに聞こえますがハッキリ言います

ギリギリなんとかGJと言えなくないレベルです

今挙げる問題点は二つ
第一に、わざとそうしているのかは分かりませんが、それでもやっぱりキャラの描写や台詞が淡々としすぎていると思います
もう少し表現の量と一つ一つの肉付けを増やして、そのキャラらしさをあざといくらいに出してみては如何でしょう?
個人的に、今のままでは作品自体が淡すぎて薄すぎる気がします
第二に、作品自体のボリュームが足りないと思います。一つ目の指摘とかぶるんですが、今回中心のライとカレンの会話もすぐに途切れているので、この話が何を表現したいのか分かりませんでした
もう少し文章を量書きためて、それを構成し直してから投下されては如何でしょうか?

随分偉そうにキツい事言ってしまいましたが、一個人の意見として、あくまで参考程度にとらえてください
今後の上達に期待させてもらいます

573:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/31 23:24:11 3mrBrJBU
乙でした!
感想は、まぁ上の人と同じですね
なんていうか情報が少なすぎると思います
何でライが今さら眠りについたのかわからなかったり
まぁ理解力が無いだけかもしれませんが
次の投下をお待ちしてます

574:快風
08/10/31 23:48:11 o29dXdko
15分後、00:00より投下します。
専任騎士シリーズです。
10レスほどなので支援よろしくお願いします。

575:名無しくん、、、好きです。。。
08/10/31 23:51:44 VNTWIu3D
支援します

576:快風
08/11/01 00:00:02 o29dXdko

何時の世も、国というものは変化する。
それが良い変化であれ、悪い変化であれとも。
そして、時が経つに連れ建国の理念を、理想を忘れてしまうのもまた…。
政治の腐敗、汚職、それは悪政の症状と言える。
だが、それを治療すべく動く者がいるのもまた事実である。
それがクーデター、革命と呼ばれるものでも……。


577:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/01 00:00:46 VNTWIu3D
支援

578:対峙2
08/11/01 00:01:43 KmohQeoW
婚儀の場での反主流派のクーデター、そして、花嫁を攫うゼロ。
会場は最早、収拾のつかないパニックであった。
僕は何がどうあろうと本来の職務を、いや、騎士として殿下の安全を守る事を優先するだけだ。
いつゼロの矛先が殿下達へと向けるか分からない以上、一刻も早くアヴァロンへと!
スザクもランスロットを取りに向かった様だ、ここはラウンズと共に構えつつ進む。

「さ、兄上、ここは一先ず」

「だが、天子様を!」

「オデュッセウス殿下、ここは貴方の身の安全が優先なのです。どうか、お願いします」

そう、こんなところで皇族を死なせるわけにはいかない。
シュナイゼル殿下に追従し、逃走を促さねばならない。
なんとか了承してもらい一行はアヴァロンへの道を行く。

「ライ、君に頼みがある」

「は、何なりと」

「アヴァロンに着き次第出撃して欲しい。念には念をね」

「イエス・ユアハイネス」

心持ち駆け足で僕等は先を急ぐのだった。



579:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/01 00:02:50 UkZi//cd
しえん


580:対峙2
08/11/01 00:03:36 KmohQeoW

クラブで出撃し、スザクの、会場へと向かったときには全てが終わっていた。
黒の騎士団の新型、藤堂の専用機との抗戦によりフロートを破損し追撃不能だったとのこと。
スザクを、ランスロットに傷を負わせる程のKMFの性能、並びにパイロットの技量。
藤堂鏡志朗、やはり一筋縄ではいかない相手のようだ。
ギルフォード卿が注視するだけの事はある。
スザクへと状況の確認をしながら、今後の戦いを見据えるべく思いを馳せる。
これで黒の騎士団は紅蓮を含め完全にフロートユニットの実用化、そして
戦力の増強を果たしたと言う事なのだから。

ランスロットを収容し中華軍の後を追うこととなる僕等。
とはいえ、このまま戦闘を続けるのは外交上の問題や内政干渉になる。
そのため先行する中華軍をゆっくり追跡するのみ。
偵察艇より送られてくる映像を見て、ゼロと星刻、二人の天才の用兵を見る。
それは戦略と戦略、戦術と戦術の激突。
優れた指揮官同士の奏でる芸術的と言ってよいほどの戦いだった。
常に先を読み迅速に動く陣形、そして環境を利用する戦術、正に見事。
河川の氾濫により完全に有利に立った中華軍を嘲笑うかのように新たな一手を打つゼロ。
彼等の艦もまた切り札たるもの、ハドロン砲を有していた。
そして、一通りの打撃を与え撤退する黒の騎士団。
何れにせよこれは後世の戦史に刻まれるであろう戦いであるだろう。
その現場に居合わせた幸運を誇るだけだ。
自分の身に宿る指揮官の自分が高揚するのを感じていた。
シュナイゼル殿下も同じ様でどこか楽しげだった。


581:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/01 00:05:16 UkZi//cd
しえん

582:対峙2
08/11/01 00:05:30 KmohQeoW

「興味深い用兵だったよ。やはり彼等は難敵だね。
 不謹慎ではあるが、彼等との駆け引きを楽しみたいと感じる自分がいるよ。
 さて、どうやら我々にも舞台に上がるようオファーが来た様だ」

大宦官からの通信を告げられ、読みどおりだと暗に含ませながら立ち上がる。
ならば僕の役目はラウンズの招集だろう。
足早に休憩室へと足を運ぶ。
休憩室への道を歩きながら、彼方にいる人物へと思いを馳せる。

「カレン、捕まってしまったのか…」

そう、先の戦いで紅蓮は出撃していなかった。
黎 星刻操る神虎との戦いで捕虜になったとの報告を受けた。
彼女の身の安全を心配すると同時に、
自分が彼女を討つことが無くなるという事実に安心する。
そしてそれをジノやスザクに話せばどのような反応を見せるのだろうか。
太平洋の一戦から、ジノはカレン、いや紅蓮との再戦を望んでいるらしいからだ。
スザクもまた、同じ生徒会のメンバーを討つ事に思うことがあるだろう。
彼は何かと気にしていたのだから。
ライは知らない。
スザクが太平洋の時に既にカレンに対しての躊躇いがない事を。
そして、捕虜になったと知った時に何を考えたのかも……。



583:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/01 00:06:40 UkZi//cd
しえん

584:対峙2
08/11/01 00:07:11 KmohQeoW

天帝八十八陵に陣取った黒の騎士団。
そしてそれを追う黎 星刻率いるクーデター組み。
その後ろを取る大宦官とブリタニア軍。
そう、大宦官からの協力要請を受けた僕等は騎士団と黎 星刻一派を亡き者とするという。
大宦官のやり口は気に入らないがこちらとしてもこの有利な状況を生かしたい。
今のブリタニアにとっての最大の敵といってよい黒の騎士団の壊滅。
ゼロという存在を消す好機を生かすのだ。
ジノとアーニャも一足先に出撃し、殿下の指示により僕も出る。
スザクの姿が見えないが今は一刻も争う、如何に良い状況を作るかだ。
親衛隊と共に出撃する。

「いいか、敵の主力たるフロート機は四機、そして神虎だ。
 神虎はヴァインヴェルグ卿が、アールストレイム卿はクーデター組みを狙う。
 私は藤堂の機体をやる、皆は他の機体を!
 気をつけろ、奴等はエースだ!
 各自連携し距離をとって戦え。
 他国の内乱などで血を流すことを殿下は望まない、その期待に応えろ!」

「「「「イエス・マイロード!!!!」」」」

「ランスロット・クラブ・コンクエスター、発艦!!」

クラブを駆り出撃、四機ほどの新型量産機、ウォードを率いて戦場へと向かう。
狙うは藤堂鏡志朗、スザクの借りを返させてもらう!




585:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/01 00:07:36 GhkM9Xpl
支援

586:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/01 00:08:18 UkZi//cd
しえん

587:対峙2
08/11/01 00:08:46 KmohQeoW

「藤堂鏡志朗、まかり通る!!」

空爆機を撃退しながら藤堂は飛ぶ。
専用機たる斬月を駆り次々と屍を築く。
この場で死ぬ事は出来ないのだ、我々は。
まだ自分は奇跡の責任を取っていない以上尚の事だ。
ラウンズの一人を星刻がやっているようなのでこちらは他のラウンズを。
そう思っていると前方よりKMFが。

「あれは、スザク君ではない、ランスロット・クラブ、ライ・アスプリウスが!!」

青き機体、あのシュナイゼルの騎士がやってきたのだ。



588:名無しくん、、、好きです。。。
08/11/01 00:09:20 UkZi//cd
しえん

589:対峙2
08/11/01 00:11:03 KmohQeoW
「藤堂鏡志朗!ここは僕が相手だ!!」

クラブを突進させヴァリスを牽制に撃ちすぐさまハーケンを。
これで討ち取れるとは思わない。体勢を崩せれば!
MVSに持ち変え二本を連結させ突撃。
案の定全てを避けながら彼の敵も刀を抜き突進してくる。
激しい鍔迫り合いを演じる事になる。
一合、二合、三合と切り結び互いに機銃などの撃ち合いをしながら距離をとる。
やはり一筋縄ではいかない強敵だ。
藤堂の機体は様々な武装が組み込まれているようで、
運悪く出くわすガンルゥが杭状のミサイルの様なものが刺さったかと思えば、
輻射波動のように急激に膨張し爆発する。

「随分と多彩な武器をお持ちですね、藤堂将軍。だが!」

この距離よりヴァリスを背中のジョイントパーツを使いハドロンブラスターを放つ。
先程より砲撃してくるガンルゥ諸共狙うのだ。





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